輪 飾       61句

輪飾の輪のなかも雪遊ぶなり   高島茂

松飾  門松  輪飾  注連飾  牛蒡注連  年縄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
輪飾りやとある海辺の釣瓶井戸 鷹羽狩行 199901
輪飾に煮炊の湯気のかかりけり 岡本眸 199901
輪飾の並び吹かるる船溜 江原正子 春耕 199903
軒に吊る輪飾りつけし磯草履 鈴木夢亭 塩屋崎 199910
山深く輪飾のある泉かな 能村登四郎 芒種 199911
補助輪のとれし自転車輪飾せり 川崎麻子 200003
犬小屋に輪飾り付けてミレニアム 河野友子 六花 200004
象の皺よく見え輪飾の葉騒 藤田守啓 船団 200103
輪飾の藁青きうち掛けにけり 能村登四郎 羽化 200110
輪飾を花の小鉢に変へし朝 赤座典子 あを 200202
輪飾を留守番にして里帰り 鎌倉喜久恵 あを 200202
輪飾の昨日の向きや今日の向き 青山丈 200204
町古りて輪飾太き漁港駅 初瀬啓子 200206
傘寿迎ふシルバーカーに輪飾す 大木よしえ 築港 200303
輪飾のための釘なり赤錆びて 黒崎よし江 雲の峰 200303
輪飾りや七神守る我が家あり 篠崎荘市 酸漿 200303
輪飾の揺れ看護士の通勤車 川瀬さとゑ 雲の峰 200304
輪飾りや母の齢を越えゆくか 阿部正枝 絵具箱 200304
輪飾の牛舎を雀出入りせり 遠野萌 200305
夕星の出でし外井戸輪飾す 藤原たかを 馬醉木 200309
輪飾りを作りつつ売る待つて買ふ 鷹羽狩行 200403
輪飾の傾くままの厨かな 河村靖子 築港 200403
たちまちに火の輪飾りとなりにけり 柴田佐知子 200503
新婚も小さき輪飾一世帯 千田久美子 築港 200503
輪飾の丸に関心子の問へる 木船史舟 200604
街に来て輪飾を吹く海の風 林翔 200703
輪飾の幣を落せり昨夜の雨 松崎鉄之介 200803
たてがみの輪飾ゆらし馬房出づ 大坪景章 万象 200901
部屋毎の輪飾り常連客ばかり 鈴木石花 風土 200904
輪飾や四百年の系統譜 岸本久栄 雨月 200904
輪飾の幣の白さの外流し 小川玉泉 末黒野 201004
輪飾や船霊やどる操舵室 黒滝志麻子 末黒野 201004
輪飾を掛け高階の鉄扉 田所節子 201103
輪飾の楪飛ばす灘の風 柴田佐知子 201103
輪飾りの垂れたる藁を揺らす風 國保八江 やぶれ傘 201104
凪ゐたる舟屋の舟の輪飾りに 山田六甲 六花 201201
輪飾を枯れし井戸にも掛けにけり 秋千晴 201203
輪飾に留守をたのんできたりけり 山内碧 201203
まだ匂ひある輪飾りを下ろすなり 井上信子 201203
ポンプ小屋鉄扉に施錠輪飾りし 定梶じょう あを 201203
輪飾の藁新しきぴんと張る 三浦喜美子 万象選集 201205
声かけて姉の遺影に輪飾す 鈴木仲枝 万象選集 201205
輪飾の水雪かぶる外流し 澤田君子 万象選集 201205
輪飾りを結界となし座禅堂 布川直幸 201301
輪飾や末広がりの室番号 藤丸誠旨 春燈 201312
輪飾に戯れむすび神籤札 山田六甲 六花 201401
輪飾の軽さ夜風が吹き飛ばす 三枝正子 万象 201403
輪飾りして人形の家あかるかり 中山純子 万象 201403
輪飾りや間口狭くて親しまれ 中田みなみ 201503
輪飾りの藁のにほひのしるきかな 原田達夫 箱火鉢 201511
犬小屋にかたちばかりの輪飾りを 松山三千江 春燈 201604
秋草を手折り一輪飾らんと 久保晴子 雨月 201612
輪飾りや墨書の太き志望校 鈴鹿呂仁 京鹿子 201803
古墳口錆びの鉄扉に輪飾りす 内海良太 万象 201803
輪飾りをかけて自転車三輪車 岡田史女 末黒野 201804
輪飾がドアにちんまり茶房ロロ 定梶じょう あを 201903
輪飾を揺らし渡船の引き返す 山本則男 201906
島裏の牡蠣打小屋も輪飾りす 谷陽右 馬醉木 202004
輪飾りの裏返りたる風となり 中村洋子 風土 202104
藁の香の残る輪飾外しけり 宮澤靖子 末黒野 202104
輪飾や散らかしてゐる机にも 河原敬子 202208

 

2023年1月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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