松 飾      76句

松飾  門松  輪飾  注連飾  牛蒡注連  年縄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
くろがねの波の寄せ来る松飾 田畑幸子 火星 199903
表札のわが筆蹟と松飾 稲畑汀子 ホトトギス 200001
松飾白鷺城の天守照る 武久昭子 風土 200003
こけし添へ木地師の村の松飾 和田和子 馬醉木 200003
漂へる蘆間の舟や松飾 岩崎きゑ子 馬醉木 200104
新世紀思いがけずも松飾り 金子皆子 海程 200105
熊野より持ち帰りたる松飾る 堀義志郎 火星 200204
表札に名前の増えて松飾り 中村龍徳 200204
川越や竹で造らる松飾り 須賀敏子 あを 200302
松飾る異国の町を通りけり 王岩 あを 200302
松飾り大き門には大き松 小野博志 築港 200303
松飾りなきジェット機の離着陸 鷹羽狩行 200303
柳橋黒板塀に松飾 田中きよ子 酸漿 200403
来る人もなき門口に松飾る 塩田博久 風土 200403
松飾あつさりと立つ駅の前 河野美千代 200403
松飾り清濁合せ呑む齢 長谷川登美 ぐろっけ 200404
幻住庵の松飾せる門を入る 足立典子 雨月 200501
はやばやと角の蕎麦屋に松飾 竹山みや子 築港 200503
診療船真白に洗ひ松飾る 工藤義夫 馬醉木 200603
生涯の家と思ひて松飾る 土田祈久男 200603
男来て帆柱に結ふ松飾り 長谷川友子 春燈 200702
祇園なれ戸毎根曳の松飾 三輪温子 雨月 200703
松飾る夫の縄綯ひしつかりせり 菊池ゆう子 200703
松飾り金色の月仰ぎては 堀文子 万象合同句集 200703
自販機の点滅の灯や松飾り 羽賀恭子 200703
馬小屋に青青と立つ松飾 滝沢伊代次 万象 200801
武具の店昔ながらの松飾 田中藤穂 あを 200803
松飾るまで徒然のたなごころ 高橋邦夫 風土 200804
薪三本添へて知覧の松飾 奥田茶々 風土 200804
松飾る街の誇りの醤油蔵 金子慶子 遠嶺 200804
松飾りのみがめでたや病夫婦 林翔 200902
松飾る黒板塀の勝手口 廣瀬雅男 やぶれ傘 200902
里山の生気いただき松飾 新井青葉 炎環 200903
歌舞伎座に立つ松飾見上げけり 阿部文子 酸漿 200903
忙しさを楽しんでゐる松飾 斉藤裕子 あを 200903
故郷は京の下町松飾り 神田惣介 京鹿子 200904
荒縄の結び目固き松飾 渡辺若菜 春燈 200904
平和願ふ吾が手作りの松飾 石岡祐子 200904
松飾る駅に喪服を揮りぬ 近藤倫子 ぐろっけ 200904
下駄箱に宿の焼印松飾 樋口みのぶ 200904
松飾る足利城址風の中 白石正躬 やぶれ傘 200905
外厨薪小屋までも松飾 滝沢伊代次 万象 201001
旬日の晴れの舞台や松飾り 日山輝喜 201003
ははそはの母のかげ浮く松飾り 荻野千枝 京鹿子 201004
無人なる灯台なれど松飾 乙坂きみ子 末黒野 201004
産士のいとシンプルな松飾 松岡和子 201103
松飾り江戸の世残る佃島 白澤よし子 馬醉木 201103
善男女溢る横丁松飾 山口ひろよ 201105
下京の身の幅の路地松飾る 池田華甲 201106
みちのくの絆と書きて松飾る 鴨下昭 201203
家風とはをんなで育つ松飾り 江澤弘子 201204
灯を点す老舗鮨屋の松飾 有賀鈴乃 末黒野 201204
抜け道も知られ混み合い松飾り 池田久恵 ぐろっけ 201204
笑門の太文字伊勢の松飾 志奈禮子 万象選集 201205
父祖の汗染みし門柱松飾り 堤湖舟 万象選集 201205
松飾り付けし漁船の舟溜り 前川千代枝 万象選集 201205
退院の夫と眺める松飾 斉藤裕子 あを 201302
船ごとに松飾らるる船だまり 増田菖波 春燈 201304
大き目に産土神の松飾る 椿和枝 201304
通学の小舟ひきあげ松飾る 山口誠 馬醉木 201304
風に身を細め門松飾りけり 小川玉泉 末黒野 201304
松飾り俄かづくりの露店にて 濱野新 やぶれ傘 201304
借家みな同じ扉や松飾り きくちきみえ やぶれ傘 201403
匂やかになにはの菓舗の松飾 山田天 雨月 201403
浦風の夕べ荒れきし松飾 蘭定かず子 火星 201404
松飾古都千年の門構 古賀しぐれ ホトトギス 201405
リヤカーに山と積まれて松飾り あさなが捷 201502
留守がちの門に人声松飾り 高橋泰子 201503
三世代目出度く揃ひ松飾り 中西明子 京鹿子 201504
山国の空の小さし松飾 吉田葎 201506
松飾り外し比叡の遠ざかる 鈴鹿呂仁 京鹿子 201603
目を見張る旧家の門の松飾 久保晴子 雨月 201604
奥貴船川中に松飾りけり 服部鹿頭矢 馬醉木 201703
金銀の水引かたく松飾る 佐藤保子 馬醉木 201703
調髪にゆかれず終ひ松飾る 小川玉泉 末黒野 201703
瓦斯灯に馬車の彫刻松飾 前原マチ 末黒野 201704
松飾り少なき道を歩きけり 松村光典 やぶれ傘 201804
松飾年々少なくなる門扉 大山夏子 201811
亡夫の齢越えて幾年松飾 渡辺若菜 春燈 201904
一山をご神体とし松飾る 上野進 春燈 201904
出入りにちよいと正して松飾 渡辺やや 風土 201904
松飾る里に目の神耳の神 中村洋子 風土 202004
新しき闇脱ぎて立つ松飾 原友子 202007
松飾恵方の風を絡め取る 農野憲一郎 春燈 202103
シャッター通りに何軒か松飾り 稲田延子 やぶれ傘 202103
松飾恵方の風を絡め取る 農野憲一郎 春燈 202201
父母の余慶を今も松飾る 小川玉泉 薫風 202205

 

2023年1月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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