蝉の穴 2    51句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
一生に一度は覗く蝉の穴 荒木甫 201411
蝉の穴復路といふはなかりけり 石田きよし 201411
蝉の穴あの世へ急ぐものばかり 竪山道助 風土 201411
戦とは声なく暗い蝉の穴 手島南天 万象 201412
蝉の穴日向が蓋をしてをりぬ 湯川雅 ホトトギス 201412
短命は浄し無数の蝉の穴 小山和男 京鹿子 201501
冬枯の瓢々とあり蝉の穴 中島讃良 ろんど 201503
蝉の穴過去を蓋なきものとして 甲州千草 201509
蝉の穴あまたふるさと甥の逝く 宮川みね子 風土 201510
逡巡のあと無き蝉の穴ありし 細川洋子 201510
蝉の穴再びといふ道は無く 伊藤希眸 京鹿子 201511
快眠の蝉の穴より出でにけり 荒木甫 201511
肩書なき暮し十年蝉の穴 石黒興平 末黒野 201512
テロリスト北風吹く蝉の穴あまた 佐藤喜孝 あを 201602
蝉の穴音符並びに植物園 山口誠 馬醉木 201610
蝉の穴のぞけば里の恋しくて 戸田澄子 末黒野 201610
錠剤のころがりゆくや蝉の穴 高木晶子 京鹿子 201610
蝉の穴まばゆき朝の来てゐたり 栗山よし子 馬酔木 201611
鉛筆のすぐ突き当たる蝉の穴 原友子 201611
暮年なり二度と使はぬ蝉の穴 佐藤喜孝 あを 201611
垣間見る地球の闇や蝉の穴 石黒興平 末黒野 201611
蝉の穴意外に固き地に多し 久保東海司 201612
蝉の穴隠れ家としてふさはしき 沼田巴字 京鹿子 201707
もう誰も帰ってこない蝉の穴 火箱ひろ 201709
蝉の穴余震つづきを知つてをり 能村研三 201710
かの世よりこの世短かし蝉の穴 荒木甫 201710
六道の何処に通ず蝉の穴 本多遊方 春燈 201710
いかやうにもお使い下さい蝉の穴 相良牧人 201711
「吸いがらの捨て場にあらず」蝉の穴 下山田美江 風土 201711
地の神の呼吸孔めく蝉の穴 石黒興平 末黒野 201712
百一年子規の留守なり蝉の穴 神蔵器 風土 201712
幼子の覗き込みゐる蝉の穴 秋山信行 やぶれ傘 201710
蝉の穴日増しに増える木のまはり 松村光典 やぶれ傘 201710
覗くほど暗くなりたる蝉の穴 岸洋子 201802
空つかむ爪の強か蝉の穴 鈴鹿呂仁 京鹿子 201809
蝉の穴探りて闇の深からず 平田きみこ 風土 201810
地の底のマグマ抜きをり蝉の穴 平田初音 京鹿子 201901
蝉の穴ひいふうみいよななやここ 小林紫乃 春燈 201911
蝉穴をつつく少年黙の底 長尾タイ 末黒野 201911
蝉穴にうまくおさまる傘の先 きくちきみえ やぶれ傘 201911
蝉の穴蝉の殼まで目でたどる 佐藤喜孝 あを 202006
累々と出世稲荷の蝉の穴 鈴鹿呂仁 京鹿子 202009
百一年子規の留守なり蝉の穴 神蔵器 風土 202010
蝉の穴見当たらずして松の下 大内幸子 六花 202010
走り根に沿ひし蝉穴覗き見る 能村研三 202010
蝉の穴どれにも小花挿してみし 中田みなみ 202010
蝉穴がずらり自転車仮置き場 渡邉孝彦 やぶれ傘 202010
蝉穴ヘビー玉二つ三つ四つ 天野美登里 やぶれ傘 202010
蝉の穴瞬きもせで見つむる児 上村葉子 風土 202011
生涯の悔いの数とも蝉の穴 佐藤喬風 末黒野 202104
蝉の穴むかし覗きし覚えあり 亀田虎童子 202107
蝉の穴覗いて眼落しけり 山田六甲 六花 202108
蝉の穴はしやぐ媼のイヤリング 小林紫乃 春燈 202110
暗闇を耐へたる証蝉の穴 森清堯 末黒野 202111
ほの暗く木の根取り巻く蝉の穴 大山夏子 202112
ビー玉の入りさうなる蝉の穴 高倉和子 202112
蝉の穴きのふは一つ今朝三つ 亀田虎童子 あを 202209
蝉の穴人差指は抜けないか 佐藤竹僊 あを 202211
三つ目はけさとおぼしき蝉の穴 佐藤竹僊 あを 202211
蝉の穴通って咲くは曼珠沙華 高木晶子 京鹿子 202301
現世は騒騒しいか蝉の穴 村上禎女 京鹿子 202301
もう一匹出てきはせぬか蝉の穴 亀田虎童子 あを 202306
蝉の穴 →1      

 

2023年7月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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