落 蝉 2       43句

落蝉のまだ生きていて空を見る    大山夏子

  蝉の殻  落蝉  空蝉  蝉時雨  蝉の穴

作品
作者
掲載誌
掲載年月
落蝉や軽く叩きて力石 成田美代 201411
落蝉の日がな一日足掻きけり 荒木甫 201411
落蝉の鎧ひしままに息絶える 相良牧人 201411
落蝉の所構はぬ裏返し 松本文一郎 六花 201411
もう登れぬと落蝉に声かくる 川村文英 ろんど 201412
落蝉をせめても土に移しやる 大橋胱 雨月 201510
落蝉の鳴き尽したる軽さかな 磯野しをり 雨月 201510
落蝉の胸塩こごり切なさよ 飛高隆夫 万象 201511
落蝉の終のひと声絞りたる 西村しげ子 雨月 201511
落蝉の百の掴みし虚空百 高橋道子 201511
息かけて落蝉幹に戻しけり 久染康子 201511
落蝉も二三初秋の庭のもの 稲畑汀子 ホトトギス 201608
落蝉の四肢をたためる祷りかな 熊川暁子 201611
落蝉をあはや踏まんと足とどめ 久保晴子 雨月 201612
空蝉と落蝉並ぶ古城址 藤田美耶子 201612
落蝉のちちと一声宮の磴 土田亮 末黒野 201612
落蝉を埋めし庭隅草青む 飛高隆夫 万象 201705
落蝉に動かぬものと動くもの 佐藤喜孝 あを 201705
落蝉のもがき力の尽きてなほ 能村研三 201710
落蝉の命終のこゑ聴きにけり 永峰久比古 馬醉木 201710
落蝉を抓めば胸を震はせり↓ 荒木甫 201711
あふむけに落蝉まなこ閉ぢてやる 井上菜摘子 京鹿子 201711
指先にしがみ付きくる落蝉よ 永田万年育 六花 201711
踏むまじと拾ふ落蝉じいと鳴く 宮田千優 京鹿子 201712
落蝉をはうむり埋めし鉢の土 藤波松山 京鹿子 201712
落蝉に自転車の列乱れけり 岩藤礼子 やぶれ傘 201710
落蝉を伺ひにくる蟻もなし 山田六甲 六花 201809
落蝉の絶えきれぬ声地にこぼし 伊藤希胎 京鹿子 201810
落蝉をそつと乗せたる三輪車 大沢美智子 201811
落蝉のばたつかせゐる命かな 笹村政子 六花 201911
落蝉の声の欠片を拾ひけり 住田千代子 六花 201912
落蝉をゴミと捨てたる朝かな 秋山信行 やぶれ傘 202010
落蝉と空蝉並びありにけり 永田万年青 六花 202011
落蝉の風に吹かれて起き上がる 杉本薬王子 風土 202011
落蝉の天へ向く腹見開く眼 瀬戸薫 風土 202102
落蝉や三階五階外階段 篠田純子 あを 202110
落蝉や命のぬくみ日にかへす 三輪桜花 京鹿子 202111
落蝉や世の七曜を垣間見て 塙誠一郎 202211
落蝉の頭支点に回り出す 吉田葎 202211
落蝉→ 1

 

2023年8月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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