落葉 6     101句

あはれなる落葉に焼や島さより    荷兮

朴落葉 柿落葉 桜落葉 銀杏落葉   松落葉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
落葉踏むふいに鼻さす日の匂い 芦川まり 八千草 200306
はじまりし落葉に荘の新しく 稲畑汀子 ホトトギス 200310
重なりし落葉蹠にあたたかし 井上良久子 帆船 200310
仰ぎ見てつづく落葉をしばし待つ 阿部ひろし 酸漿 200311
達磨忌や向きそれぞれに地の落葉 阿部ひろし 酸漿 200311
落葉の夜風が帯解く音を出し 秋岡朝子 200311
海風に落葉時雨のはじまりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200311
落葉踏む八百年前の音色秘め 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311
道問へば怪しみながら落葉掃く 山田六甲 六花 200311
秋早き落葉と見しが飛び翔ちぬ 岡本眸 200311
狼藉とも言はむ落葉に色・色・色 林翔 200312
しばらくは庭師たのまぬ落葉かな 稲畑汀子 ホトトギス 200312
尽したる落葉掃かれてしまひけり 稲畑汀子 ホトトギス 200312
ささやきつ落葉も歩む日向道 阿部ひろし 酸漿 200312
落葉踏み鬼となりゆく岩屋口 丸井巴水 京鹿子 200312
隠し田に水漬く落葉や風出でて 水上秀一 雲の峰 200312
峪落葉テープで流す般若経 岩波ふみ子 雲の峰 200312
落葉して木々の命の膨らみぬ 福本陽子 200312
落葉しつくしスカーフの馬具の柄 高千夏子 200312
風の日や落葉は空を游ぐもの 林翔 200401
師の墓や十指をもつて落葉掻く 神蔵器 風土 200401
落葉掃く巫女の長柄の竹箒 神蔵器 風土 200401
日曜の路地は落葉の駆けくらべ 斎藤道子 馬醉木 200401
無住寺の風が落葉の色あつめ 新田巣鳩 馬醉木 200401
落葉みち齟齬のひとつを胸ぬちに 西村操 雨月 200401
神官を志す子の落葉掻く 下平しづ子 雨月 200401
落葉掻き残る芋茎の根を囲む 松田欽吾 雨月 200401
空青し落葉だまりのにぎりめし 坂本フジ 帆船 200401
落葉みな大判小判狐狸の里 村越化石 200401
後ろからつきくる落葉狐狸の里 村越化石 200401
落葉吹き溜るも庭を掃かで置く 加藤志峰 200401
分水嶺南へ落葉吹かれをり 宮川典夫 200401
宝積むごとくに落葉積める寺 宝寺 築港 200401
落葉うく筧の水に顔洗ふ 榎本みや 築港 200401
緋毛氈坐しゐる吾に落葉舞ふ 小笠原扶美女 築港 200401
深落葉馬も通りし塩の道 岡田有峰 築港 200401
手に受けし枯れし落葉に重さなし 奥村光子 築港 200401
枯落葉今日散りたるをすべて掃く 奥村光子 築港 200401
落葉掃く屋根に登つて踏ん張つて 印牧緑 築港 200401
郵便夫去つて落葉の動きをり 印牧緑 築港 200401
小波に赤き落葉の戯れる 亀井幸子 築港 200401
あるときは羽風に動く落葉かな 金子つとむ 雲の峰 200401
平日は落葉ばかりの駐車場 伊藤総司 雲の峰 200401
存分に風遊ばせて落葉掻く 伊藤総司 雲の峰 200401
吹上げてやがて夕日に落葉舞ふ 海上俊臣 酸漿 200401
無住寺の散るに任せし落葉かな 小泉豊流 酸漿 200401
雨上り匂ふ落葉を踏みてをり 福澤乙 酸漿 200401
朝日さす光と影の落葉踏む 北島上巳 酸漿 200401
この坂を越えて又坂落葉坂 北島上巳 酸漿 200401
落葉の吹きだまり残る毛虫刺す 長崎桂子 あを 200401
面白きことなく散りし落葉かな 早崎泰江 あを 200401
ゆつたりと踏む東京の夜の落葉 佐々木幸 200401
ジーンズのごはごは落葉はじまりぬ 青砥真貴子 200401
落葉掃く声して妻の誕生日 谷山桃村 草の花 200401
ヘルパーの総出や庭の落葉掻 塩谷はつ枝 馬醉木 200402
落葉せし櫻の梢の昼の月 塩谷はつ枝 馬醉木 200402
落葉一枚池の金閣揺らしけり 泉田秋硯 200402
沓脱に隠しクルスや落葉舞ふ 泉田秋硯 200402
落葉嵐無神論者とうそぶけば 泉田秋硯 200402
道化師のタップ落葉を鳴らしつぐ 泉田秋硯 200402
落葉みな東へダッシュ風もまた 泉田秋硯 200402
落葉して甲斐駒ケ岳晴れ渡る 刈米育子 200402
落葉降る汝隣人を愛せよと 北尾章郎 200402
城見たるあとは落葉を踏みにけり 淵脇護 河鹿 200402
落葉踏む道絶えなんとして絶えず 土生逸磨 河鹿 200402
点滴の管つれ歩く落葉期 高畠陽子 河鹿 200402
往年の象に出会ひし落葉道 高村洋子 遠嶺 200402
神の木木よりそひ落葉いたすなり 黒田咲子 200402
雑木落葉径うつすらとありにけり 鹿志村正子 対岸 200402
水底の落葉を浚ふ寒の入り 岩木茂 風土 200402
落葉巻き上げ郵便夫来たりけり 岩木茂 風土 200402
降る落葉ゲーテ生家に近く泊つ 伊藤白潮 200402
一まいのわれも落葉や弥陀の前 山崎靖子 200402
夜のバス肩の落葉も乗込めり 長谷川鉄夫 200402
村歌舞伎落葉が閉ざす舞台あり 内山花葉 200402
落葉山われはどの木の落葉なる 大串章 百鳥 200402
落葉降る地べたに絵皿並べ売る 山遊亭金太郎 百鳥 200402
つむじ風落葉立たせて踊らせて 菅晴太 築港 200402
降りしきる落葉に昏るる石地蔵 板倉幸子 築港 200402
新たなる風来て落葉寄り合ひぬ 木下栄子 築港 200402
落葉踏む一人の音の切通し 岡淑子 雨月 200402
掃き切るてふ終熄の無き落葉掻 乗光雅子 雨月 200402
無残やな実盛の塚落葉舞ひ 堀田清江 雨月 200402
子等去りて残る遊具に落葉降る 田所洋子 雨月 200402
岨落葉あの踊り子とまた歩く 伊藤希眸 京鹿子 200402
落葉襲ね長考に入る蟇 竹内弘子 あを 200402
棲みなれて行人親し落葉掃く 田中藤穂 あを 200402
落葉踏む安けきことを言ひ合ひて 金子つとむ 雲の峰 200402
落葉の山門くきと迫り出せり 木下節子 雲の峰 200402
東大の門に落葉の吹き溜る 伊藤葉 雲の峰 200402
二人して落葉時雨の中にをり 若本彰子 酸漿 200402
敷落葉一歩一歩を受けくれし 清水伊代乃 酸漿 200402
昼もなほ灯す山家や落葉時 金山千鳥 酸漿 200402
窯を訪ふ足にやさしき落葉道 林敬子 酸漿 200402
みささぎの欅並木のこの落葉 高橋としを 酸漿 200402
禰宜の衣の白々暮れて落葉焚 加瀬美代子 200402
音たてて日ざしあつめて落葉掻き 加瀬美代子 200402
落葉踏み木喰仏に会ひに行く 小林優子 酸漿 200402
雨ながら開店前の落葉掃く 村田さだ子 酸漿 200402
どの道も落葉の色となりにけり 村田さだ子 酸漿 200402
覗き見る底の底まで渓落葉 村田さだ子 酸漿 200402
落葉 7      

 

2021年11月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。