松落葉     108句

カタカナの美しさもて松落葉    富安風生

松落葉   散松葉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
国分尼寺らしく赤松落葉かな 鷹羽狩行 199809
夢殿の屋根にあをあを松落葉 鷹羽狩行 199809
松落葉はらと四番札所かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200005
松落葉踏みて栄えの玄義かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200005
六甲の風来る庭の松落葉 吉村ひさ志 ホトトギス 200103
人も葉も散るは微塵よ松落葉 加瀬美代子 200103
潮入りの池の濁りや松落葉 沢ふみ江 春耕 200108
人の字に落ちて松葉の眠りをり 中野辰子 いろり 200112
松落葉かすかに聞こゆ風の音 中村ミヨ子 帆船 200208
松葉散る雨に並列献燈籠 奥田節子 火星 200210
松落葉昔はここら浜辺なる 稲畑汀子 ホトトギス 200405
松落葉浜辺のなごりありし庭 稲畑汀子 ホトトギス 200405
洞門を打つ荒波や松落葉 木村冨美子 遠嶺 200408
ジーンズの海風と散る松葉受く 山本とみを 200408
松落葉抱卵の鳩嘴あけて 竪ヤエ子 京鹿子 200409
五更時石に言霊松落葉 東亜未 あを 200507
海を眼下の岨道しげき松落葉 鈴木竹 200509
塵取にひとすぢ青き松落葉 鷹羽狩行 200606
松落葉卵のごとくボール載せ 鷹羽狩行 200606
うしろから歩くたのしさ松落葉 吉弘恭子 あを 200607
松落葉琅玗なして壕の水 太田寛郎 200609
昭和天皇お手植の松落葉 上谷昌憲 200609
松落葉の波濤ふくらみ岩を打つ 小島三恵 酸漿 200705
松落葉払ひ昼餉の卓とせむ 永塚尚代 ぐろっけ 200708
蕉翁の見返りの像松落葉 伊藤豊美 遠嶺 200709
ささくれれし箒で掃ける松落葉 水谷ひさ江 六花 200709
松落葉掃き清めをり社守 山形悦子 万象 200810
古りし絵馬音たててをり松落葉 天野正子 200810
松落葉矢のごとく降り注ぎけり 籾山和子 酸漿 200901
松落葉みなVの字にやすらげる 木村茂登子 あを 200902
どの松の落葉か松の廊下跡 矢島久栄 200910
砂の上に直立不動松落葉 加藤みき 201007
ジーパンの神主が掃く松落葉 田中みのる 火星 201008
安宅の関に主従の像や松落葉 鈴木照子 201108
ことごとく気弱となりぬ松落葉 清海信子 末黒野 201109
松落葉踏みて寒子の碑にまみゆ コ田千鶴子 馬醉木 201307
追腹の墓群に降れる松落葉 高木典子 雨月 201408
松落葉拾ひて詣づ興陽寺 加藤良子 春燈 201409
走り来る池のさざなみ松落葉 渡邊孝彦 やぶれ傘 201410
松落葉大邸宅を埋め尽し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
松落葉季節剥がしてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
松落葉故郷に一訃音あり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
松落葉だまつてゐるも思ひやり 山内洋光 201508
掃除せるあとへ静かに松落葉 瀬戸峰子 春燈 201610
松落葉掃きたる跡をとどめずに 稲畑汀子 ホトトギス 201705
松落葉踏みて柔らか来し方を 大山夏子 201902
昭和の友また一人逝く松落葉 平野無石 201912
松落葉にも名園といふ気品 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305

 

2023年5月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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