作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
杣径の落葉を踏めば獣めく | 田中呑舟 | 火星 | 200202 |
公園の落葉焚きなりそこかしこ | 大平保子 | いろり | 200202 |
落葉踏む音リズミカルに夫帰宅 | 桑原敏枝 | いろり | 200202 |
落葉踏み向ふ季節に思ひ入る | 林田加杜子 | いろり | 200202 |
落葉掃くこのまま腰の曲がるやう | 桑原敏枝 | いろり | 200202 |
煉瓦道落葉の色も煉瓦色 | 鎌田俊雄 | いろり | 200202 |
いづこより来たる落葉か庭に舞う | 原絹江 | いろり | 200202 |
落葉掃く音禅林の裏手より | 高橋さえ子 | 朝 | 200202 |
踏むほどに土の匂ひの夕落葉 | 木内憲子 | 朝 | 200202 |
朝参りオツハーオツハー落葉ふみ | 丸山佳子 | 京鹿子 | 200202 |
陽の落葉はたりと記憶うら返す | 森茉明 | 京鹿子 | 200202 |
踏みしめる落葉昨日の谺聞く | 城石美津子 | 京鹿子 | 200202 |
落葉踏むひとりドナウの川ほとり | 鈴木多枝子 | あを | 200202 |
落葉踏むふる里の香に会ひたくて | 志方章子 | 六花 | 200202 |
腰痛を忘れてをりぬ落葉掻 | 岡本幸枝 | ぐろっけ | 200202 |
落ち葉掻き七つ道具と云ふを下ぐ | 原茂美 | 雲の峰 | 200202 |
留学の孤独癒せり落葉焚 | 泉田秋硯 | 苑 | 200203 |
雨後の日に反り返りゆく落葉かな | 加藤あけみ | 円虹 | 200203 |
落葉焚く佛も人も煙らせて | 赤井よしを | 円虹 | 200203 |
立子の句ふと口に出で落葉径 | 近藤きくえ | 槐 | 200203 |
龍神の金銀瑠璃の落葉かな | 竹中一花 | 槐 | 200203 |
落葉踏むお伽の国の靴音す | 高島鷄子 | 馬醉木 | 200203 |
黒猫の離れて座る落葉焚 | 川端和子 | 遠嶺 | 200203 |
罅走る落葉の径に踏み入りて | 吉村春風子 | 遠嶺 | 200203 |
美術館落葉の嵩の夕明かり | 水野あき子 | 遠嶺 | 200203 |
落葉掃き風に境界無かりけり | 神山喜美代 | 遠嶺 | 200203 |
落葉やさし一番後を歩きつつ | 神山喜美代 | 遠嶺 | 200203 |
落葉掃き青空市の始まりぬ | 大曽根育代 | 遠嶺 | 200203 |
体温と同じになるまで落葉径 | いしだゆか | 遠嶺 | 200203 |
回転扉押して落葉の風に佇つ | 清水晃子 | 遠嶺 | 200203 |
いつとなく心をこめて踏む落葉 | 阿部ひろし | 酸漿 | 200203 |
瀬に乗せる落葉こぼせり山の木々 | 増田八重 | 酸漿 | 200203 |
落葉掃湖畔の風に逆はず | 関戸国子 | 酸漿 | 200203 |
何処からか煮物の匂ふ落葉掃き | 関戸国子 | 酸漿 | 200203 |
落葉焚く明るき性は母ゆづり | 関薫子 | 百鳥 | 200203 |
楽器屋へ落葉しづかに踏みてゆく | 大村孝 | 百鳥 | 200203 |
山路来て落葉の嵩の深くなる | 伯井茂 | 春耕 | 200203 |
吹きたまる欅落葉の匂ひけり | 鰍澤真佐子 | 春耕 | 200203 |
透き袋お菓子のような落葉詰め | 西村咲子 | 六花 | 200203 |
軽やかに落葉追ひ越しきたりけり | 志方章子 | 六花 | 200203 |
祢宜の妻ほうき投げ出す落葉雨 | 浜麻衣子 | 六花 | 200203 |
落葉の少女ノートに何か書いては抱き | 岡本眸 | 朝 | 200203 |
落葉とは舞ふもの波はをどるもの | 鹿野佳子 | 朝 | 200203 |
木立より人現れて落葉色 | 若菜純子 | 朝 | 200203 |
交番や落葉まみれの交差点 | 若菜純子 | 朝 | 200203 |
その中の赤き落葉を犬が嗅ぐ | 木内憲子 | 朝 | 200203 |
踏みふみて落葉に飽きることもなし | 木内憲子 | 朝 | 200203 |
降りだして道に落葉と何かの鍵 | 公山礼子 | 朝 | 200203 |
落葉して棗は人を拒むごと | 小澤スミエ | 狩 | 200203 |
旅支度成りて落葉を全部掃く | 嶋田摩耶子 | ホトトギス | 200204 |
落葉してまた幽谷となる秘境 | 辻口静夫 | ホトトギス | 200204 |
壁紙の落葉明るきEメール | 邑橋淑子 | 遠嶺 | 200204 |
日のぬくみのこる落葉や良弁忌 | 中村風信子 | 馬醉木 | 200204 |
落葉踏む小犬真白くまんまるく | 関薫子 | 百鳥 | 200204 |
掃き寄せし落葉巻上げつむじ風 | 中井久子 | 雨月 | 200204 |
軽さうに掻いて落葉の嵩となる | 佐保美千子 | 円虹 | 200204 |
森抜ける落葉の量を音にして | 松本鷹根 | 京鹿子 | 200204 |
落葉敷く去来の墓は一平米 | 勝野薫 | ぐろっけ | 200204 |
奉納の力士溜りの深落葉 | 金田美恵子 | ぐろっけ | 200204 |
謡曲の「松風」の庭落葉焚く | 川合正男 | ぐろっけ | 200204 |
落葉掃く宮居の杜の音澄みて | 安部美和子 | ぐろっけ | 200204 |
またどこか落葉焚く香の信濃かな | 出原博明 | 円虹 | 200205 |
落葉道ダックスフント埋りゆく | 小西瑞穂 | ぐろっけ | 200205 |
うす紅の落葉の標彼岸道 | 金澤明子 | 火星 | 200206 |
東京の落葉見てゐるロビーかな | 戸栗末廣 | 火星 | 200207 |
積もりたる落葉の下のほてりかな | 加藤みき | 槐 | 200207 |
うづ高く積まれて何の落葉かな | 宮原みさを | 花月亭 | 200208 |
子の踏みし落葉たづねる如く踏む | 藤井勢津子 | 朝 | 200209 |
かぐはしや雨後の落葉を踏む山路 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200211 |
残したき落葉掃きたき落葉かな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200211 |
掃きしあと落葉の庭となるはすぐ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200211 |
尾根越えてそこより落葉しぐれかな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200211 |
落葉散る路を踏分け蛇穴に | 栢森定男 | あを | 200211 |
庭中の落葉の嵩を焚くことに | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200212 |
オランダ坂胸突き坂も落葉中 | 今瀬剛一 | 対岸 | 200212 |
制服の爺さん落葉拾ひけり | 稲畑廣太郎 | 円虹 | 200301 |
落葉どき礫となりて雀飛び | 宮津昭彦 | 濱 | 200301 |
落葉籠二人の声の他はせず | 村越化石 | 濱 | 200301 |
はり付きし落葉の上を水奔る | 佐々木咲子 | 百鳥 | 200301 |
馥郁と落葉の匂ふ日のありき | 足立典子 | 雨月 | 200301 |
病む友を見舞ふに落葉堆し | 宮本俊子 | 雨月 | 200301 |
散り敷きし紅葉落葉は掃かぬまま | 瀧梢 | 雨月 | 200301 |
落葉蹴る所詮は無駄なことをして | 塩川雄三 | 築港 | 200301 |
それぞれの黙すれちがふ夜の落葉 | 亀田憲壱 | 銀化 | 200301 |
落葉踏む焼米さがし城の跡 | 木村幸子 | 帆船 | 200301 |
野仏はからまつ落葉の吹き寄せに | 能村研三 | 沖 | 200301 |
落葉掻鵙が親しく寄り来る | 八木岡博江 | 酸漿 | 200301 |
落葉掃く朝の嫗の笑顔かな | 白石秀雄 | 酸漿 | 200301 |
耕二忌や落葉尽くせし樹々に声 | 渡邊千枝子 | 馬醉木 | 200302 |
残されし齢ぞ知らね踏む落葉 | 和田祥子 | 馬醉木 | 200302 |
鶲をり落葉踏む音ためらへる | 和田祥子 | 馬醉木 | 200302 |
人枡は落葉だまりや城のあと | 和田祥子 | 馬醉木 | 200302 |
落葉にも鱒ひるがへる虹見せて | 手島靖一 | 馬醉木 | 200302 |
目瞑れば瀬音風音落葉の香 | 手島靖一 | 馬醉木 | 200302 |
マイペース崩さぬ音や落葉掻 | 泉田秋硯 | 苑 | 200302 |
落葉踏む忍びの音と思ひつつ | 泉田秋硯 | 苑 | 200302 |
思ひ出を集め生家の落葉焚 | 鈴木照子 | 苑 | 200302 |
地を染むる百彩落葉踏むは惜し | 石岡祐子 | 苑 | 200302 |
落葉焚くひとに逢ひけり安寿塚 | 高根照子 | 苑 | 200302 |
落葉する庭園喫茶一人居り | 加賀富美江 | 遠嶺 | 200302 |
落葉 5→ |
2021年11月20日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。