踊 6  110句

あと戻り多き踊りにして進む   中原道夫   蕩児

作品
作者
掲載誌
掲載年月
踊太鼓出出しの調子はづしをり 磯村こうき 200910
踊りゐる海のにほひのをとこかな 常盤優 炎環 200911
花笠踊り笠の裏見せ表見せ 三浦如水 はらから 200911
先頭は自分と思ふ踊りの輪 高橋将夫 200911
前向いて後ろへさがる踊りかな 小形さとる 200911
踊りの輪手ぶり足ぶみそろひ行く 佐藤喜仙 壁炉 200911
踊る手の中には化ける手もありし 中村嵐楓子 春燈 200911
浜更けて踊達者の揃ひたる 島貫寿恵子 雨月 200911
帰郷せむデカンショ踊の故郷へ 田中春子 雨月 200911
とび入りは白狐の面や踊唄 米澤光子 火星 200911
揃ふべきところは揃へ婆踊る 久保田由布 ぐろっけ 200911
早朝の山に歌の輪踊りの輪 佐方敏明 ぐろっけ 200911
踊り唄石屋にとどきもう寝しや 定梶じょう あを 200911
踊唄哀しきときの踊笠 後藤立夫 ホトトギス 200912
音頭取り帰る踊の輪を抜けて 次井義泰 200912
大日が呼びにくるまで踊るなり 高橋将夫 200912
ゆるやかな坂をゆるりと踊り来る 小山徳夫 遠嶺 200912
合掌をして踊り終ふ風の中 小山徳夫 遠嶺 200912
イヤリング揺れ踊る輪のまばゆかり 春山和子 遠嶺 200912
踊の輪哀しき唄を賑やかに 高橋和女 春燈 200912
唐辛子踊り子のごと腰ひねる 田原陽子 200912
故郷の踊囃子に鎌岳昏るる 植村よし子 雨月 200912
踊り女の月の影ひくおわら盆 斉藤敬子 万象 200912
一つ終へ次の踊へ列正す 島谷征良 風土 200912
一日で踊り覚えて本番へ 島内美佳 ぐろっけ 200912
海へ向く鳥居の辺より踊歌 河崎尚子 火星 200912
在の名が苗字なりけり踊歌 河崎尚子 火星 200912
着くづれを直し始発の踊り人 岩崎昌子 200912
たちまちに大きくなりし踊の輪 中条さゆり 201001
踊子の息をはづませ戻りけり 大地真理 201001
龍踊の蛇の目血走りゐるは何故 苑田ひろまさ 201001
こきりこの分らぬままに踊の輪 小俣剛哉 雨月 201001
いつせいに灯の海となる踊かな 田島洋子 201002
踊り子の床擦る足袋の白さかな 村松忠治 遠嶺 201004
両の手に拍子木鳴らす踊りの輪 市橋敬子 201005
長老の一笛谷汲踊かな 林かよ 201006
天守に灯点りしよりの踊唄 立石萌木 雨月 201007
踊の手星引き寄せてをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201008
ロビーにてポルカ身の内踊り出す 井口淳子 201009
死者よりも生者が遠し踊の輪 水野恒彦 201010
一抜け二抜けそして千切れし踊の輪 千田百里 201010
巡る山車幼おかめも踊りつつ 大西まりゑ 酸奬 201010
楽し気な踊浴衣の後につく 小野タマ枝 酸奬 201010
車椅子の手振り豊かに踊の輪 菊地英雄 酸奬 201010
生者死者なひまぜにして踊の輪 川崎真樹子 春燈 201011
山よりの風心地よき踊りの夜 戸田澄子 末黒野 201011
踊りの輪抜けてをみなとをのこかな 栗栖恵通子 201011
踊子の津軽訛に教へらる 森岡正作 201011
唄なげきたれば踊りの輪のゆがむ 杉浦典子 火星 201011
てのひらの月に殖えくる踊かな 蘭定かず子 火星 201011
締上げて端縫ひに緋色踊り帯 森屋慶基 風土 201011
鏡中に母娘の踊衣装かな 森屋慶基 風土 201011
いづれ皆去るこの世なり踊りけり 柴田佐知子 201011
降り出してすぐに崩るる踊の輪 中条さゆり 201011
名人は指の先まで踊りけり 貝森光洋 六花 201011
踊る足終ひの栖の土を蹴り 平野みち代 201011
背のびしてちよつと観にけり踊りの輪 岡田愛子 京鹿子 201011
街道を人が埋めたり踊の輪 梅田秀子 酸奬 201011
だみ声の師匠の音頭踊りの輪 竹下昭子 ぐろっけ 201011
阿波踊り手足それぞれ神懸り 鈴木直枝 ろんど 201011
踊の輪蝶々てふてふとはいり込む 吉弘恭子 あを 201011
踊る輪の二重となりてより夜風 田中春生 201012
踊子となりて人目を奪ひたき 矢野百合子 201012
内股でおかめを踊るわんぱく児 安井和恵 201012
「唄はれよ」に始まる八尾踊り唄 山本浪子 風土 201012
金髪もピアスも踊の輪に入りて 大木清美子 201012
大太鼓の低き響きに踊るかな 國保八江 やぶれ傘 201012
住吉踊一年生も遅れじと 大橋晄 雨月 201012
踊る手に実りの鈴の高鳴れり 藤波松山 京鹿子 201101
胸奥に畳みし踊ふつと出る 松本アイ ぐろっけ 201101
踊より帰りてもなほ遠囃子 上﨑暮潮 ホトトギス 201102
妓の流し絶えて幾年阿波踊 上﨑暮潮 ホトトギス 201102
老いてなほ踊の好きな一詩人 竹下陶子 ホトトギス 201104
提灯のゆれて踊の輪のゆれて 高谷栄一 嵯峨野 201107
越前の闇濃きいさぎ踊りかな 栗栖恵通子 201108
遅れ来て息荒々と踊りの輪 柴田志津子 201109
踊りつつ次なる歳のこと想ひ 中島玉五郎 201109
足捌き合はす故郷の踊り唄 伊東和子 201110
剽軽に踊る漢を真ん中に 米山喜久子 201110
迎えたるみたまも入りて踊りの輪 蓮尾みどり ぐろっけ 201110
踊唄時に鄙猥をみな踊る 定梶じょう あを 201110
長老の一手おくれる踊りの輪 桑名さつき ろんど 201110
雲水も円頂かくす踊りの輪 手島靖一 馬醉木 201111
漁師らの一本調子の踊唄 小坂優美子 馬醉木 201111
父祖の地に女系三代踊りけり 田嶋洋子 春燈 201111
校長の楷書のやうな踊かな 白神知恵子 春燈 201111
踊る子のはや流し目をおぼえけり 藤原若菜 春燈 201111
呼びかけしところ膨らむ踊の輪 あさなが捷 201111
他人の老い私の老いや踊りの輪 中山皓雪 201111
踊り終へ蛻の殻の散りぢりに 川上久美 ろんど 201111
太鼓据ゑ踊りやぐらの灯りけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 201111
かざす手を海へ咲かせて踊の輪 柴田久子 風土 201111
踊笠漢は風を抱くやうに 柴田久子 風土 201111
一歩より踊りの裾を翻す 根岸善行 風土 201111
婆娑羅踊の色気渦巻く古都大路 北尾章郎 201112
踊りぬく二百十日の風封じ 伊藤ふみ 馬醉木 201112
それつと声かけし八木節踊りかな 白石正躬 やぶれ傘 201112
踊る輪の手を打つ音に遅れけり 久世孝雄 やぶれ傘 201112
踊り手へ櫓太鼓は息合はす 高野春子 京鹿子 201112
小学生に混りてすなり地の踊り 椿和枝 201112
駅前を踊浴衣の埋めつくす 藤井久仁子 ぐろっけ 201112
ひら假名は女体和紙より出でて踊るかな 福永尚子 ろんど 201112
見えぬ人をりてとぎれし踊の輪 中田禎子 201112
よさこい踊彩つぎつぎと欅道 佐藤喜仙 かさね 201201
ホトトギス連ももう過去踊見る 上﨑暮潮 ホトトギス 201202
老いたれど心老いまじ踊見 上﨑暮潮 ホトトギス 201202
影絵でもおわら踊はおわらの手 後藤比奈夫 ホトトギス 201203
阿波踊その声聞けば胸躍る 紀川和子 うらら 201202
踊子連路地に三味の音戻りくる 紀川和子 うらら 201202
手のひらに無心に踊る毛糸玉 宮崎きみ枝 201204
踊→ 7      

 

2021年8月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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