をどり   58句

一めぐり人待かぬるをどりかな   尚自   曠野集

  をどり  盆踊  風の盆

作品
作者
掲載誌
掲載年月
阿波をどり口開けて見る閉ぢて見る 樋口英子 朝桜 199904
をどりの輪輝いてゐる二度おぼこ 上村福恵 六花 199912
気怯れや鼻緒の固きをどり下駄 折原あきの 船団 199912
阿波をどり河内音頭とこの世かな 延広禎一 200011
つまづきしこしも仕草に盆をどり 永田等 200012
対岸まで佃のをどり太鼓かな 篠田純子 あを 200209
華やぎを求めて予後の盆をどり 伊藤稔代 200211
魂の集ひて始む盆をどり 丸山敏幸 200211
かざす手に星の数増す里をどり 秋葉雅治 200212
旅人もまじへ花笠をどりかな 久保晴子 雨月 200311
人伝てに聞きしよ妻の盆をどり 江原輝陽子 帆船 200406
夕づくや櫓をどりの浴衣衆 関まさを 酸漿 200410
をどり子の一人しかゐぬ踊の輪 佐藤喜孝 あを 200410
をどりの手振り腰振り阿波をんな 河合佳代子 栴檀 200411
総をどりには妻も出る子等も出る 岡村尚風 ホトトギス 200412
寺町の櫻がこひの盆をどり 岡本眸 200412
渦潮は遊戯のるつぼよ阿波をどり 延広禎一 200501
をどりの輪蝶のごとくにまぎれこむ 吉弘恭子 あを 200511
大川から魂わきてくる盆をどり 篠田純子 あを 200609
働く手きれいに揃ひ盆をどり 樋口英子 200610
手のなりに風をしづめのをどりなる 豊田都峰 京鹿子 200611
虫の死を踏みつつすすむをどりかな 戸田和子 200611
盆をどり土のほてりのまだ残り 伊藤奈津 200611
川風にうしほのにほひ盆をどり 大堀柊花 200612
風の盆をどりつ日照雨やり過ごす 長沼三津夫 200612
夢に見し少年と会ふをどりかな 戸田和子 200712
秋の夜の郡上をどりの下駄の音 石山民谷 遠嶺 200801
盆をどり丹塗の小橋わたりゆく 竹内弘子 あを 200809
地をきざむやうに進みぬ阿波をどり 蘭定かず子 火星 200811
アオリイカ手拍子稽古盆をどり 藤野寿子 あを 200908
大川のたゆたうてをる盆をどり 佐藤喜孝 あを 200909
母と子の手をどり踊の輪をはづれ 佐藤喜孝 あを 200909
他所の子も叱る佃の盆をどり 篠田純子 あを 200909
小さき街小さき祭のをどりの輪 平照子 酸漿 200909
風立ちぬ佃のをどりゆるやかに 三村八郎 炎環 200910
山の端の夜の白みゆくをどりかな 大崎紀夫 やぶれ傘 200911
男連四股を鼓舞せる阿波をどり 田村幸子 201010
新盆やをどり巧者でありし姉 佐藤ちさと 馬醉木 201010
徹夜をどり下駄の鼻緒のゆるぶほど 松本正生 やぶれ傘 201202
徹夜をどり納めの歌は力増し 金井双峰 201210
落人の商も陽気に阿波をどり 臼杵游児 春燈 201210
生者死者影を一つに盆をどり 雲所誠子 風土 201211
阿波をどり蹴出しの招く浄土かな 延広禎一 201310
毬栗の日差にをどり瑞々し 間宮あや子 馬醉木 201312
大川の波の數ほどをどりの輪 佐藤喜孝 あを 201312
カバン掛けサラリーマンのをどりをり 篠田純子 あを 201409
をどりの夜白きかまきり歩みをり 篠田純子 あを 201409
すげ替への鼻緒を腰に阿波をどり 山田六甲 六花 201509
初つ端は多摩太鼓連盆をどり 佐藤博重 春燈 201511
黒づくめの不動の姿勢をどりかな 山口ひろよ 201512
盆をどり意外や夫のふりのよき 斉藤マキ子 末黒野 201512
三世代総出や在の盆をどり 久留米脩二 馬醉木 201610
妙法の果てて門徒のをどり唄 錫木妙子 馬酔木 201611
盆をどり悲しき恋を歌ふなり 小野喬樹 馬醉木 201710
をどりの輪天の岩戸へつづきけり 熊川暁子 201811
月夜茸一世ををどりつくさねば 井上菜摘子 京鹿子 201812
桔梗やをどり自粛の城下町 浜福惠 風土 202011
踊見の手がをどりをり車椅子 加賀荘介 202011
単車駆る背に紅緒のをどり笠 加賀荘介 202011

 

2021年8月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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