風の盆 1    100句

踊るとは生きることかも風の盆 中村苑子

  をどり  盆踊  風の盆

作品
作者
掲載誌
掲載年月
風の盆始まる夕日濃くなれり 皆川盤水 春耕 199810
ひむがしの空白み初め風の盆 堀田清江 雨月 199811
踊り初め六つと青年風の盆 堀田清江 雨月 199811
農を継ぎおわらを守るや風の盆 堀田清江 雨月 199811
夜流しを見むとの仮寝風の盆 堀田清江 雨月 199811
仏縁の萩の紅しや風の盆 渡辺照子 199811
ひととせを三夜さに踊り風の盆 堀田清江 雨月 199811
編笠はうなじかくさず風の盆 鷹羽狩行 199812
指の先よりも身の反り風の盆 鷹羽狩行 199812
ひるがへす袖が訴へ風の盆 鷹羽狩行 199812
輪踊りのとけて流して風の盆 鷹羽狩行 199812
踊る夜は坂ゆるやかに風の盆 鷹羽狩行 199812
身を反らす編笠の顔風の盆 金子里美 船団 199812
人の波胡弓に止まる風の盆 金子里美 船団 199812
僻村の塾長和む風の盆 金子里美 船団 199812
月に見せんと爪立ちて風の盆 鷹羽狩行 199812
提灯の坂くつきりと風の盆 金子里美 船団 199812
水音と胡弓と和して風の盆 鷹羽狩行 199812
小童に酒屋は何処ぞ風の盆 松田都青 京鹿子 199812
夜目しかも笠のうちなり風の盆 鷹羽狩行 199812
道さぐるごと足運び風の盆 鷹羽狩行 199812
瀬波より夜の白みそめ風の盆 鷹羽狩行 199812
火蛾舞へる辻を流して風の盆 前田まこと 円虹 199901
四五人のひよいと輪になり風の盆 前田まこと 円虹 199901
風の盆かへすてのひら星掬ひ 神蔵器 199905
恋狂ひしてこそ八尾の風の盆 保坂加津夫 いろり 199908
恋こがれ死ぬことよけれ風の盆 保坂加津夫 いろり 199908
風の盆老ひても色気失はず 保坂加津夫 いろり 199908
胡弓の音未明の佳境風の盆 金子里美 船団 199909
風の盆水音と胡弓高まり来 岡和絵 火星 199911
紺法被影絵のやうに風の盆 岡和絵 火星 199911
風の盆各地のバスの次々と 林田加杜子 いろり 199911
風の盆踊る女人の顔見たし 林田加杜子 いろり 199911
仮の世に生きて踊るや風の盆 中沢三省 風土 199912
雨上る夜半の胡弓や風の盆 下島千代子 春耕 200002
身の反りを月に浮かせて風の盆 稲辺美津 夏椿 200007
坂の灯も石段の灯も風の盆 高石幸平 円虹 200010
路地一つ余さず風の盆の町 高石幸平 円虹 200010
踊り入る夜々の路地裏風の盆 高石幸平 円虹 200010
老の声おわらに絞り風の盆 高石幸平 円虹 200010
立山を差す指白し風の盆 高石幸平 円虹 200010
蚕神八尾に古び風の盆 大橋敦子 雨月 200011
風の盆果て幻影が蹤いて来る 大橋敦子 雨月 200011
夕顔のきっぱりと咲き風の盆 大橋敦子 雨月 200011
風の盆香を薫らす町屋あり 大橋敦子 雨月 200011
風の盆科のよき娘を選りすぐり 大橋敦子 雨月 200011
風の盆見て来し人の指の反り 辻前冨美枝 200011
美丈夫の胡弓哭くかに風の盆 羽根嘉津 200011
風の盆胡弓名うての音色はも 堀田清江 雨月 200011
坂にともる雪洞の灯も風の盆 大橋敦子 雨月 200011
三更の夜流しに蹤き風の盆 大橋淳一 雨月 200012
恋の唄哀しくうたひ風の盆 大橋淳一 雨月 200012
井田川の瀬音更けゆく風の盆 堀井より子 春耕 200012
露地口にぼんぼりの灯の風の盆 堀井より子 春耕 200012
小祠の供花それぞれに風の盆 堀井より子 春耕 200012
八尾女の帯胸高に風の盆 堀井より子 春耕 200012
声の往き僧もまじれり風の盆 堀井より子 春耕 200012
はらからの出を待つ星の風の盆 堀井より子 春耕 200012
寺の名の入りし法被や風の盆 堀井より子 春耕 200012
風の盆風に揺れゐる酔芙蓉 堀井より子 春耕 200012
その朱唇笠にかくして風の盆 大橋淳一 雨月 200012
夜の白む刻を別れと風の盆 大橋淳一 雨月 200012
胡弓の音歔欷せるごとく風の盆 大橋淳一 雨月 200012
編笠に紅を隠して風の盆 武田正子 ぐろっけ 200012
風の盆迷ひはぐれて二十五時 金子里美 船団 200102
踊る夜の坂ゆるやかに風の盆 鷹羽狩行 十三星 200105
風の盆近し早めに宿を閉づ 北吉裕子 春耕 200109
軟膏を買ひきて風の盆用意 北吉裕子 春耕 200109
風の盆近しエプロン縫ひ急ぐ 北吉裕子 春耕 200109
おとがひの赤き紐過ぐ風の盆 赤座典子 あを 200110
風の盆徹夜の人のたむろして 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆近くば寄って目にも見よ 保坂加津夫 いろり 200110
胡弓の音淋しからずや風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆さびしくないよひとりでも 保坂加津夫 いろり 200110
腰入れて弾きゆく胡弓風の盆 富田房子 春耕 200110
胡弓など泣かせて流す風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆遠くにあれば目にも見よ 保坂加津夫 いろり 200110
ふるさとが無きがごときよ風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
来て見れば地味なテンポの風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
空深し急げ急げよ風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆遠くにありて想ふもの 保坂加津夫 いろり 200110
胡弓の音三味に消されて風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆笠のあみだの年増ゐて 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆ほめてまたほめほめごろし 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆踊り娘携帯かけながら 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆人と音とに疲れたり 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆徹夜踊りの見づ仕舞ひ 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆流し見られず終りたり 保坂加津夫 いろり 200110
唄ひ手は笠を背にして風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆流し見られず帰りたり 保坂加津夫 いろり 200110
更けてなほさびしからずや風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆聞くと見るとは大違ひ 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆風の取り持つ縁かいな 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆ひと夜に咲いた仇な恋 保坂加津夫 いろり 200110
風の盆人を眺めてたこ焼きを 保坂加津夫 いろり 200110
来て見れば観光化した風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
あのひととたのしいはづの風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
哀愁と云へるものなき風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
流れゆく正調おわら風の盆 保坂加津夫 いろり 200110
井田川に揺るる雪洞風の盆 阿部悦子 春耕 200110
風の盆→2      

 

2021年9月1日 作成

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