踊 5  100句

踊りの輪ちぢんだ処にて手をうつ   田川飛旅子   植樹祭

作品
作者
掲載誌
掲載年月
羨しとも踊り浴衣の母娘連れ 柳生千枝子 火星 200611
浜風に吹きかはりゐし踊の輪 深澤鱶 火星 200611
みちのくの道ひたすらに踊り来る 金子輝 春燈 200611
土間に夜を待てり紅緒の踊下駄 薮脇晴美 馬醉木 200611
老どちの踊るを照らす峡の月 愛澤豊嗣 馬醉木 200611
踊の輪犬を預けて加はれり 堀田恵美子 雨月 200611
ひとところ貌の浮き立つ踊りの輪 伊藤奈津 200611
星ひとつふたつ真上に踊りの輪 伊藤奈津 200611
もののけのゐるかも知れず踊の輪 小田智恵子 200612
子に伝ふ踊太鼓の甲所 矢吹あさゑ 200612
小走りに指より入る踊の輪 志鳥宏遠 ホトトギス 200612
一管は背に挿し吹ける踊笛 小田切明義 春燈 200612
踊の輪囲む人の輪出店の輪 吉年虹二 ホトトギス 200701
踊りても踊りてもなほ恋しらず 坊城俊樹 ホトトギス 200701
ぼんぼりに浮かぶ踊り子夕顔も 塩井志津 万象 200701
踊唄肘枕して聞きをりぬ 石井平八郎 雨月 200701
時雨中踊大鼓も頂点に 長谷川たか子 酸漿 200702
踊笠老いてはいよよ目深にす 品川鈴子 200708
踊り終へ月下を影の二三人 小澤克己 遠嶺 200709
マリーナは風の踊り場ヨツトの帆 田村すゝむ 風土 200709
花笠の百花そろへる踊かな 鷹羽狩行 200710
笠やつしよ蹴出しまかしよと踊りけり 鷹羽狩行 200710
踊子の見えず花笠進み来る 鷹羽狩行 200710
鈴の音も揃ふ花笠踊かな 鷹羽狩行 200710
花笠が欲しと踊につきゆけり 鷹羽狩行 200710
脱いである露けき踊り草履かな 米山喜久子 200711
川ひとつへだてて踊太鼓かな 上原和子 200711
蝉しぐれよべの踊り場残るまま 斉藤敬子 万象 200711
手を打つて月を仰いで踊かな 小林愛子 万象 200711
侏儒ら出て踊りはじむる十六夜 伊藤白潮 200711
踊櫓組みをりこれも旅のなか 井上信子 200711
わが町のやや囂し踊り歌 高橋道子 200711
山腹の明るきところ踊唄 山田美恵子 火星 200711
踊の輪一人二人と消えにけり 牧野麦芽 京鹿子 200711
踊りツアーのカップルばかりに一人入る 齋藤陽子 200711
踊り終へ宗祇水にて喉うるほす 齋藤陽子 200711
どっと増ゆ踊浴衣の少女かな 赤松丹山 雨月 200711
校長も子等の踊の輪に入れり 赤松丹山 雨月 200711
月光を曳けり永良部の島踊 木下ふみ子 馬醉木 200711
男踊とは世の風を斬るやうに 小嶋洋子 200711
身がまへて出番を待てり踊連 内田郁代 万象 200712
輪踊りを納めて風に消えゆけり 小山徳夫 遠嶺 200712
踊り手の青き匂ひの過る坂 高畑信子 遠嶺 200712
月上る住吉踊にはやされて 大橋晄 雨月 200712
影を踏み影を踏まれて踊りの輪 林日圓 京鹿子 200712
七彩の裾ぴちぴちと踊り連 祐森弥香 遠嶺 200801
月へ泣き唄ふおわらの踊唄 木田千女 200801
今生きておわら踊の音に泣きぬ 木田千女 200801
桃尻を凛とサンバの跳ね踊る 檜山哲彦 万象 200801
火男が地べたで踊る村祭 増田幸子 万象 200801
もう踊ることはなからん踊見る 上崎暮潮 ホトトギス 200802
紅葉狩谷のむかうに踊る鬼 玉川悠 遠嶺 200802
踊太鼓打ちて二の腕までが撥 品川鈴子 自選100句集 200805
指先に星を引き寄せ踊かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200808
雑踏に紛るることも踊の夜 稲畑汀子 ホトトギス 200808
うつしよの時をとどめて踊唄 小野恵美子 馬醉木 200809
のびやかに踊る指先夜の秋 ことり 六花 200809
踊果てでこぼこの土照らさるる 藤田宏 200809
佃では無縁仏も踊の輪 須賀敏子 あを 200809
掛声のいっそ淋しき踊かな 竹内弘子 あを 200809
念仏踊をはるとき来て終りけり 竹内弘子 あを 200809
先づ手真似念仏踊の輪に入る 東亜未 あを 200809
手の力脱けて踊の膝と足 東亜未 あを 200809
仮装の子ニッと笑ひて踊りけり 東亜未 あを 200809
もしや父に押され念仏踊かな 東亜未 あを 200809
踊の輪ゆらりゆうらり十三夜 赤座典子 あを 200809
藍染の踊浴衣はしなやかに 須賀敏子 あを 200809
最高潮の山鹿踊りを散らす雨 坂上香菜 200810
踊りやんせ小雨に打てる寄太鼓 斉木永久 馬醉木 200810
今年またいわき踊りのなかにをり 佐藤健伍 200810
夜風来るさんさ踊りの笛太鼓 辻直美 200810
つけ爪の綺羅を反らせて踊りかな 丹間美智子 炎環 200810
ふくらみて月にはじけし踊の輪 奥田順子 火星 200810
御宿の月の沙漠に踊りけり 山岸甲一 やぶれ傘 200810
踊の輪抜けし項の行方かな 柴崎甲武信 月日 200811
揃ひたるやうで揃はぬ踊かな 渡部志津子 200811
踊り子の満面の笑み古都の宵 笠井清佑 200811
踊らぬ子踊る子みんな浴衣着て 小城綾子 200811
清流の橋に輪をなす里踊 浅野恵美子 酸漿 200811
陸続と龍馬の国の踊り連 数長藤代 200811
とりあへず手先合はせし踊の輪 猪爪皆子 200811
歩道橋を帰ってゆける踊笠 蘭定かず子 火星 200811
拳あげ足蹴りあげて踊るかな 國保八江 やぶれ傘 200811
割り込んで歪になりぬ踊の輪 彩響子 200812
重力の軽くなりたる身が踊る 松田都青 京鹿子 200812
怖づ怖づとやがて自在に踊りけり 中条さゆり 200812
船の揺れかワインの酔か踊の夜 木原今女 ぐろっけ 200901
踊の輪通りすがりといふ自由 山田天 雨月 200901
顔見世のツケ打ち響き胸踊る 飯田美千子 200902
手を上げて月見るさまに踊るなる 佐藤信子 佐藤信子集 200905
飛入りの男手練の踊り振り 野沢しの武 風土 200905
触れ鉦を打ちて幼や阿美踊 塩路隆子 200908
母と子の手をどり踊の輪をはづれ 佐藤喜孝 あを 200909
踊上手と先頭に立たされし 樋口英子 200909
アンパンマン音頭で大き踊の輪 森下康子 200910
香水の踊り子挑む眼かな 奥山絢子 風土 200910
朝稽古蹴出しが絡み阿波踊 伊勢ただし ぐろっけ 200910
車椅子の手踊軽し媼かな 前島佐喜子 炎環 200910
半身を闇へあづけし踊りかな 山高真木子 炎環 200910
踊子の子ども少なくなりしかな 磯村こうき 200910
踊 →6      

 

2021年8月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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