3  100句

一ところくらきをくゞる踊の輪   橋本多佳子   紅絲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
つなぎたる手のままに入る踊の輪 あさなが捷 200310
受話器より踊の余韻響く声 長山あや 円虹 200310
下駄の緒をゆるめ踊の輪に入りぬ 青野良子 帆船 200310
音頭とる太鼓に踊る人の波 日高久子 築港 200310
踊りゐて手足の動きままならず 鈴木蕗子 築港 200310
踊の輪振り知らずして入りたり 鈴木蕗子 築港 200310
時忘れ河内音頭で踊り出す 鈴木佐和子 築港 200310
蛸壺の浜辺に踊り櫓立つ 平野官爾 風土 200311
踊り出す媼につられ踊りけり 橋本光子 酸漿 200311
河内音頭河内生れの踊りゐて 塩川雄三 築港 200311
暗がりに踊る櫓も笛もなく 加藤白狼子 築港 200311
踊の輪広ぐ観客輪を広げ 小澤友江 築港 200311
おわら節男踊のまぶしくて 石村美智子 築港 200311
踊の輪同じ踊を飽きもせず 宮村操 築港 200311
緋縮緬の片袖付けて踊りをり 原みさえ 200311
踊下駄鳴らして掬ぶ宗祇水 川勝春 馬醉木 200311
踊の輪膨らむ野の香湧き立たせ 神宮きよい 馬醉木 200311
踊果つ肝入りひとり残りゐて 出口賀律子 雨月 200311
どしゃぶりに狂うた様な踊の輪 林裕美子 六花 200311
足の指下駄をはみ出す踊かな 秋千晴 200311
ひたひたと来て折り返す踊り列 町田静子 対岸 200311
長雨に踊り櫓の残りをり 石川敬子 対岸 200311
鳴子踊り幼なも紙の法被着て 筒井圭子朗 ぐろっけ 200311
踊果て独り艀に戻り来る 永野秀峰 ぐろっけ 200311
踊に行く艀の歩板渡りては 永野秀峰 ぐろっけ 200311
踊りつつ幼馴染の遠会釈 辻雅子 ぐろっけ 200311
降り出してより一層の踊の手 永井収子 200312
輪踊りの解かれて雨の石畳 小澤克己 遠嶺 200312
大いなる数珠の輪となる踊かな 小山徳夫 遠嶺 200312
灯明りへ黒衣の漢踊り出づ 小山徳夫 遠嶺 200312
早池峰に真向ひてをり鹿踊り 高田令子 200312
よべの踊子素顔に戻り登校す 水谷芳子 雨月 200312
闇に浮くおはら踊の手のすすむ 和田照海 京鹿子 200312
公園の親子の声と踊りかな 亀浜ふみ子 200312
小走りについてゆきたる踊の輪 あさなが捷 200312
立ち姿美しければ踊りなほ 史あかり ぐろっけ 200312
町流し間近に踊る顔見たり 小澤克己 遠嶺 200401
触れさうな思慕や踊りの手を返し 山元志津香 八千草 200402
踊る子のゐない同士で見てをりぬ 藤原照子 余韻 200403
腰蓑を纏ひマオリの踊りかな 木暮剛平 万象 200407
橋出来て踊の町を近づけし 稲畑汀子 ホトトギス 200408
すぐ踊れさうに現はれ来りけり 稲畑汀子 ホトトギス 200408
踊より抜けて一人の下駄の音 稲畑汀子 ホトトギス 200408
踊子の手を引き闇にまぎれたる 滝沢伊代次 万象 200408
踊りつゝ一遍の眼の険しかる 滝沢伊代次 万象 200408
電線をねずみの走る踊りの夜 綱川恵子 万象 200409
朝湯たつ露地に念仏踊りかな 綱川恵子 万象 200409
念仏踊り身振り手振りのゆつたりと 綱川恵子 万象 200409
奥美濃の闇にぎやかに踊衆 朝妻力 京鹿子 200409
踊りけり佛の妻のすぐうしろ 伊藤白潮 200409
山門によべの踊の塵すこし 岡本眸 200409
手をあげることも供養の踊かな 八田木枯 夜さり 200409
念佛踊こゑを落して手を空へ 八田木枯 夜さり 200409
人老いて供養踊の手をふやす 八田木枯 夜さり 200409
流しさうめんくるくる箸に踊らせて 沼口蓬風 河鹿 200410
緑蔭の象がワルツを踊りけり 岩下芳子 200410
次々と月を転ばす踊の手 島崎省三 200410
小夜更けていよよ昂ぶる踊唄 池尻足穂 雲の峰 200410
踊りゐる妻はまじめな顔をして 塩川雄三 築港 200410
好きなことしては疲れぬ踊妻 塩川雄三 築港 200410
踊より帰つて足を洗ひをり 山本圭穂 築港 200410
踊の輪加はらぬまま時過ぎぬ 芝尚子 あを 200410
衿足のピンのほぐるる踊の夜 篠田純子 あを 200410
踊の輪幼き吾の踊りをり 田中藤穂 あを 200410
旅先の踊の中にゐてさびし 渡邉友七 あを 200410
キオスクのあのこもゐるよ踊の輪 定梶じょう あを 200410
海の寺水着も混る踊の輪 鎌倉喜久恵 あを 200410
をどり子の一人しかゐぬ踊の輪 佐藤喜孝 あを 200410
恋少年踊の外に夜空見る 竹内弘子 あを 200410
踊唄口ずさみつつ踊りけり 小林成子 200411
仏前に踊る阿呆の身を曝す 石岡祐子 200411
精霊踊火に浮き面輪なし 藤原たかを 馬醉木 200411
星空へ魂呼ぶ亡者踊かな 藤原たかを 馬醉木 200411
振り返るまじ彦三頭巾の踊子を 藤原たかを 馬醉木 200411
ひと調子おくれしままに踊果つ 常盤しづ子 馬醉木 200411
秋田訛の地口のさびや踊唄 宮崎裕子 春燈 200411
二上りに三味の佳境や踊唄 田嶋洋子 春燈 200411
踊笠高くはね上ぐうなじかな 小泉三枝 春燈 200411
踊子のおもひ端縫の紅絹の色 小泉三枝 春燈 200411
踊る輪の端縫うきたつ笠の翳 渡邊泰子 春燈 200411
踊りの輪にひとところある切れ目かな 市川翠峯 200411
玉垣に免れ少年踊り見る 杉江美枝 百鳥 200411
踊り果て仏の前の雑魚寝かな 中島瑞枝 百鳥 200411
バサラ踊揃ひ法被の炎色 山中宏子 200412
円周を踊り上手な娘が戻る 湯川雅 ホトトギス 200412
即入りそびれ踊の輪の遠く 湯川雅 ホトトギス 200412
その指の先は未来を指し踊る 今井肖子 ホトトギス 200412
園児らの伸びて縮んで踊の輪 涌羅由美 ホトトギス 200412
子を連れて踊る輪に入るきつかけに 涌羅由美 ホトトギス 200412
故郷に心をつなぐ踊唄 涌羅由美 ホトトギス 200412
踊唄一人に千の手を振れる 平尾圭太 ホトトギス 200412
深被りせしが美形や踊笠 平尾圭太 ホトトギス 200412
踊痴れ吾は日本の原住民 山口博 ホトトギス 200412
踊る気の輪に入り込むタイミング 橋本佐智 ホトトギス 200412
十日町小唄踊りて宴果つ 小川公巴 ホトトギス 200412
旅の恥掻き捨て踊れと言はれても 溝淵和幸 ホトトギス 200412
お隣を真似ては遅れつつ踊る 溝淵和幸 ホトトギス 200412
胸に灯の点りて入りし踊の輪 溝淵和幸 ホトトギス 200412
今年また小さくなりし踊の輪 本村照香 ホトトギス 200412
踊の手みな暗がりを引き寄せて 本村照香 ホトトギス 200412
踊 → 4      

 

2021年8月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。