野 茨(いばら)    46句

野茨  花茨  野薔薇  うばら    茨の実
作品
作者
掲載誌
掲載年月
野茨や男ばかりがたむろして 坪内稔典 船団 199811
野いばらや足もて洗ふ足の泥 鈴木まゆ 馬醉木 199911
一本の野茨となり君を抱く 津田このみ 月ひとしずく 199912
濡れながらいる私と野茨と 津田このみ 月ひとしずく 199912
野茨の花の香に迷ひたるかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200105
野茨の花に山家の暮れ泥む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200105
野茨に辣をもらひてしまひたり 島田和子 風土 200108
野茨や嫁ぎゆく娘の髪匂ひ 堀田恵美子 雨月 200208
疲れたと言うな野茨の芽が赤い 松山律子 六花 200502
野茨の芽が棘のそば棘のそば 辻恵美子 六花 200504
野茨や須磨は海光溢れしめ 山田六甲 六花 200606
縷々として野茨の径の薄暑かな 瀧春一 瓦礫 200606
野茨の散り敷く線路電車来る 山田六甲 六花 200606
孔雀の前野茨を髮に挿す人と 瀧春一 常念 200606
野茨や島に行き合ふ人のなき 井口初江 酸漿 200610
野茨に刺されてジャムに足らぬほど 東亜未 あを 200610
火の山を下りて野茨の匂ふみち 瀧春一 200706
糞船に匂へるは白き野茨なる 瀧春一 200706
父の好みし野茨の実は盛りなり 鈴木多枝子 あを 200712
サーバーはきっと野茨風が立つ 坪内稔典 稔典句集 200804
野茨の刺の緑を手渡さる 坪内稔典 稔典句集 200804
野茨のいと伸びやかに雨のあと 長坂ヤス子 酸漿 200807
野いばらの棘恐れずに夏蕨 岡野ひろ子 200807
野茨の色香ほのかや日暮どき 青木政江 酸漿 200808
野いばらや何処まで伸びて心足る 斉藤小夜 風土 200808
手漕ぎ櫓の野茨こぼさんばかりなり 柴崎甲武信 月日 200811
参道に野茨瓶に飾る店 吉野さと 酸漿 200907
野茨の実のあからみてゆくところ 大島英昭 やぶれ傘 201002
枯るる中野茨の実のいと赤し 小林優子 酸漿 201003
野いばらの赤き実冬日にくるまれて 山上良江 万象 201004
野茨の芽吹き優しき禽の声 永峰久比古 馬醉木 201107
野茨の白の浮き立つ宵の径 高橋志津代 末黒野 201409
野茨の芽吹く頃合歩のすすむ 長崎桂子 あを 201504
公園の野茨の芽にべそかく児 長崎桂子 あを 201504
野茨をひとひら散らすほどの風 瀬島洒望 やぶれ傘 201507
野茨の花咲く坂を下りけり 藤井美晴 やぶれ傘 201507
野茨がぐるりを囲む家であり 藤井美晴 やぶれ傘 201607
野茨の人拒みゐて真白なる 上辻蒼人 風土 201711
野茨の咲くあたりまで草の道 黒澤次郎 六花 201810
野茨や棚田一枚づつ光り 南うみを 風土 201908
野茨咲く君のことばに溺れさう 安田優歌 京鹿子 201909
川縁の野いばらの実の赤らむる 石原節子 春燈 201912
野茨の宙に男時を捉へける 中田禎子 202008
野いばらの棘も親しき掠り傷 塩貝朱千 京鹿子 202008
野茨の宙に男時を捉へける 中田禎子 202008
野茨や分け行く先は滑り台 住田千代子 六花 202109

 

2023年6月5日 作成

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