花 茨    49句

野茨  花茨  野薔薇  うばら    茨の実
作品
作者
掲載誌
掲載年月
黒船の兵の墓五基花茨 中西和子 船団 199811
かはたれに無垢を倦みたる花茨 中原道夫 銀化 199907
心と口と行為と命花茨 伊丹さち子 馬醉木 199908
網手繰るうぐひの紅や花茨 小林碧郎 馬醉木 199908
花茨蒼い秒針ドキドキドキ 小枝恵美子 ポケット 199911
阿蘇へ対く白秋の詩碑花茨 田中藤穂 水瓶座 200002
妻見舞ふ日課となりて花茨 大橋宵火 雨月 200007
幻想交響曲第三楽章花茨 宮津昭彦 200007
オルガンの聞こゆる教会花茨 高橋鹿秋 春耕 200007
雨粒のつつとすべりぬ花茨 田畑幸子 火星 200009
夕映の消ゆる早さよ花茨 島谷征良 風土 200010
花茨女は爪を隠すもの 稲畑廣太郎 ホトトギス 200105
迷ひ来し山家の門や花茨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200105
武蔵野の昔は如何に花茨 稲畑廣太郎 ホトトギス 200105
尺八の音とぎれけり花茨 赤座典子 あを 200107
夜の雨に変はる瀬音や花茨 穴澤光江 遠嶺 200108
光太郎通ひし道や花茨 菅原修子 春耕 200206
花茨遍路の鈴の近づき来 岡和絵 火星 200207
詩の袋どれを開かむ花茨 島崎晃 遠嶺 200208
思ひ出すまでに間のあり花茨 菊地英雄 酸漿 200208
直ぐ乾くほどの山雨や花茨 熊切光子 末黒野 201008
廃船の底突き抜けて花茨 吉田和子 ぐろっけ 201011
花茨棘持つ人にばかり惚れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201105
このあとも編集会議花茨 稲畑汀子 ホトトギス 201105
通るたび袖をひつぱる花茨 だいじみどり 201106
達者かとひとに問ひけり花茨 瀬川公馨 201108
鳥籠は今日も虚ろよ花茨 福永尚子 ろんど 201208
花茨佳きこと亡夫に告げに来て 鈴木セツ 201209
シユーベルトの楽譜古ぶや花茨 谷岡尚美 201209
寝て食べて何もせぬ日々花茨 高倉恵美子 201310
産土に裏道あまた花茨 松田泰子 末黒野 201310
きらめける沖の潮目や花茨 岡野里子 末黒野 201310
築地塀の崩えたる辺り花茨 國保八江 やぶれ傘 201407
意地通し孤独深むる花茨 鈴木漱玉 馬醉木 201509
地の熱を奪ひし雨や花茨 石川叔子 201510
じやんけんで決むる水汲み花茨 土手晶子 馬醉木 201511
花茨ロザリオ掛けし野石墓 上柿照代 馬醉木 201607
嘶きの風の間に間や花茨 玉田瑞穂 万象 201611
くもりなき空つまらなし花茨 赤坂恒子 船団 201701
花茨望東尼にありし流刑の日々 角野良生 201707
花茨後生大事に小さき棘 山田暢子 風土 201808
野に咲けば野の花となる花茨 山田暢子 風土 201808
登り来て噎せる香に満つ花茨 長崎桂子 あを 201810
野茨咲く君のことばに溺れさう 安田優歌 京鹿子 201909
波音に茨の花の枝垂れけり 伊藤昌枝 202009
咲き盛る茨の花の暮るるころ 佐藤稲子 やぶれ傘 202108
茨咲く門にDENTALCLINIC 藤井美晴 やぶれ傘 202109
馬術部の厩舎のにほひ茨咲く 藤井美晴 やぶれ傘 202209
花茨ひつきりなしにダンプカー 萩原渓人 やぶれ傘 202210

 

2023年6月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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