茨の実     37句

野茨  花茨  野薔薇  うばら    茨の実

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鹿垣の外にさるとり茨の実 神蔵器 風土 200001
山門にある武者隠し茨の実 井水貞子 春耕 200012
頂上や蕪村の茨実のくれなゐ 布施まさ子 風土 200101
海峡を望む古城や茨の実 芳賀雅子 航跡 200108
十三年介護つづけて茨の実 正木光子 いろり 200108
淀みなきせせらぎ茨の実はさはに 早崎泰江 あを 200112
茨の実節目節目を大切に 小田道知 円虹 200202
裏山に雲の出入や茨の実 中道錦子 200208
おはじきの赤だけ選りて茨の実 佐々木悦子 帆船 200301
見なれない自分の貌や茨の実 祐森彌香 遠嶺 200302
茨の実くぐりくぐりて青鵐鳴く 伊藤一枝 酸漿 200402
谷深く水走りをり茨の実 秋山ユキ子 200403
禁色のさるとり茨の実を愛す 神蔵器 風土 200501
茨の実がまずみ庭に小鳥待つ 的池遙 百鳥 200601
師と歩む道果て知らず茨の実 宮澤さくら 遠嶺 200606
父の好みし野茨の実は盛りなり 鈴木多枝子 あを 200712
茨の実朱し固しと見て触れて 宮津昭彦 200801
茨の実灯りて険し荒磯岩 手島靖一 馬醉木 200802
山眠り小さき灯となる茨の実 浅野恵美子 酸漿 200804
うつむける八丈茨の実のうれし 石寒太 炎環 200907
茨の実赤し小烏の名をしらず 大竹淑子 風土 200912
人待つも旅程のひとつ茨の実 成田美代 201001
幸点すごとくにさるとり茨の実 川端俊雄 火星 201001
野茨の実のあからみてゆくところ 大島英昭 やぶれ傘 201002
枯るる中野茨の実のいと赤し 小林優子 酸漿 201003
逝くは神に選ばれし人茨の実 荒井千佐代 201003
投げ入れの壼にさるとり茨の実 根橋宏次 やぶれ傘 201101
峠越え実にも刺ある山茨 吉田和子 ぐろっけ 201302
茨の実載る円仁の座禅石 亀田やす子 ははのこゑ 201306
茨の実このごろ鳥の来ずなりぬ 小林愛子 万象 201502
茨の実滲みて届く男文字 栗山よし子 馬醉木 201512
茨の実雨後の水嵩増す岸辺 廣瀬雅男 やぶれ傘 201611
新築の槌音浴びぬ茨の実 小林愛子 万象 201701
死後眠るふるさとの土茨の実 小山田子鬼 201708
茨の実踊り足りないまま老いて はしもと風里 201712
出水跡残る畦道茨の実 廣瀬雅男 やぶれ傘 202002
ガードレールに雨跡残る茨の実 天野美登里 やぶれ傘 202111

 

2023年10月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。