夏帽子 5     100句

遠き日の雲呼ぶための夏帽子    大牧広

夏帽子 冬帽子  パナマ帽  麦稈帽

作品
作者
掲載誌
掲載年月
あの頃の顔となりたる夏帽子 篠藤千佳子 200710
あご紐のよく笑ふなり夏帽子 廣畑忠明 火星 200710
夏帽子縫ふよ明日は故郷へ 城戸愛子 酸漿 200710
水牛を引く少年の夏帽子 夏目満子 酸漿 200710
ややうしろめたき鍔広夏帽子 水野節子 雨月 200710
山寺へ芭蕉気分の夏帽子 鈴木照子 200711
今年また旅をせぬまま夏帽子 原三猿子 ホトトギス 200711
夏帽子人に伍すこと大儀なる 折橋綾子 200711
正装の癌とたたかふ夏帽子 野口香葉 遠嶺 200711
夏帽子握り守礼の邦に入る 三宅照一 遠嶺 200711
ふなばたに坐して九人の夏帽子 佐々木幸 200711
南無大師脱がねばならぬ夏帽子 阿久津勝利 万象 200712
気に入りの夫の夏帽子の見立て 大山妙子 酸漿 200712
下り来し山に一礼夏帽子 加藤奈那 ぐろっけ 200712
象の背にマハラジャ気分夏帽子 今川千鶴子 春燈 200801
ふりむいて科ふやしたる夏帽子 井上菜摘子 京鹿子 200801
庭に出て誰が誰やら夏帽子 稲畑汀子 ホトトギス 200806
メンバーはほぼメタボ系夏帽子 日山輝喜 200807
薄化粧気取りを隠す夏帽子 山川好美 春燈 200807
院展に逢いし貴婦人夏帽子 松田とよ子 200808
みどり児に夏帽の端つかまれし 戸村よねこ 遠嶺 200808
化粧濃くせねば似合はぬ夏帽子 田原陽子 200808
思ひ出の端に脱ぎおく夏帽子 大竹淑子 風土 200808
時鳥の声聞き分ける夏帽子 高尾豊子 火星 200808
一握りほどの軽さの夏帽子 小黒加支 酸漿 200808
夏帽子動物園のバッジ付け 廣瀬雅男 やぶれ傘 200808
病室に母見舞ふ子の夏帽子 鈴木照子 200809
夏帽子車窓へ挙手の旅始め 奈佐幸子 200809
正体を隠す鍔広夏帽子 廣見知子 200809
白日の夏帽胸に祈る刻 小野恵美子 馬醉木 200809
夏帽子次々のぞく魚籠のなか 白石紀子 200809
会心の一打見上ぐる夏帽子 秋葉雅治 200809
拾はれて馬柵に風呼ぶ夏帽子 河村泰子 ぐろっけ 200809
夏帽の挙手にて止まるレトロバス 増田一代 200810
古城より月湖を望む夏帽子 小澤克己 遠嶺 200810
少年の夢を叶ふる夏帽子 本橋葉月 遠嶺 200810
長堤に釣り竿はふる夏帽子 吉沢陽子 200810
芋坂や団子頬ばる夏帽子 久本久美子 春燈 200810
その日より遺族てふ名の夏帽子 辻美奈子 200810
陳列のどれが夏帽かは知らず 藤幹子 炎環 200810
夏帽子テキサスからは一人旅 明石文子 ぐろっけ 200810
ルノワールの少女と紛ふ夏帽子 落合絹代 風土 200810
せせらぎに沿ひて気ままな夏帽子 中島伊智子 酸漿 200810
鍔広の夏帽モジリアーニ展 宮川秀穂 200811
七十路を宮島に置く夏帽子 四條進 200811
神の木に会ふまで登る夏帽子 山田暢子 風土 200811
会釈してくしやと畳んだ夏帽子 橋本くに彦 ホトトギス 200812
西域を去るに回鶻ウイグルの夏帽子 原田達夫 200901
夏帽子黒で乙姫めける君 稲畑廣太郎 ホトトギス 200906
放浪の旅に欠かせぬ夏帽子 中島玉五郎 200907
「初めてのお使い」らしき夏帽子 上谷昌憲 200907
吊革の丸き海ゆれ夏帽子 古屋元 200907
新婚の旅かと問はる夏帽子 品川鈴子 ぐろっけ 200907
モナリザを見つ見られつつ夏帽子 泉田秋硯 200908
目深なるにUVカット夏帽子 吉田晴子 200908
渓谷の宙をはばたく夏帽子 北尾章郎 200908
老人は何を待ちけむ夏帽子 神原徳茂 遠嶺 200908
ときめきのエーゲのブルー夏帽子 神原徳茂 遠嶺 200908
離陸して旅へたかぶる夏帽子 樋口英子 200908
神引かんびきの風とらへゐし夏帽子 武田漣 炎環 200908
二丁櫓が運ぶ旅人の夏帽子 飯田角子 酸漿 200908
兄ゆづりのぶかぶか帽子夏の雲 堀内五齢 春燈 200908
杉苔のあたまをなでる夏帽子 吉弘恭子 あを 200908
夏帽子膝に駅舎の足湯かな 谷陽右 馬醉木 200909
青春を気どつて八十路夏帽子 筏愛子 200909
園児らを送る先生夏帽子 金子隆吉 200909
日暮れてもなほ釣り人の夏帽子 大島英昭 やぶれ傘 200909
挨拶のたびに掴みて夏帽子 高橋ちよ 200909
おのづからいつもの道よ夏帽子 東うた子 200909
特大の園芸椅子と夏帽子 加藤峰子 200909
乗鞍に登りしときの夏帽子 池田光子 200909
杉木立抜け来て白き夏帽子 宮平静子 雨月 200909
古墳出で日に真向へる夏帽子 宮平静子 雨月 200909
上野山うづめ阿修羅へ夏帽子 小俣剛哉 雨月 200909
郵便でとどく形見の夏帽子 竹内弘子 あを 200909
退院の幼母待つ夏帽子 大房帝子 酸漿 200909
船酔ひに顔青くして夏帽子 石川裕美 ぐろっけ 200909
健やかな余生願へり夏帽子 小林一榮 末黒野 200910
奈良町に絵を描く人や夏帽子 池田加寿子 200910
うねりくるガムラン夫の夏帽子 奥田茶々 風土 200910
硝子戸に被り直せり夏帽子 近藤幸三郎 風土 200910
銀座八丁衝動買ひの夏帽子 渡辺鶴来 春燈 200910
吟行も夫婦二人や夏帽子 園部蕗郷 春燈 200910
隠し得ぬ老朽の相夏帽子 呉文宗 春燈 200910
収納の少し歪みて夏帽子 秋千晴 200910
童心に帰る一時夏帽子 中根健 200910
耐久走手にぐつしよりと夏帽子 高橋敏 200910
蕎麦食べて忘れてきたる夏帽子 田中藤穂 あを 200910
空つぽの釣籠のぞく夏帽子 柴太香子 炎環 200911
似合ふてふ声の後押し夏帽子 林和子 200911
被せてもすぐいやいやと夏帽子 金井香ル 200911
夏帽子稚には少し大きすぎ 山崎稔子 末黒野 200911
起立して胸に当てたる夏帽子 福島茂 200911
横顔の海に似てゐる夏帽子 高田令子 200911
一瞬の風がさらへる夏帽子 坂本知子 酸漿 200911
曼珠沙華まだ夏帽子手離さず 遠藤実 あを 200911
夏帽子被る角度にこだはりて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201006
旅先に忘れてならぬ夏帽子 稲畑汀子 ホトトギス 201006
夏帽子脱げば家居の顔となる 稲畑汀子 ホトトギス 201006
鍔広の脱げば別人夏帽子 稲畑汀子 ホトトギス 201006
夏帽子→6      

 

2021年7月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。