夏帽子 1     98句

松風をうつつに聞くよ夏帽子    芥川龍之介

夏帽子 冬帽子  パナマ帽  麦稈帽

作品
作者
掲載誌
掲載年月
雀百までといはるる友の夏帽子 石川慧 199807
旅の荷の上に四つの夏帽子 和田友季子 円虹 199808
旅に逢ひ旅に別るる夏帽子 井頭主水 黄鐘 199808
夏帽子振つて海潮近づけり 小島美智子 風土 199809
落葉松の林母子の夏帽子 塩田博久 風土 199809

 祝・村田近子句集

水景色より翔ちゆけり夏帽子

小澤克己 遠嶺 199809
父の背に甘えてをりぬ夏帽子 大橋俊彦 199810
拾得物の青空と夏帽子 岡崎るり子 銀化 199810
ハルピンの空へ無音の夏帽子 あざ蓉子 船団 199811
夏帽子陽気な妻のプチホテル 三池泉 船団 199811
悪運に憑かれた役を夏帽子 須山つとむ 船団 199812
母よりも娘が地味な夏帽子 津田このみ 船団 199812
夏帽子歩き方まで変りをり 大石登喜和 円虹 199901
庭が見たい夫にわたしの夏帽子 萩原記代 199901
夏帽子君は二十歳のルーレット 塩見恵介 船団 199903
山つづく限り青空夏帽子 樋口英子 朝桜 199904
水音の径へ折れゆく夏帽子 村田近子 遠嶺 199905
取り出して古夏帽子旅鞄 稲畑汀子 ホトトギス 199906
夏帽子旅のつづきでありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 199906
夏帽を鏡の顔が拒みたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 199906
夏帽子手で押へたり浜の風 神田惣介 京鹿子 199907
夏帽子がぶりてよりの勘の冴え 金國久子 青葉潮 199907
船下りて土佐へ一歩の夏帽子 増田富子 馬醉木 199908
見送りの中に混じりて夏帽子 渡辺機染 199908
寸劇に子役老婆の夏帽子 中島徳子 酸漿 199908
目鼻だち違つてこその夏帽子 丸山佳子 京鹿子 199908
夏帽子被りて外へ出たがる児 永森ケイ子 円虹 199908
砂遊び覚へし吾児の夏帽子 永森ケイ子 円虹 199908
園丁の昼休み脱ぐ夏帽子 永森ケイ子 円虹 199908
夏帽子うしろ姿に声かけて 福田みさを いろり 199908
師の君の少し傾く夏帽子 武田美雪 六花 199908
閑日を得て句碑めぐる夏帽子 木谷尚子 俳句通信 199908
天守閣に一番乗りの夏帽子 村田近子 遠嶺 199909
駅を出てすぐに海原夏帽子 長田等 199909
草刈や母ありし日の夏帽子 原静寿 酸漿 199909
乗り換への駅に忘れし夏帽子 菰田晶 199910
膝に抱く子とおそろひの夏帽子 近藤酔舟 199910
夏帽を押さへて磨崖仏仰ぐ 近藤酔舟 199910
突堤に佇つ少年の夏帽子 今井松子 遠嶺 199910
谿風の径に消え行く夏帽子 斉藤利雄 遠嶺 199910
旅に出て夏帽似合ふ人となり 有山光子 遠嶺 199910
相席の椅子に置きある夏帽子 大東由美子 火星 199910
夏帽のシナリオ終るうしろ影 宇都宮滴水 京鹿子 199910
夏帽子とりて行脚の人迎ふ 山口たけし 俳句通信 199910
夏帽子あづけて楽器博物館 井口初江 酸漿 199911
韓国を指呼に岬の夏帽子 花藤原照子 199911
パツチワークの酒落たつもりの夏帽子 北村香朗 京鹿子 199911
ふり返る森の深さや夏帽子 田島秀代 遠嶺 199911
夏帽へ空へイルカの水しぶき 吉村玲子 船団 199912
楽しみを知る夏帽を洗ひけり 坂井まさき 六花 199912
まつすぐに石段登る夏帽子 秋山深雪 船団 199912
夏帽子持ち熱弁の角先生 高木伸宜 船団 199912
夏帽の子の先頭を行きたがる 津田このみ 月ひとしずく 199912
夏帽子かぶればすぐに風と会ふ 江頭信子 馬醉木 200001
夏帽やシルクロードへ発つ覚悟 奥田智久 ホトトギス 200004
夏帽をとれば乾いた砂がある 三宅やよい 玩具帳 200004
波も蝶もすりぬけてゆく夏帽子 三宅やよい 玩具帳 200004
宣教師ヘボン碑前の夏帽子 田村すゝむ 風土 200007
あの頃の少女と出会ふ夏帽子 小澤克己 遠嶺 200008
オリーブの島が近づく夏帽子 金澤明子 火星 200008
夏帽子似合ふかしらと鏡見る 篠田三七子 いろり 200008
夏帽子飛ばして両手挙げに鳧 山田六甲 六花 200008
都電待つ面影橋の夏帽子 斉木永久 馬醉木 200009
二階より笑顔を降らす夏帽子 小澤克己 遠嶺 200009
蕎麦すする目線穂高岳に夏帽子 川端実 遠嶺 200009
夏帽子画廊工房巡りけり 林敬子 酸漿 200009
髪庇ふ仕草の後や夏帽子 宮本道子 酸漿 200009
吊橋を渡りきつたる夏帽子 島田和子 風土 200009
日暮まで鉄砲玉の夏帽子 梶本佳世子 円虹 200009
舟下りどよめく声や夏帽子 松沢久子 いろり 200009
どうしても似合わぬままの夏帽子 久保田一豊 いろり 200009
会釈して通り過ぎたる夏帽子 小川花久 いろり 200009
夏帽子夫のすべてを入れにけり 三井孝子 六花 200009
柿衞の柿見る漢夏帽子 高木伸宜 ヒッポ千番地 200009
くすの木を廻つて來たる夏帽子 小山森生 200010
夏帽を指で廻して渚まで 市川英一 遠嶺 200010
夭折の齢過ぎけり夏帽子 田中亜美 海程 200010
ポンペイの列柱に触る夏帽子 松田延子 風土 200010
夏帽子あみだにしたる旅ごころ 禅京子 風土 200010
昼電車みおくる人の夏帽子 福田みさを いろり 200010
夏帽子ふりむきもせず手も振らず 藤野周子 ぐろっけ 200010
夏帽や簎一閃し鮒を刺す 大川泉舟 200011
富士を背に夏帽振りて別れたり 福田かよ子 ぐろっけ 200101
船室の傾きに置く夏帽子 松永典子 船団 200102
霊長類研究所より夏帽子 泉田秋硯 月に逢ふ 200103
鑑真の池に飛んだる夏帽子 小林あつ子 火星 200104
亡き夫の部屋に掛かりし夏帽子 小池槇女 火星 200107
尾をすりて孔雀近づく夏帽子 高鴨アヤ子 春耕 200107
掛けておく放浪癖の夏帽子 金子孝子 200107
夏帽子似合ふと言はれ疑はず 赤川孝子 200107
銀行の手続終へし夏帽子 玉川悠 遠嶺 200107
誰やらの形状記憶夏帽子 中野哲子 六花 200107
遠目にも銀座に似合ふ夏帽子 千坂美津恵 200108
夏帽子だけが大きく影をもち 外川玲子 風土 200108
保母さんと巨樹を囲める夏帽子 成澤桂助 百鳥 200108
夏帽子深くかむりて吊り橋へ 小島和子 百鳥 200108
夏帽の鍔うら湾の照り返し 鷹羽狩行 200108
行きずりに釣果をのぞく夏帽子 清水ゆみ子 200108
夏帽子2→      

 

2021年6月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。