三日月          85句

三日月の沈む弥彦の裏は海   高野素十

初月  二日月  三日月  眉月  新月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
三日月のおおかたを占む目鼻かな 五十嵐研三 海程 199902  
三日月を膝の間に座らせる 津田このみ 船団 199903  
誰が怨みぞ青三日月の〈虎徹〉の刃 高桑聡 船団 199912  
三日月の光尖つてありにけり 粟津松彩子 ホトトギス 200001  
三日月や五郎のまぶたは腫れてます 三宅やよい 玩具帳 200004  
三日月にぶらさがりたい夜である 津田このみ 船団 200102  
三日月のこころ半分隠してる 鎮田紅絲 200112  
小鳴門に照る三日月となられしや 上崎暮潮 ホトトギス 200206  
三日月の満つれば忌日なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 200209  
三日月の傾く山のひとところ 稲畑汀子 ホトトギス 200209  
川畑のあとかたもなき三日月 須佐薫子 帆船 200210  
ひとり言三日月よりも尖ってる 鎮田紅絲 200212  
川の瀬の三日月そつと拾ひたり 田中聡子 遠嶺 200212  
手抜きせぬ日の三日月のはねあがり 豊田都峰 京鹿子 200212  
三日月は天の小舟や神送り 神蔵器 風土 200301  
太白に向ひて細き三日月よ 坂井建 ホトトギス 200303  
三日月の空の切れ目の僅かなる 坂井建 ホトトギス 200303  
三日月の吹かるる程に壊れざる 坂井建 ホトトギス 200303  
三日月の光を得つつ傾きぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200309  
鯉跳ねて三日月の角とがりけり 松たかし 火星 200312  
首筋に三日月の鎌実朝忌 本山卓日子 京鹿子 200401  
三日月の錆びついてゐる大クレーン 山元志津香 八千草 200404  
高階や雲さかのぼる三日月 福盛悦子 雨月 200410  
後手に三日月仰ぐ婿五十 奥名正子 帆船 200412  
三日月を透かして見せる茜雲 斉藤裕子 あを 200412  
木乃伊見てきぬ三日月の浮いてをり 杉浦典子 火星 200512  
フライトの窓に三日月旅おわり 廣中浩子 ぐろっけ 200512  
三日月に山ちまちまと片寄りぬ 瀧春一 常念 200606  
三日月を山の端に見て澤暗し 瀧春一 常念 200606  
三日月を愛す女のさが変らじ 瀧春一 瓦礫 200606  
ネオン咲き咲けど三日月更に澄む 瀧春一 瓦礫 200606  
三日月のしばし隠るるまま沈む 稲畑汀子 ホトトギス 200609  
別れぎは夕三日月を指させり 田中藤穂 あを 200612  
三日月の下に鶴唳夜もすがら 手島伸子 雨月 200705  
三日月に向けて今岡決勝打 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
枝を剪る三日月ほのとそこにあり 四條進 200712  
三日月や西洋館の彩硝子 金子慶子 遠嶺 200801  
ナイル河三日月の影散らし行く 大西まりゑ 酸漿 200801  
三日月やつついて閉める貝の口 大川ゆかり 炎帝 200804  
三日月に引つ懸けたくて縄ばしご 近藤公子 200810  
三日月に祈る安けき夢の夜を 陳錫恭 春燈 200811  
門燈の消され三日月輝けり 池崎るり子 六花 200901  
銀河まで三日月に乗りハネムーン 増田一代 200910  
三日月の寂しさ埋める夕餉かな 篠原まどか 炎環 200912  
ハンドルに三日月のせ橋わたる 吉村はづき 炎環 200912  
藁の香にかかりゐる三日月 山尾玉藻 火星 200912  
天守閣三日月悪をそそのかす 定梶じょう あを 200912  
暮残る空に三日月一葉忌 中村紀美子 春燈 201102  
三日月に従ふ星のあることを 稲畑汀子 ホトトギス 201109  
三日月に心を置きて旅の夜々 稲畑汀子 ホトトギス 201109  
蒼味帯ぶ三日月堀に金魚かな 間島あきら 風土 201111  
三日月の雲切つてゆく行方かな 中野京子 201112  
すさまじき三日月や何断たむとす 西川織子 馬醉木 201201  
三日月に雫のやうな星ひとつ 栗原公子 201411  
消えさうな三日月連れて歩きをり 加山ひさ子 万象 201501  
晩秋の赤き三日月南西に 小巻若菜 やぶれ傘 201502  
三日月の切つ先にあり淡路島 おーたえつこ 201503  
三日月の欠けたところを子が塗りぬ 高橋将夫 201504  
芒原昼三日月のうつすらと 國保八江 やぶれ傘 201504  
山の端に三日月沈みさうに在り 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
三日月に乗せれば嬰の眠るかな 佐藤みち子 京鹿子 201601  
昼の空渡る三日月ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201609  
三日月の花火にそっぽ向きしまま 嶋崎豊子 雨月 201610  
三日月も花火に負けず輝きて 犬塚芳子 201611  
三日月が刃こぼれしたり虚無を切り 有松洋子 201611  
かへりみて思はぬ方の三日月 谷村祐治 雨月 201612  
三日月に糸を掛けたる揚花火 宇都宮敦子 201612  
三日月へ一本の道帰る道 赤座典子 あを 201610  
三日月の明日へと育ちゆく尖り 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709  
三日月へ香りとどけよ立葵 池元道雄 馬醉木 201709  
風の街冬三日月の低くあり 森なほ子 あを 201802  
三日月の切つ先赤き憂国忌 岩木茂 風土 201802  
冬三日月欠けた部分は補はぬ 高木晶子 京鹿子 201803  
止り木にしたき三日月春めけり 石黒興平 末黒野 201805  
三日月のあるだけの空冴え返る 廣瀬雅男 やぶれ傘 201805  
極寒の昼の三日月揺れにけり 黒木東吾 やぶれ傘 201806  
駅を出て春三日月を真向ひに 齋藤朋子 やぶれ傘 201806  
道連れの春の三日月そして鼻 陽山道子 船団 201809  
春三日月女子パシュートの足六本 陽山道子 船団 201809  
さき程の夏三日月のもうあらず 志方章子 六花 201812  
三日月や日は一年を丸き顔 中田禎子 201812  
第九聴く今年も冬三日月を背に 植木やす子 201902  
談合を終へし空には三日月や 中西厚子 201903  
寒三日月塾終へし子に追ひ越され 高木嘉久 201903  
はや三日月鈴鹿颪に向かふ帰路 長崎桂子 あを 201903  

 

2019年9月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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