如 月 4     86句

如月や鉄片にある鉄の旬   森川麗子   現代俳句

如月  きさらぎ  二月  三月  二月尽  二ン月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
如月や長谷大仏のうす衣 加藤榮一 末黒野 201604
如月は硬質の音多きかな 近藤紀子 201604
如月の小浜下根来に雨ふれる 山田六甲 六花 201604
如月の光りとなりて鳥の翔つ 小林共代 風土 201604
如月や菓子より箱のうつくしき 柴田志津子 201605
世を捨てしかに如月の太公望 田代民子 201605
梁鳴らし如月の雨さつと去る 伊藤希眸 京鹿子 201606
如月の風のつよさよ路線バス 加藤季代 万象 201606
蒟蒻の味がするなり如月は 東英幸 船団 201701
如月や眼下に光る千曲川 野畑さゆり 201704
如月のずんと富岳や夜があける 井上石動 あを 201703
如月の朝市仕切る包み髪 山本無蓋 201705
如月や川音高き和紙の里 相良牧人 201705
如月の誰とも会はず奥の院 山口ひろよ 201705
如月や青に溶け込む昼の月 小松誠一 201705
めらつめらつと如月の青不動 瀬川公馨 201706
如月や遺品の羽織男紋 井上和子 201706
如月の明るき空に旅疲れ 稲畑汀子 ホトトギス 201803
土手芝に弾む陽を追ひ如月へ 松本鷹根 京鹿子 201804
如月の山の木を樵るひびきかな 梅村寸みを 201804
如月の陽射し背中にピザを食ふ 松村光典 やぶれ傘 201805
如月や液に浸けおく銅版画 広渡敬雄 201805
如月のパキッとしたる朝が好き 近藤紀子 201805
如月や天地をつなぐ大銀杏 柴田志津子 201806
如月や形見を着るを供養とし 小田嶋野笛 末黒野 201806
如月の絵手紙ダイヤモンド富士 鈴木みのり 201806
如月や初めて「ぼく」と言ひし朝 佐藤やすこ 風土 201806
如月の噂消えたり弾んだり 山中志津子 京鹿子 201806
如月や線路の下の水早し 高倉和子 201807
如月の色は紫式部色 長沼佐智 船団 201809
如月の大開脚の赤子かな 津田このみ 船団 201809
如月の悲しき報せ突然に 稲畑汀子 ホトトギス 201903
如月や霽れきらぬまま暮るる空 森なほ子 あを 201904
如月の風白く過ぐ塩地蔵 堤京子 馬醉木 201904
如月や囃子激しくシテ鬼女に 秋友昌子 雨月 201905
如月の風やはらかし段葛 持田信子 春燈 201905
雪とうになし如月の一盆地 佐藤哲 201905
如月や一瞬抱きしめられてゐし 田尻勝子 六花 201905
如月や抱くやうに拭く床柱 柴田佐知子 201906
如月やいまだ動かぬ花時計 大槻祐二 春燈 201906
如月や寝付かれぬ夜の白湯なりし 綱徳女 春燈 201906
如月や医者はさらりと余命言ふ 秋津令 201907
如月の空に包まれ飛べるもの 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
如月の封のままなるアンケート 諸岡和子 202004
如月や淡き紅さす志野茶碗 石本百合子 馬醉木 202004
如月の名刺を受くる指白し 前田美恵子 202004
如月の望の日いまだ迎へ来ず 土屋啓 馬醉木 202005
如月の光のシャワーみどり児立つ 安田優歌 京鹿子 202005
栖む気配なき如月の池覗く 松本鷹根 京鹿子 202005
如月の鏡の中の無精髭 能美昌二郎 202005
如月や静かな雨のミニ喫茶 大内幸子 六花 202005
如月の松林ゆく人の影 橋本順子 202005
如月の空はらわたを見せてをり 柳川晋 202005
如月の光の束を病窓へ 安田優歌 京鹿子 202005
如月や季節感なき川野山 長崎桂子 あを 202005
如月のぺージ繰るごと夫逝けり 直江裕子 京鹿子 202006
如月の満月出づる日暮かな 村田武 やぶれ傘 202006
確かめん如月の黄を杖ついて 林せり 船団 202006
如月の日付の合はぬカレンダー 大日向幸江 あを 202103
如月の心音を聴く手術台 田中佐知子 風土 202104
如月の夕日が山に溶けてゆく 有賀昌子 やぶれ傘 202105
如月や貝が舌出す洗ひ桶 渡辺若菜 春燈 202105
光はらむ如月の雲影もたず 本郷公子 京鹿子 202105
如月の光悦垣のうねりかな 岩木茂 風土 202105
如月の梢明るく師の忌なる 江森悦子 202105
如月や夫の忌日も飛ばしゆく 河崎國代 春燈 202106
如月や水天宮の若夫婦 田中嘉信 春燈 202106
如月や割烹着なら白でせう 柴田佐知子 202107
如月や鐘撞き堂に鳩遊び 西住三惠子 202107
如月の雨の思索は根に滲みる 松本鷹根 京鹿子 202204
如月の風をゆたかに隅田川 安立公彦 春燈 202205
如月や逆らふ事も生きること 能美昌二郎 202205
如月の光おもたき星ふる夜 安田優歌 京鹿子 202205
如月のまばたく空に二羽の鳶 溝口公江 京鹿子 202205
如月の海へ迫り出づ高架線 岡田史女 末黒野 202205
如月の銀器のまとふ槌目かな 六車佳奈 風土 202205
如月や人に光陰とどまらず 海輪久子 ホトトギス 202207
如月のうすき日差しや羅針盤 岡田史女 末黒野 202306
如月の風の手触り肌ざはり 岸本順子 京鹿子 202305
如月→ 1

 

2024年2月27日 作成

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