如 月 2     112句

如月の灯のいきいきと悪所なり    大牧広

如月  きさらぎ  二月  三月  二月尽  二ン月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
如月や静かに訪う鳥の声 村井節子 200507
如月の視野まぶしがる風見鶏 山元志津香 八千草 200509
如月の日はうすづきて尚白し 瀧春一 菜園 200509
如月や小屋を支ふる竹曲がり 山田六甲 六花 200603
如月の石臼に水ありし跡 山田六甲 六花 200603
如月の石も朽木も暮れにけり 山田六甲 六花 200603
如月の杉の木に目を移しけり 山田六甲 六花 200603
如月の水のごとくに出会ひけり 山田六甲 六花 200603
如月の桶伏せて湯を上がりけり 山田六甲 六花 200603
如月の雨と減量プランかな 山田六甲 六花 200603
如月の足腰を揉みほぐさるる 山田六甲 六花 200603
如月の熊手を持てる招き猫 山田六甲 六花 200603
風以上水以下でなし如月は 山田六甲 六花 200603
如月来るカップケーキをめくりし時 山田六甲 六花 200603
如月や鏡のひびに映る眉 山田六甲 六花 200603
赤き実も食べつくしたり如月は 山田六甲 六花 200603
如月の大きな貝の釦かな 山田六甲 六花 200603
如月の自動点灯なる厠 山田六甲 六花 200603
階段に靴の蹴り傷如月来 山田六甲 六花 200603
如月の折りたたみある避難器具 山田六甲 六花 200603
如月やバレンタインの余りチョコ 山田六甲 六花 200603
如月や奥の細道素龍本 山田六甲 六花 200603
如月や大酒呑みの旅日池 山田六甲 六花 200603
如月や赤き実も食ひつくされし 山田六甲 六花 200603
如月や語尾のやさしき人と居る 田中藤穂 あを 200604
如月の逆浪ひびく波ころし 尾辻のり子 河鹿 200604
如月や手熨斗で仕舞ふ母のもの 伊藤宇太子 200605
如月のくれなゐほのと加賀落雁 岩田都女 風土 200605
如月の紙ナプキンに記せし句 宮津昭彦 200605
道化師に如月の空ありにけり 元田千重 火星 200605
如月や肩ふるはせて木偶の泣く 元田千重 火星 200605
如月の空の青さや鳩群舞 山村桂子 遠嶺 200605
如月の頬打つ風や雄琴浜 山村桂子 遠嶺 200605
如月のひびきかなしも菓子を焼く 田代ヨシ 河鹿 200605
如月や忘れぬやうに歩をとめて 本多俊子 さくらの音 200605
過去問はれをり如月の男病み 苑田ひろまさ 200606
如月のひかり差し込む製図室 高田令子 200606
如月や大揺れ両棒餅の旗 田代ヨシ 河鹿 200606
如月の逝くや寒暖定めなき 椋本一子 雨月 200606
如月や土の匂ひと雨音と ことり 六花 200608
如月の寺に箒目なき日かな 秋千晴 200608
如月や厚着の脱げぬ肩を揉む 藤原りくを 八千草 200608
如月や崖はらはらと身をはがす 平野きぬ子 八千草 200608
如月の日差しの中の白磁かな ことり 六花 200702
如月の最後の一日寝て過ごす ことり 六花 200702
如月といふ言の葉を羽織りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200703
如月の水槽に吾歪なる 山田六甲 六甲 200703
如月に入りて追はるる如きかな 松崎鉄之介 200704
如月や水面ひかりて番鳥 松原仲子 200704
如月のぱかんと開けてシーチキン 安居正浩 200704
如月や道路工事の此処彼処 小城綾子 200705
如月や白樺に皮剥きし跡 松原智津子 万象 200705
檜の香杉の香如月の製材所 谷田部栄 万象 200705
如月の乾ききりたる厨かな あさなが捷 200705
如月の森の奥より水の旅 橋本良子 遠嶺 200705
如月や磧のあれば水流る 深澤鱶 火星 200705
如月のましろき子福桜かな 丸山照子 火星 200705
如月や絵馬に囲まる正一位 井潟ミヨ 京鹿子 200706
反り返るもの如月の炎の中に 荒井千佐代 200706
如月や吹かれて歩く修行僧 小澤純子 200707
如月や兎の耳の片折れに 山田六甲 六花 200802
目頭に如月の朝痛かりき ことり 六花 200802
缶蹴りの音如月を呼ぶごとし ことり 六花 200802
如月や猫うにやうにやと餌を食み 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803
如月や匂やかな君迎へたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803
如月や今日は何着て行こかしら 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803
如月や微量の人口酸素足す 天野きく江 200804
如月の風へ衿立て友見舞ふ 中島静子 酸漿 200804
如月の空のどこかが弾け出す 黒澤登美枝 200805
如月の径に迷ひし猿田彦 関根洋子 風土 200805
如月の雑木林に日の匂ひ 田口登代 遠嶺 200805
如月の友禅流し水の綾 塚本みのる 春燈 200805
如月の魚信待つ間の指体操 坂本たま子 200805
如月や藻の上奔る比良の水 松山直美 火星 200805
如月の葉蘭青々葉を広げ 中緒和子 酸漿 200805
如月の二十九日や猫消えし 濱上こういち 200806
如月の光裂きけり鵙一声 垣岡暎子 火星 200806
如月の雪に茶の葉の赤錆びぬ 滝浪紀久子 万象 200807
一笛は矢の如月へ登るごと 山崎靖子 200812
茶室へと如月の日を入れにけり ことり 六花 200902
如月の朝の出支度又迷ふ 稲畑汀子 ホトトギス 200903
出席か否か如月なほ不順 稲畑汀子 ホトトギス 200903
如月の筆島尖りゐたりけり 代田青鳥 風土 200903
酒蔵にゐて如月の雨の音 白数康弘 火星 200904
如月や塾送迎を買うて出る 北尾章郎 200905
如月の雲水風をきつてくる 近藤きくえ 200905
如月の光と思ふ一語かな 谷岡尚美 200905
如月の波音数へつつ眠る 田原陽子 200905
如月や手吹きガラスの淡き色 門伝史会 風土 200905
如月や来し方をまた行方とす 天野みゆき 風土 200905
如月の葬へ分厚き伴奏譜 荒井千佐代 200905
如月や長門の菓子の品ぞろへ 鷹崎由未子 春燈 200905
如月や水仕終へたる手のほてり 半澤正子 馬醉木 200906
如月の渚連れ立ち歩まばや 井村和子 万象 200906
如月や波に分かるる魚の影 安立公彦 春燈 200906
如月の田の果てに立つ鶴の墓 田島洋子 200908
如月の空の変り目旅にあり 稲畑汀子 ホトトギス 201003
雨に発ち来て如月の晴に着く 稲畑汀子 ホトトギス 201003
計画の半ば如月過ぎゆける 稲畑汀子 ホトトギス 201003
如月の細枝いよいよ交叉せず 井上信子 201004
如月や山里に来るなんでも屋 長坂ヤス子 酸漿 201004
如月や郵便受に年金便 斉藤裕子 あを 201004
如月の吾の誕生や祝ぎ袴 林友次郎 遠嶺 201005
如月の餅搗いてゐる山の上 大西八洲雄 万象 201005
如月の退屈さうな竹箒 千田百里 200605
如月の糸の食ひ込むプレスハム 永田圭子 ろんど 201005
如月や味確かむる仕込み味噌 中村ツヤ子 酸漿 201005
如月の繊月は刃や汝を刺さむ 荒井千佐代 201005
如月やくるりくるりと万華鏡 苑実耶 201006
如月といふ言の葉のあさみどり 大平和男 201006
如月の波おだやかに厳島 三村武子 酸漿 201006
富士据ゑて如月の嶺々弧を描く 小川玉泉 末黒野 201007
如月→ 3      

 

2021年2月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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