鰯 雲 8     100句

鱗雲  鰯雲  鯖雲  いわし雲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
競ふことなじめぬ世代鰯雲 金井双峰 201210
鰯雲ナイフに映しレモン切る 林昭太郎 あまねく 201210
をんな同士に通ずる話鰯雲 和田郁子 201211
鰯雲洗ひざらしのシヤツ馴染み 宮崎左智子 201211
東京タワースカイツリーへ鰯雲 根岸善行 風土 201211
国引きの諍ひいかに鰯雲 大畑善昭 201211
鰯雲あたまは海に潜りけり 浅野吉弘 201211
ふたり目も嫁いでゆきぬ鰯雲 藤原若菜 春燈 201211
うべなふべき別れありけり鰯雲 西岡啓子 春燈 201211
どんよりと広がりゅくや鰯雲 吉田優美子 六花 201211
長汀に一川注ぐ鰯雲 定梶じょう あを 201211
ぬばたまの夜空に著き鰯雲 岡野里子 末黒野 201211
改築の隣家の足場鰯雲 土田亮 末黒野 201211
洗濯物泳いでゐたり鰯雲 山根征子 201211
墓洗ふ光背のごと鰯雲 安永圭子 風土 201212
お鈴(りん)振る托鉢僧や鰯雲 瀬島洒望 やぶれ傘 201212
年毎に緩みの目立ち鰯雲 丹後みゆき ぐろっけ 201212
跳箱に一段足すや鰯雲 菊地光子 201212
今朝はまだ反抗期ほど鰯雲 大場ましら 201212
エンデイングノートを買つて鰯雲 塩千恵子 201212
残照の浜名湖去れば鰯雲 大橋晄 雨月 201212
鰯雲遠く流るる幼年期 福永尚子 ろんど 201212
鰯雲オレンジ色の青梅線 金田けいし ろんど 201212
シーソーの少年少女鰯雲 荒木甫 201301
厨(くり)にゐて鏡に写つる鰯雲 中田禎子 201301
営みは屋根の数だけ鰯雲 林昭太郎 201301
喜びは家族で分かつ鰯雲 伊吹之博 京鹿子 201301
真新し切株が呼ぶ鰯雲 田中貞雄 ろんど 201301
鎌倉を大きく見せる鰯雲 こうのこうき ろんど 201301
酒蔵を回り利酒鰯雲 三橋早苗 ぐろっけ 201301
糠床の指白かりし鰯雲 仲田眞輔 ぐろっけ 201301
鰯雲昼の灯台深ねむり 加藤静江 末黒野 201301
河川敷に球追ふ子等や鰯雲 菅野日出子 末黒野 201301
みたび見る郵便受けや鰯雲 熊切修 末黒野 201301
被災地に続く空なり鰯雲 小原登志春 雨月 201301
誰からも音沙汰のなし鰯雲 早崎泰江 あを 201301
日本の空に似てきし鰯雲 安原葉 ホトトギス 201302
空間と時間が曲る鰯雲 松田都青 京鹿子 201302
鰯雲三羽烏の向き向きに 金子野生 京鹿子 201302
鰯雲観艦式の立て看板 佐藤満智子 ろんど 201302
鰈干され仰天の日に鰯雲 浅岡麻實 末黒野 201302
鰯雲試歩ひと休み一やすみ 小林正史 201302
東京の空半分は鰯雲 安藤久美子 やぶれ傘 201302
ふたり目も嫁いでゆきぬ鰯雲 藤原若菜 春燈 201303
鰯雲窓に足場の現れる 谷さやん 船団 201304
厩石の層の放てり鰯雲 田中貞雄 ろんど 201310
出来てゆく出来てゆくもの鰯雲 蔦三郎 ホトトギス 201310
鰯雲骨を鳴らして牛歩む 鴨下昭 201311
鰯雲見上ぐる人も日射し避け 田島昭久 かさね 201311
鰯雲遠くに兄の住みをれば 齋藤厚子 201311
流木の肌の丸さよ鰯雲 栗原公子 201311
人の手の温みに違ひ鰯雲 小菅暢子 201311
宙吊りのビルの窓拭き鰯雲 藤見佳楠子 201311
電線に黄色のカバー鰯雲 丑久保勲 やぶれ傘 201311
ふる里の方へ流るる鰯雲 秋千晴 201312
去りがての言葉の重し鰯雲 森岡正作 201312
ピザ食ぶる口開けてをり鰯雲 藤田素子 火星 201312
鰯雲老認めんの自覚現れ 中原吟子 雨月 201312
鰯雲鳥が進路を変へにけり 森田節子 風土 201312
鰯雲佐渡青々と座りをり 佐藤三男 万象 201312
鰯雲広ごる真綿引くやうに 松岡和子 201312
まつさらなゴールのネット鰯雲 有賀昌子 やぶれ傘 201312
鰯雲何の前触れ赤の濃し 後藤マツエ 201312
鰯雲シュートする子のひるがへる 有賀昌子 やぶれ傘 201312
リーダーの立ち居に羊鰯雲 園部早智子 ろんど 201312
高層のビルに映ろひ鰯雲 上月智子 末黒野 201312
再会約す発車のベルや鰯雲 石橋公代 春燈 201312
翁道生生流転の鰯雲 古川干鶴 かさね 201312
貝殻に思ひ出拾ふ鰯雲 植田桂子 馬醉木 201312
路地静か風の音して鰯雲 南澤はるお ろんど 201312
昭和ロマン失せし下町鰯雲 折橋綾子 201312
心経を父母と誦しをり鰯雲 桑原逸子 201312
ラジオ体操うしろにそれば鰯雲 佐藤喜仙 かさね 201312
その頃のわれは無職や鰯雲 涼野海音 火星 201312
水軍の裔は漁師や鰯雲 石谷淳子 雨月 201312
群青の海引き寄せて鰯雲 泉本浩子 馬醉木 201312
大いなる空の傷跡鰯雲 村田岳洋 ろんど 201312
犬と子の走る段畑鰯雲 今井忍 ぐろっけ 201312
蛸壺を干す鰯雲引き寄せて 藤井君江 馬醉木 201312
物干してしばらく眺む鰯雲 塩川君子 末黒野 201401
鰯雲鱗の果てに能登の海 能美昌二郎 201401
鰯雲来たのに乗つて気まま旅 塩田博久 風土 201401
鰯雲友と心の通はぬ日 大口堂遊 春燈 201401
鰯雲丹波但馬の境なく 阪上多恵子 雨月 201401
鰯雲先は琵琶湖に触れてをり 松田都青 京鹿子 201401
鰯雲介護のひと日終はりけり 金山雅江 春燈 201401
鰯雲茜に染まり空覆う 丸山酔宵子 かさね 201401
鰯雲ぜんぶ写して高層ビル 吉成美代子 あを 201401
オフサイドの審判の笛鰯雲 丑久保勲 やぶれ傘 201401
火を噴ける大道芸や鰯雲 橋場美篶 末黒野 201401
海をゆくポンポン船や鰯雲 内藤庫江 末黒野 201401
良寛は馬鹿と南吉鰯雲 長沼佐智 船団 201401
鰯雲人それぞれに荷を背負い 清水元子 末黒野 201402
鰯雲人それぞれに荷を背負ひ 清水元子 末黒野 201403
鰯雲祈りをつづる句のあまた 能村研三 201403
裏山の親しき高さ鰯雲 松田明子 201403
原発事故を薄めてはだめ鰯雲 篠田純子 あを 201409
鰯雲都庁の空を整へて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
鰯雲飛行機雲に釣られけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
鰯雲には青空は狭過ぎる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
鰯雲→9      

 

2021年10月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。