鯖 雲     62句

鱗雲  鰯雲  鯖雲  いわし雲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鯖雲と配電盤をスケッチせん 長沼都 船団 199912
鯖雲が来てからやさしくなった沖 斎藤白砂 海程 200101
鯖雲を釣って来たと言い胡坐かな 宮嵜亀 船団 200105
鯖雲や龍勢を吊る落下傘 黒坂紫陽子 馬醉木 200112
鯖雲や稜線青き佐渡ケ島 本間七郎 春耕 200112
鯖雲の次々峰を越えゆきて 高樋洋子 いろり 200203
鰯雲鯖雲君はどこへ行く 松山律子 六花 200209
鯖雲や腹筋体操音学部 竹田圭子 帆船 200211
鯖雲の下に網打つ漢かな 塩田東水 帆船 200301
鯖雲を掴へさうなビル工事 斉藤裕子 あを 200410
鯖雲やちりちり焦げし噴火口 尾辻のり子 河鹿 200411
鯖雲に明日も来るぞと父祖の山 田辺博充 200412
鯖雲の大鱗ゆるびつつ午後へ 高橋さえ子 200503
べーリング海に鯖雲漂へり 品川鈴子 ぐろっけ 200512
鯖雲の真昼の暗さ島噴けり 尾辻のり子 河鹿 200601
鯖雲や小舟の潜る橋いくつ 鈴木漱玉 馬醉木 200702
鯖雲や眉間の距離は指二本 小林正史 200801
鯖雲や去年は押したる車椅子 竹貫示虹 京鹿子 200809
鯖雲を朱に染め上げて日が沈む 坂上香菜 200901
鯖雲や田に青鷺の居残れる 浜福恵 風土 200901
鯖雲にまぎれてゐたる昼の月 藤井美晴 やぶれ傘 200901
鯖雲や疎開といふがありし頃 定梶じょう あを 200912
鯖雲のしつぽの辺り伸び切つて 米澤光子 火星 201011
鯖雲をゆつくり割りて飛行船 大谷昌子 馬醉木 201012
鯖雲や海を遠くに塩の道 小倉陶女 春燈 201012
鯖雲の広ごる沖や喪服脱ぐ 田中臥石 末黒野 201012
鯖雲も麒麟のかほも遙かかな 定梶じょう あを 201012
鯖雲やむかし東京遠かりき 柴田志津子 201111
鯖雲や検査治療のことなくて 木下もと子 201112
鯖雲や尿いばりついでの相聞歌 小形さとる 201112
鯖雲の朱鷺色に映え浦入日 川崎良平 雨月 201112
鯖雲や四男は特攻兵といふ 吉田葎 201202
東京に鯖雲先に着いてをり 柿沼盟子 風土 201202
鯖雲やコスモス十万本覆ひ 築城百々平 馬醉木 201212
鯖雲や水城の跡に水はなく 亀井紀子 201211
鯖雲の赫(かがよ)ふ夕べ頼みごと 柳本渓光 ろんど 201301
旅三日仰ぐ鯖雲懐しむ 定梶じょう あを 201312
白球の行く手鯖雲拡ごれる 大橋晄 雨月 201402
鯖雲や仏に紅のありにける 中田禎子 201411
鯖雲のゆつくり動きだす別れ 高田令子 201411
鯖雲のそのうしろから鯨雲 岩木茂 風土 201412
鯖雲や湖上遥かな近江富士 蒲田豊彦 雨月 201501
機上より鯖雲に透く故山かな 小渕二美江 春燈 201511
鯖雲に日を游がせて釣りの黙 松本鷹根 京鹿子 201512
鯖雲や人それぞれに持つ歩幅 金子正道 京鹿子 201601
鯖雲のあつまつてゐる城下町 戸栗末廣 201601
つまづけり鯖雲に目を奪はれて 窪田佳津子 雨月 201611
鯖雲や地球離るる航空機 田中臥石 末黒野 201612
鯖雲や灘みはるかす砦跡 河野由美 馬醉木 201701
鯖雲に吸ひ込まれさう鳶二羽 亀田やす子 万象 201701
鯖雲を突つ切つてゆく光あり 中根美保 風土 201712
鯖雲の腹のあたりにクレーン伸ぶ 岩下芳子 201801
鯖雲を道行く人と見上げたり 神山市実 やぶれ傘 201804
鯖雲の腹の辺りに月上る 森なほ子 あを 201912
骨抜きといふは鯖雲・鰯雲 千田百里 201912
鯖雲やムー大陸は海の底 小田嶋野笛 末黒野 202001
鯖雲や飛行機雲のつらぬきて 岩上行雄 末黒野 202112
牛鳴いて鯖雲うろこ零したる 土井三乙 風土 202112
鯖雲や使ひこなせる物忘れ 村上國枝 春燈 202202
鯖雲の丘なり分子研究所 神野未友紀 202210
鯖雲や見送り多き実習船 石黒興平 末黒野 202212

 

2023年10月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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