冬 田 2       164句

マラソンや冬田百枚ひろげゆく    藤井秋彦

秋の田  稔り田  刈田  冬田  枯田

作品
作者
掲載誌
掲載年月
病状を云つて冬田を向きしまま 三井孝子 六花 200403
斑鳩の冬田に三寺の塔のぞむ 池田加代子 風土 200403
冬の田に佐久の白日遍ねかる 名和未知 草の花 200403
冬の田の水のわづかに動くかな 鈴木沙万沙 草の花 200403
熱気球冬田を基地に飛び立てり 蔵澄茂 築港 200501
攻めあぐむ少年サツカー冬田晴れ 淵脇護 河鹿 200502
和歌浦の風や冬田の青やかに 中川晴美 雲の峰 200502
冬の田に組みて干さるる茶筌竹 中御門あや 雲の峰 200502
葛城の風に錆びゆく冬田かな 山口マサエ 雲の峰 200502
一面の冬田の横の親子丼 大山文子 火星 200502
通夜酒の足となりたる冬田道 大山文子 火星 200502
わが伸びし影に驚く冬田道 丸山照子 火星 200502
冬の田に空いちまいの雲動く 長沼三津夫 200502
電柱の影が冬田に折れ曲る 長沼三津夫 200502
丸木橋冬田と冬田つなぎけり 大串章 百鳥 200503
牛啼いて札所へつづく冬田道 大西晶子 百鳥 200503
泣きすがる老顔あはれ冬田風 小澤克己 遠嶺 200503
あけがたの眉目澄みくる大冬田 長沼三津夫 200503
冬田より雀一気に弾けたり 村田菊子 遠嶺 200504

武笠美人蕉の墓に詣づ

冬田みち會はむ人なく急かるるを

瀧春一 菜園 200509
父と子に朝日子炎ゆる冬田の上 瀧春一 菜園 200509
車窓より冬田見てをりすぐに尽く 能村研三 能村研三句集 200512
岳麓の冬田抜けゆく明るさよ 稲畑汀子 ホトトギス 200512
土舐めて再び冬田打ち始む 山田六甲 六花 200601
冬田中抜けねば着けぬ珠算塾 保田英太郎 風土 200602
一町歩佐渡の冬田の雀どち 大森尚子 風土 200602
車窓より冬田の上の飛行雲 須賀敏子 あを 200602
冬田打つ東院續きの隣接田 奥村鷹尾 京鹿子 200603
なみだ目となるまで冬の田に佇てり 松本鷹根 京鹿子 200603
冬田道早引けの子に声かけて 近藤倫子 ぐろっけ 200604
嫁ぐ日は明日と答へて冬田打つ 木内美保子 六花 200604
冬田枯野其の上に天そそる富士 瀧春一 常念 200606
冬田草刈る間もあらで子の涙 山田をがたま 京鹿子 200609
ハンカチのひやりと乾く冬田かな 篠藤千佳子 200702
冬の田の果の琵琶湖でありにけり 山田天 雨月 200702
冬田みな不作のままの無表情 中塚照枝 200703
いつせいに翔ち一羽づつ降り冬田 根岸美智子 200704
残照の冬田を展げ過疎すすむ 安武晨子 200704
何もなき冬田に風の迷ひけり 大須賀容子 遠嶺 200706
いつのまに冬田にひかる小糠雨 佐藤喜孝 あを 200711
啄木鳥の谺となりし冬田打 戸栗末廣 火星 200802
老ひとり富士に一礼冬田打つ 上原恒子 雨月 200802
耕して冬田の黒き一ところ 谷合青洋 酸漿 200802
けぶりたる妙義屏風に冬田かな 谷合青洋 酸漿 200802
夕ぐれの人影のなき冬田かな 森温子 酸漿 200802
冬田ひらけ駅弁の紐解き始む 森理和 あを 200802
鯨捕り老いては島の冬田打つ 小林愛子 万象 200803
高麗烏鳴くふるさとの冬田打つ 栗山恵子 雨月 200803
群青の空に高塔冬田道 森佳子 遠嶺 200803
千年の後も冬田の中に墓 安居正浩 200803
トラクター止めて数へる冬田道 川合まさお ぐろっけ 200804
熱気球冬田に影をとどめけり 阿久津勝利 万象 200808
畦道を桟のごとくに冬田かな 鷹羽狩行 200812
池の端より日の差して来し冬田かな 冨松寛子 200902
冬田はるか天を映して空の色 柳生千枝子 火星 200902
葬の列冬田に影を長くひき 西本輝子 雨月 200902
隧道を出でて冬田の広がりに 松尾緑富 ホトトギス 200903
定年を済ませしごとし冬田いま 中塚照枝 200903
冬田道伝はり来る土の息 波田真澄 遠嶺 200903
唯ひかるほかなし峡の冬田水 中西咲央 炎環 200903
野球部のこゑとほくなる冬田道 大島英昭 やぶれ傘 200903
枯れきつて冬田何にも染まりさう 山崎靖子 200904
長距離の雲を見渡す冬田道 倉持梨恵 200904
遠近に湯気立ちはじむ冬田かな 松山直美 火星 200904
象潟や昏れて冬田は海となり 赤羽正行 遠嶺 200908
街過ぎてやうやく窓に冬田あり 阿部ひろし 酸漿 201001
夕那須野冬田のみどりほのかなり 阿部ひろし 酸漿 201001
懐かしき冬田を窓に水郡線 鈴木セツ 201002
三平の墓へ幾筋冬田道 足立典子 雨月 201002
沼べりのらくだ色して大冬田 内海保子 万象 201003
晩年と言ふものを見に冬田道 川井秀夫 ろんど 201004
松山へ冬田を渡る鷺の群 小川玉泉 末黒野 201005
雲かかる山へ伸びたる冬田径 平居澪子 六花 201005
冬田打鎌を三時のものに置く 守屋井蛙 酸漿 201101
日の逃げて白鷺冬田の点となる 藤岡紫水 京鹿子 201103
昏れのこる冬田に鴉とつとつと 島貫寿恵子 雨月 201103
農魂てふ碑の立つ余呉の冬田かな 小原登志春 雨月 201103
どんどの田残し冬田の打たれけり 大塚民枝 酸漿 201103
病院の窓一面の冬田かな 國保八江 やぶれ傘 201104
餌をあさる冬田の鷺の歩みかな 久世孝雄 やぶれ傘 201104
日輪に仕上げられたる冬田かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112
冬田今土黒々と生きかへる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112
白鷺の舞うて若狭の冬田打 中田みなみ 201201
一条の轍残りし冬田かな 渡部節郎 201203
訪ねゆく寺から寺へ冬田道 奥田茶々 風土 201203
すれちがふ列車待つ駅冬田道 吉田啓悟 かさね 201203
植うる子等静かに待てる冬田あり 赤座典子 あを 201204
冬田駆け冬田に転び当麻の子 尾崎みつ子 雨月 201204
かたまつて冬田の雀吹かれ飛ぶ 笠井敦子 201205
東へ冬田の飛んでゆく車窓 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212
バス待つや一人冬田の只中に 荒木治代 ぐろっけ 201302
白鷺の寄り添つてゐる冬田かな 小林正史 201302
冬の田を超え行くハンググライダー 藤井美晴 やぶれ傘 201303
雨にほふ暮るるに間ある冬田道 杉浦典子 火星 201303
千枚の冬田や風の吹くばかり 堀光子 春燈 201303
整然と刈り株寂ぶる冬田かな 小川玉泉 末黒野 201303
潮荒れの冬田の土を入れ替ふる 山路紀子 風土 201303
冬田道歩む標ののつぽビル 布施由岐子 末黒野 201305
山上神冬田の景を縫い合わす あかさか鷹乃 ろんど 201402
冬田道屈託一つ曳き戻る 生田作 風土 201402
ひとり来て二重担保の冬田打つ 海老根武夫 201403
冬田打ち遠きひとりも帰りけり 中村洋子 風土 201403
冬田打つはろかに伊吹眺めては 大橋淳一 雨月 201403
田の神の去りて冬田の無表情 犬塚芳子 201403
冬田一望一枚は濡れてをり 甲州千草 201502
北陸へ伸びる新幹線冬田打つ 鈴木庸子 風土 201502
まつさきや冬田鴉に昏迫り 松本三千夫 末黒野 201502
冬の田の夕日でこぼこ散居村 中山皓雪 201502
冬田地にイエス像のような罅 古川忠利 ろんど 201502
一枚が冬田の中で煙吐く 古川忠利 ろんど 201502
冬田株踏めば童心ざくざくと 松本鷹根 京鹿子 201503
西に富北に筑波の冬田道 小川玉泉 末黒野 201503
冬田道アンパンマンのバスが来る 原友子 201504
冬の田や真正面に浅間山 齋藤博 やぶれ傘 201504
吹く風に烏あらがふ冬田かな 菊谷潔 六花 201504
大冬田より津軽富士天へ反る 木村享史 ホトトギス 201505
男体山に白根山つらなる冬田かな 服部早苗 201505
加速して日輪わたる冬田かな ほんだゆき 馬醉木 201510
見下ろせる冬田へ雷神こけ落ちぬ 山田六甲 六花 201512
信号は黄のまま冬田また冬田 大崎紀夫 やぶれ傘 201601
夕映の冬田啄む鳥の影 小林文良 春燈 201602
麓より日暮れひた寄る冬田打 生田作 風土 201602
目に見へぬ底力ひめ冬田かな 柴田靖子 201602
冬田越し太陽渉る早さかな 原田達夫 201602
そこいらの鴉寄りくる冬田かな 藤生不二男 六花 201602
セカンドの無くて冬田の野球かな 菊川俊朗 201603
一帆の沖へ出てゆく冬田打 深川淑枝 201603
日だまりに幣の名残の冬田道 吉村さよ子 春燈 201604
ひび割れの冬田に渉む昨夜の雨 荒井ハルエ 春燈 201604
切り株に鳥の遊べる冬田かな 本間せつ子 末黒野 201604
猫車に堆肥のずしり冬田道 大霜朔朗 末黒野 201605
耕転機冬田の中に置きざりに 山内四郎 春燈 201605
漢ゐて一穂の煙冬田道 本池美佐子 201701
暮れはてし冬田の上の水たまり 佐藤喜孝 あを 201701
鳥入れて冬田やさしき温度もつ 有松洋子 201702
まつすぐな声の行き交ふ冬田道 黒滝志麻子 末黒野 201702
一語もて一語に応ふ冬田道 菊川俊朗 201703
冬の田に島あるやうに屋敷林 廣瀬雅男 やぶれ傘 201703
鶏鳴の朝冬田の広がれり 矢野百合子 201704
人がゐて冬田の端に焚く煙 大崎紀夫 やぶれ傘 201803
墳山の風吹き抜くる冬田道 西村しげ子 雨月 201803
夕ましの冬田に隔つ村と村 稲岡みち子 雨月 201803
土手夕日冬田に延びし影慕ふ 松本鷹根 京鹿子 201803
一点景冬ざれの田に鷺立てり 西川保子 春燈 201803
車窓には回る冬田や珈琲の香 神田惣介 京鹿子 201804
影落すものなく冬田ひろがれり 柴田佐知子 201803
その端に堆肥のぬくき冬田かな 柴田佐知子 201803
熱気球冬の田圃にへたり込む 角野良生 201806
釣り人の後ろは冬田空あをく きくちきみえ やぶれ傘 201901
ペットボトル風の冬田をころがれる 南うみを 風土 201902
並列の切株正し冬田かな 鈴鹿仁 京鹿子 201902
単線の遮断機下りぬ冬田道 森清信子 末黒野 201903
冬田道師と歩みつつ得る教へ 飛田典子 末黒野 201903
猫の額ほどの冬田にゐる雀 丑久保勲 やぶれ傘 201903
がき大将子分従へ冬田道 本間せつ 末黒野 201904
周りみな家が建ちゐる冬田かな 篠崎志津子 やぶれ傘 201904
高架下影は冬田に遠く伸び 竹内文夫 やぶれ傘 201904
石塊の跳ねたる音や冬田打 南光翠峰 馬醉木 201904
田畑の平たくなりて冬に入る 曽根富久恵 201905
廃れ田の水さびしめり冬雀 米山のり子 馬醉木 202002
何もかも無くて冬田のくつろげり 柴田佐知子 202003
手つかずの神饌田なり冬ざるる 半谷洋子 202003
また一人加はり里の冬田打ち 黒滝志麻子 末黒野 202004
シンプルにパッチワークの冬田かな 出利葉孝 202005
亡き父の背中もありぬ冬田打ち 高倉和子 202005
冬田なか猫足早に素通りす 楠本和弘 202006
冬田→ 1

 

2020年12月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。