冬の鵙 2       55句

百舌鳥    鵙の贄  鵙日和  冬の鵙  春の鵙

作品
作者
掲載誌
掲載年月
大鋸の奉納額や冬の鵙 田中道江 万象 201503
石段の多き寺領や冬の鵙 堺昌子 末黒野 201503
保健室の固きシーツや冬の鵙 浅木ノヱ 春燈 201503
冬の鵙またぎは風を知り尽し 高島正比古 京鹿子 201504
冬の鵙城太郎ゐて桂郎ゐて 神蔵器 風土 201504
蜂蜜の白濁の朝冬の鵙 杉本綾 201504
山よりも高き卒塔婆冬の鵙 天谷翔子 201505
冬鵙や弥陀の一枚起請文 石崎和夫 201510
聞き耳は木々の密めき冬の鵙 鈴鹿呂仁 京鹿子 201601
一日を冬日こもりに父の鵙 井上信子 201602
昼月や動かず鳴かず冬の鵙 西村操 雨月 201603
冬鵙のかすめて飛べり西行碑 青木由芙 末黒野 201603
大山のこま参道や冬の百舌 堺昌子 末黒野 201604
紀の国のここに木の神冬の鵙 井上和子 201606
藍覚ます棒一本や冬の鵙 丹羽啓子 馬醉木 201701
聞きながす技を覚えし冬の鵙 高橋和女 春燈 201701
冬鵙や錆ぶ青銅の大学名 秋山ユキ子 201701
冬の鵙あと一考とせきたてる 武藤嘉子 201702
戦ひの釦を押すな冬の百舌 栗山よし子 馬醉木 201702
冬鵙の目星に迷ひ踏み込めず 鈴鹿呂仁 京鹿子 201702
風に声奪はれゐたり冬の鵙 岡田史女 末黒野 201703
冬鵙や風の抜けゆく屋敷跡 秋山信行 やぶれ傘 201703
落城の憂き目哀しと冬の鵙 玉置かよ子 雨月 201705
物忘れ笑ひ収めむ冬の鵙 椎名文子 末黒野 201705
冬鵙の高音見上ぐる夕茜 服部珠子 雨月 201803
冬鵙の声たばしりぬ惜命忌 小川玉泉 末黒野 201803
袈裟懸に飛んで入日の冬の鵙 間宮あや子 馬醉木 201803
冬鵙のただ一声の過ぐるのみ 小林愛子 万象 201803
泣く場所の一つは欲しや冬の鵙 仲里奈央 201804
竹藪のそばの木にゐる冬の鵙 大崎紀夫 やぶれ傘 201901
枝道に墓所あり冬の鵙が鳴き 大島英昭 やぶれ傘 201901
呟けば答へるやうに冬の鵙 谷口摩耶 201901
玉砂利の形いろいろ冬の鵙 篠崎志津子 やぶれ傘 201902
酒交わす友の墓前や冬の鵙 楠本和弘 201902
知恵伊豆の墓に供華なし冬の鵙 黒滝志麻子 末黒野 201902
切株に園丁の昼冬の鵙 森清堯 末黒野 201903
休耕田増えし村なり冬の鵙 有松洋子 201904
冬鵙の長湯となれる露天風呂 堺昌子 末黒野 201905
何なりと申してもみよ冬の鵙 土谷倫 船団 201906
妻癒えよ癒えよと冬の鵙の声 荒川心星 202001
パン種の膨らむ間合ひ冬の鵙 美濃律子 202002
茶畑の風止みてより冬の鵙 新沢伸夫 202002
冬の鵙さしたる高さなき梢に 根橋宏次 やぶれ傘 202002
土牢に果てゐし皇子や冬の鵙 コ田千鶴子 馬醉木 202002
冬鵙の高音一声朝厨 服部珠子 雨月 202003
釣り人の囲む大池冬の鵙 堺昌子 末黒野 202004
裏山に日の入る隙や冬の鵙 山内碧 202006
掛違ふボタンの一つ冬の鵙 鈴鹿呂仁 京鹿子 202101
冬の鵙あまりにやさし過ぐる子よ 山内碧 202104
梵鐘に戦死者の名や冬の鵙 横田敬子 202104
樹木葬の一樹を守り冬の鵙 森清信子 末黒野 202104
冬の鵙数で報ずる疫病の死 亀卦川菊枝 末黒野 202105
末法の弥陀の眼差し冬の鵙 鈴鹿呂仁 京鹿子 202201
冬の鵙疾うに贄など忘れては 菊川俊朗 202202
鋭声張りいまだ健在冬の鵙 喜田君江 末黒野 202203
冬の鵙 →1      

 

2022年12月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。