作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
回し行く日傘の包む笑顔かな | 並木重助 | 酸漿 | 200610 |
時刻表見る白日傘黒日傘 | 舛田初惠 | 酸漿 | 200610 |
出迎の日傘まはして海の前 | 高橋さえ子 | 朝 | 200610 |
足下に落つる日傘の影の濃し | 久保田真理 | 朝 | 200610 |
賑やかに日傘を畳むテラスかな | 阪本哲弘 | 苑 | 200611 |
島神をあがめて日傘たたみけり | 高根照子 | 苑 | 200611 |
待たされし日傘に夫を入れにけり | 吉田島江 | 火星 | 200611 |
遊亀の画の母子のやうな日傘ゆく | 篠原幸子 | 春燈 | 200611 |
白日傘とぢてこの世の水をのむ | 吉澤利治 | 遠嶺 | 200611 |
十人の反戦デモ隊白日傘 | 平田紀美子 | 風土 | 200611 |
身籠りて匂ひたつ子や白日傘 | 成智いづみ | 馬醉木 | 200611 |
対岸の夫に日傘を高振りす | 今井忍 | ぐろっけ | 200612 |
山門へ九月の日傘たたみけり | 植松安子 | 朝 | 200612 |
日傘もういらぬ句会に急ぎけり | 浅井青陽子 | ホトトギス | 200702 |
ひとつづつ顔のありたる日傘かな | 百瀬七生子 | 海光 | 200705 |
白日傘黒日傘絵日傘闊歩 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200706 |
一会にて詩仲間となる黒日傘 | 品川鈴子 | ぐろっけ | 200706 |
黒日傘組みたる脚の他見えず | ことり | 六花 | 200706 |
声かけてあら人違ひ紺日傘 | 横山迫子 | 六花 | 200706 |
美しき過去絵日傘にをさめけり | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200707 |
絵日傘の万華鏡めく交差点 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200707 |
黒日傘さして白づくめの女 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200707 |
滝壷へ近づきゆける日傘かな | ことり | 六花 | 200707 |
滝風に日傘飛ばされゆきにけり | ことり | 六花 | 200707 |
草の名を僧に聞きをる白日傘 | 加瀬美代子 | 朝 | 200707 |
軽やかに燈を降りくる白日傘 | 吉沢洋子 | 峰 | 200708 |
行く先は内緒日傘を廻しけり | 藤井佐和子 | 鴫 | 200708 |
追ひ越して行く横顔と白日傘 | 宮津昭彦 | 濱 | 200708 |
ビル風に骨を折らるる白日傘 | 新倉舒子 | 濱 | 200708 |
詩の道をかろやかに行く白日傘 | 横松しげる | 遠嶺 | 200708 |
スクランブルに日傘ふれあふ多佳子の忌 | 寺坂近子 | 風土 | 200708 |
猫愛し |
林翔 | 沖 | 200708 |
色白の昭和遥けし黒日傘 | 秋葉雅治 | 沖 | 200708 |
まつすぐに来る舟の上の白日傘 | 山尾玉藻 | 火星 | 200708 |
知らぬ間に日傘下げをり蝉の森 | ことり | 六花 | 200708 |
突堤や日傘の影の小さくて | 長沼紫紅 | 朝 | 200708 |
白日傘誰待つでなく歩きけり | 長沼紫紅 | 朝 | 200708 |
白日傘たたみてこぼる陽の匂ひ | 中村悦子 | 峰 | 200709 |
日傘さすなべて黒色つまらなし | 加藤峰子 | 鴫 | 200709 |
白日傘監視カメラを外れけり | 宮澤さくら | 遠嶺 | 200709 |
大桟橋真直に行く日傘かな | 神蔵器 | 風土 | 200709 |
信号待つ母の日傘に母のこゑ | 平田すみ子 | 風土 | 200709 |
菖蒲園の日傘白より黒多し | 竹尾志眞子 | 濱 | 200709 |
日傘ふとうれしきときは回しをり | 吉武千束 | 沖 | 200709 |
影さがす日傘の中のあめんぼう | 西山美枝子 | 酸漿 | 200709 |
このところ日傘恃みの用多き | 坪井洋子 | 朝 | 200709 |
白日傘とぢて隣へ遠会釈 | 河本由紀子 | 春燈 | 200710 |
にこやかに斜め会釈の白日傘 | 岡野ひろ子 | 峰 | 200710 |
畳まむと日傘の張りや仁王門 | 加藤季代 | 万象 | 200710 |
日傘より檄とばされて草野球 | 林弘 | 狩 | 200710 |
白日傘かざし「地獄の門」仰ぐ | 森田節子 | 風土 | 200710 |
待ち合す日傘を高く挙げにけり | 須藤美智子 | 風土 | 200710 |
畳みゐる日傘に残る熱さかな | 佐野つたえ | 風土 | 200710 |
レース張り母の遺品の白日傘 | 池崎るり子 | 六花 | 200710 |
夢二絵の貌のひとりや白日傘 | 和田照海 | 京鹿子 | 200710 |
絵日傘や病棟回る女医ひとり | 伊吹之博 | 京鹿子 | 200710 |
何処へか日傘をさして嫁姑 | 田中峰雪 | 雨月 | 200710 |
久闊や日傘をたたみ駆け寄りぬ | 東野鈴子 | 雨月 | 200710 |
対岸へ日傘を振れば声返り | 小島みつ代 | 朝 | 200710 |
帆のごとく日傘翳せる舟の上 | 野路斉子 | 朝 | 200710 |
日傘より足出て歩く原爆忌 | 樋口みのぶ | 空 | 200711 |
白日傘黒日傘とて橋渡る | 舩越美喜 | 京鹿子 | 200711 |
独りゆくわが影小さき白日傘 | 加瀬美代子 | 朝 | 200711 |
産み月の胎児に日傘傾けり | 阿久津勝利 | 万象 | 200712 |
しんがりを母の大きな日傘行く | 岩岡中正 | ホトトギス | 200801 |
浜日傘風知るためのイヤリング | 木山杏理 | 京鹿子 | 200801 |
女三人黒日傘二つ | 火箱遊歩 | 船団 | 200801 |
絵のやうな日傘出島を逍遙す | 築城京 | 馬醉木 | 200804 |
俄雨しのぎにつかひたる日傘 | 山田六甲 | 六花 | 200804 |
天地をくるりと廻す白日傘 | 林友次郎 | 天帝 | 200806 |
日傘さすとき突堤をおもひ出す | 岡本眸 | 朝 | 200807 |
また同じ日傘に出合ふ石塀小路 | 村上絢子 | 馬醉木 | 200808 |
面影の母は束髪白日傘 | 林翔 | 沖 | 200808 |
療院まで日傘を杖にしてしまふ | 渕上千津 | 沖 | 200808 |
大仏殿の闇に日傘を脇ばさむ | 山尾玉藻 | 火星 | 200808 |
照返し入れつつ日傘進みけり | 山田六甲 | 六花 | 200808 |
花刺繍の日傘水色空の色 | 奈佐幸子 | 苑 | 200809 |
パドックの馬を見に立つ白日傘 | 成宮紀代子 | 沖 | 200809 |
逆転のヒット日傘の総立ちす | 成宮紀代子 | 沖 | 200809 |
号外を受け取つてゐる日傘かな | 小林奈穂 | 沖 | 200809 |
菩薩の背拝すに列の日傘かな | 青山正生 | 鴫 | 200809 |
メトロより出でし漢の手に日傘 | 妹尾貞雪 | 春燈 | 200809 |
逢ひたくて母の墓前に白日傘 | 岡野ひろ子 | 峰 | 200809 |
すれ違ふ日傘花柄匂はせて | 舩越美喜 | 京鹿子 | 200809 |
にわか雨日傘で避けてをりにけり | 永田勇 | 六花 | 200809 |
さざ波や絵日傘一つ遠ざかる | 岸本久栄 | 雨月 | 200809 |
白日傘オランウータンに見上げられ | 野崎タミ子 | 炎環 | 200809 |
廻しつつ畳む日傘の先に君 | 浦川聡子 | 炎環 | 200809 |
太陽をころがしてゐる白日傘 | 竹内悦子 | 槐 | 200809 |
ハーブ園列なす日傘子等すり抜け | 木原今女 | ぐろっけ | 200809 |
黒日傘人形焼を手土産に | 安藤久美子 | やぶれ傘 | 200809 |
頭頂と日傘の間の風の道 | 赤座典子 | あを | 200809 |
日傘してシャッターチャンス構へ待ち | 山口キミコ | 璦 | 200810 |
すれ違ふ度に傾く日傘かな | 竹中一花 | 槐 | 200810 |
日傘さし縁を切りたき手を合はす | 竹林月夜 | 春燈 | 200810 |
塔裏の風の冥加を白日傘 | 渡辺昭 | 沖 | 200810 |
目礼ですます互に日傘さし | 舩越美喜 | 京鹿子 | 200810 |
階段の影の段々白日傘 | 丹羽晶子 | 炎環 | 200810 |
啼きごゑの鵜籠の方へ白日傘 | 奥田順子 | 火星 | 200810 |
日傘 5→ |
2021年7月12日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
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ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。