春北風    127句

山に住み時をはかなむ春北風   飯田蛇笏

春荒  春疾風  春嵐  春はやて  春北風  春ならひ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
春北風へ分け入ってゆく舳かな 山田禮子 きらら 199600  
春北風の城濠水を走らする 大橋敦子 雨月 199805  
春北風や歩道に帽子飛ばしけり 牧岡万里子 春耕 199806  
春北風や真水睦びの三番瀬 能村研三 199903  
潮入りの艀溜りや春北風 野坂冨美子 春耕 199904  
春北風翼を張りて島の鳶 木下節子 俳句通信 199904  
砲台山多き青島ちんたお春北風 松崎鉄之介 199906  
春北風火牛の計のありしさい 松崎鉄之介 199907  
銅像の口のへの字や春北風 井口初江 酸漿 200005  
エリートの集団にゐて春北風 柿沼盟子 風土 200006  
艶聞に火のついてゐる春北風 鈴木節子 200006  
春北風一途さ今もひそやかに 林多佳子 200006  
春北風野暮用二つ三つ抱へ 後藤志づ あを 200103  
文芸の毒が足らざる春北風 能村研三 200104  
常ならず堺のまちの春北風 赤座典子 あを 200104  
湖際の辻に極まる春北風 品川鈴子 ぐろっけ 200104  
燈台の芯ゆらぐまで春北風 岡田貞峰 馬醉木 200105  
春北風や裾野十里を眼の中に 石田阿畏子 馬酔木 200106  
音奏づ塔の風鐸春北風 海老澤映草 春耕 200204  
事の果ゆだねてをりし春北風 山荘慶子 あを 200204  
文字速き電光板や春北風 岩崎皓子 雲の峰 200205  
春北風己の胸に吹くことも 廣島泰三 200205  
馬柵に掛く郵便受に春北風 政木紫野 馬醉木 200206  
春北風や髪のきしきし乾く音 尾上直子 200206  
春北風に乾く母子の自刃の碑 川野喜代子 雲の峰 200206  
少年に男の翳り春北風 梅村すみを 200301  
春北風優しい言葉探してる 須賀敏子 あを 200304  
春北風痩身空也眉太き 大野英美 風土 200304  
春北風現場視察に腰かがめ 伊藤早苗 200306  
馬の瞳に睫のかげり春北風 坂本敏子 京鹿子 200306  
一瞬の夕日瀬波の春北風 大久保恵美子 遠嶺 200307  
蛇と言ひし指をいち日春北風 佐藤喜孝 あを 200307  
街道にかけこみ寺や春北風 十河波津 200307  
春北風の真向ひ来るに逃場なし 大橋敦子 雨月 200404  
春北風鵜の羽搏きの重きかな 江崎成則 栴檀 200406  
春北風の吹いて配流の隠岐の島 小澤登代 草の花 200406  
蛸を干す宗谷岬の春北風 佐藤哲 万象 200407  
春北風や亘理の浜のほくき飯 宮川迫夫 遠嶺 200407  
春北風や鴉が鳶を撃退す 川口崇子 万象 200408  
春北風や切り口乾く棹羊羹 山元志津香 八千草 200409  
春北風にはためく国栖の日章旗 中御門あや 雲の峰 200504 国栖奏
春北風や見え隠れして湖中句碑 橋添やよひ 風土 200504  
辻に出てはたと襟立つ春北風 林翔 200505  
春北風雲退きし空吹けり 宮津昭彦 200505  
真実てふ文字の寂しや春北風 渋谷ひろ子 酸漿 200505  
春北風に舳先を向けて泊り船 西屋敷峰水 河鹿 200506  
春北風烽火の山を陰に住む 辻恵美子 栴檀 200506  
立てむとし襟無き服や春北風 林翔 200604  
水洟の塩味よしや春北風 林翔 200605  
焼烏賊の匂ひを運ぶ春北風 渡邊睦夫 200605  
春北風に吹き上げられし大鴉 佐藤哲 万象 200605  
馬の瞳の中に海あり春北風 大島雄作 200606  
額縁を抱へしままに春北風 高田令子 200606  
春北風にくくくく風見鶏廻る 竹内喜代子 雨月 200606  
春北風天草四郎像天を指す 夏目満子 酸漿 200606  
春北風郵便局も蔵造り 富沢敏子 200607  
手をひいて家路は遠し春北風 酒井美津 遠嶺 200607  
春北風湯けむり渦となる河原 松木清川 ぐろっけ 200607  
春北風の挙りて城の眩しき日 坪井洋子 200607  
青年の赤き鉢巻春北風 松原仲子 200704  
帰るための旅つまらなし春北風 能村研三 200704  
辻に出てそれと知りけり春北風 林翔 200705  
隻眼の猫の吐息や春北風 佐々木はな子 遠嶺 200706  
春北風や稜線長く三原山 北村香朗 京鹿子 200706  
羽衣の松の細りぬ春北風 数長藤代 200707  
春北風や異国の船の人の影 佐々木幸 200709  
春北風目指して駆くる草千里 菊地惠子 酸漿 200710  
春北風遠賀にかつて川艜 能村研三 200803  
春北風たたら踏みつつ車夫ふたり 高橋あさの 200804  
揺れ残る撞木に鐘に春北風 安藤久美子 やぶれ傘 200804  
乙訓の芹つみに出る春北風 河崎尚子 火星 200805  
春北風に押されて昇る坂緩き 林翔 馬醉木 200903  
鴨の波扇開きに春北風 阿部悦子 酸漿 200904  
春北風ひとしきり枝打ち鳴らす 相沢有理子 風土 200905  
春北風ピサの斜塔の微動だに 山下潤子 200908  
春北風や明日判決の靴磨く 竪山道助 風土 200908  
大橋の下に橋ある春北風 井上信子 201005  
春北風雫こぼしつ貨車止まる 河崎尚子 火星 201006  
春北風や鍵束提げしガードマン 瀬島洒望 やぶれ傘 201008  
春北風主人危篤と呼び出さる 鈴木てるみ ぐろっけ 201009  
春北風帽子嫌ひを通しけり 能村研三 201104  
春北風の吹きほそめたる岩湯の灯 ほんだゆき 馬醉木 201105  
白鳥の失せし湖面や春北風 石岡祐子 201105  
春北風官庁街を吹き抜けて 岡田史女 末黒野 201105  
春北風子らの帰りを待つとなく 辻美奈子 201105  
春北風や生死を分かつ水位標 秋葉雅治 201105 みちのくは
春北風の津波警報まつたなし 遠藤真砂明 201105  
粉塵を巻きあぐ砂丘春北風 藤田かもめ ぐろっけ 201105  
飛火野や鹿の疾駆を春北風 西田美ち ろんど 201105  
春北風に鳴れる風鐸多宝塔 長濱順子 201106  
血液型記す保安帽春北風 大木茂 万象 201106  
春北風地震の爪跡つぎつぎに 林美智 ぐろっけ 201106  
音もなく海ふくれ来る春北風 鎌倉喜久恵 あを 201106  
春北風むなしむなしと鳴る雨戸 山口ひろよ 201107  
春北風やベクレル・マイクロシーベルト 山路紀子 風土 201107  
春北風やスカイツリーに協和音 秋葉雅治 201204  
春北風や紙の白衣の練行衆 山路紀子 風土 201204  
春北風や過疎となりたる杣の村 藤本秀機 201205  
春北風や野山の匂ひビル抜けて 竹中一花 201205  
春北風五百段てふ踊り場に 能村研三 201205

「沖」五百号

自祝

家ごとに放水銃や春北風 坂上香菜 201206 美山
春北風残り二分のロスタイム 田村すゝむ 風土 201205  
春北風窓側染みる関ヶ原 青井潤 ぐろっけ 201206  
春北風鴉しきりに呼び合へる 根本ひろ子 火星 201206  
窓の板表裏ちぐはぐ春北風 石坂比呂子 ろんど 201206  
春北風去りて月透く木々の末 川村亘子 末黒野 201206  
北風ならい二度も出会いし救急車 四葉允子 ぐろっけ 201207  
法難の日蓮絵図や春北風 森脇貞子 雨月 201207  
本殿の屋根に枝影春北風 大島英昭 やぶれ傘 201207  
昃れば戻りは辛し春北風 上原重一 201304  
順番といふ安心や春北風 コ田千鶴子 馬醉木 201304  
夕さりの竹林鳴らす春北風 小山ほ子 末黒野 201304  
白壁の鏝絵浮きたつ春北風 野上杳 201304  
よしあしの悪しきを宙に春北風 鈴鹿百合子 猫贔屓 201305  
鈴懸の占実りんりん春北風 高橋道子 201305  
春北風や太郎の母の塔立てり 森田節子 風土 201305  
少年のこぶしの固し春北風 雨宮桂子 風土 201305  
星のみな濡れて出揃ふ春北風 田所節子 201305  
褐変の杉を揺らして春北風 三輪慶子 ぐろっけ 201305  
春北風貝殻敷きし網干し場 松原智津子 万象 201306  
春北風のなごりを耳にする夜かな 白石正躬 やぶれ傘 201405  
春北風や火刑にされし切支丹 有松洋子 201405  
春北風丘のはるかに船溜り 安藤久美子 やぶれ傘 201405  
春北風寝床の中のソチ五輪 石井雲雀 末黒野 201405  
神木に大きな瘤や春北風 須賀敏子 あを 201406  
春北風や断崖に建つ大伽藍 田代貞枝 201407  
春北風無量寿なれど限りあり 鈴木初音 201407  
筑波嶺のまだ容赦なき春北風 吉田政江 201504  
春北風や波一方に寄せらるる 工藤はるみ 風土 201505  
祈り満つ三・一一春北風 鈴木セツ 201505  
春北風の素通りばかりシャッター街 高橋道子 201505  
春北風シャベルと空の如雨露かな 安藤久美子 やぶれ傘 201505  
鶏小屋のトタンの捲れ春北風 松本文一郎 六花 201506  
一途なるものは脆しや春北風 荒井千佐代 201604  
浦曲まで波を届ける春北風 小松誠一 201605  
白波を立つる帰帆や春北風 岡田史女 末黒野 201606  
春北風や黙祷の鐘鳴りわたる 槐島修 万象 201607  
春北風やコートの裾の舞ひ上り 堀田清江 雨月 201607  
黄泉の子の手足動くか春北風 頓所友枝 201704  
代行の手足の恙春北風 数長藤代 201705  
かど円き貝のかけらや春北風 鎌田光恵 201705  
春北風漉かれ漉かれて金の星 今瀬一博 201705  
綿菓子の瞬時にしなふ春北風 田代民子 201708  
春北風の吹きあつめたる星の数 児玉充代 201808  
丁字路にぶつかつてゐる春北風 稗田寿明 201901  
春北風の尖りくる波難破船 くどうひろこ 201904  
玻璃戸打つ夜半の春北風夢を断ち 山口登 末黒野 201904  
春北風や句碑のざらつく龍飛崎 くどうひろこ 201906  
春北風や鱗を飛ばし魚さぼく 森田節子 風土 201906  
小余綾の磯を打つ波春北風 岡野里子 末黒野 201906  
浚渫の船の行き交ふ春北風 岡田史女 末黒野 201906  
春北風大小山の岩場かな 須賀敏子 あを 201906  
春北風三鬼の海の蘇る 浜福恵 風土 201907  
春北風や湾に五隻の潜水艦 岡野里子 末黒野 201907  
えりあしの綺麗な熟女春北風 清水れい子 船団 201910  

 

2020年3月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。