青 嵐 5       157句

夫ならぬひとによりそふ青嵐  鈴木しづ子  春雷

青嵐  青あらし  風青し  夏嵐

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
仁王門急ぎ抜けゆく青嵐 黒澤登美枝 201008  
梵鐘の撞木揺らしぬ青嵐 黒澤登美枝 201008  
邪蘇祕してくぐりし門か青嵐 三枝正子 万象 201008  
山水の軸をもたげし青嵐 浜囗高子 火星 201008  
窮屈な祠の地蔵青嵐 本木下清美 ぐろっけ 201008  
青嵐机の上の倭人伝 小俣剛哉 雨月 201008  
信楽の狸百態青嵐 中川すみ子 201009  
青嵐逆さ大山粉ごなに 和田森早苗 201009  
生涯の肥後もつこすや青嵐 水原春郎 馬醉木 201009  
学校も墓地も眼下や青嵐 陰山恵 201009  
受け継げるものの重さや青嵐 木暮陶句郎 ホトトギス 201009  
青嵐病むも短く蜑逝きぬ 山中宏子 201009  
キャンパスに創始者の像青嵐 次井義泰 201009  
CAFE工場跡事務所青嵐 小堀寛 京鹿子 201009  
青嵐の櫻桃子句碑仰ぎけり 割田容子 春燈 201009 飯盛山
ふるさとや一身濯ぐ青嵐 松本俊介 春燈 201009  
波高き岬のカフェや青嵐 山本無蓋 201009  
青嵐フェリーで渡る優勝旗 山本浪子 風土 201009  
切れ目なき濃尾の丘を青嵐 浅井青二 雨月 201009  
青嵐父の忌を訪ふ山の寺 松林順子 雨月 201009  
殉教の島へ一歩や青嵐 森清信子 末黒野 201010  
海に出てさらにはるかへ青嵐 遠藤若狭男 201010  
剣道具担ふ少女や青嵐 大土かず子 201010  
四十年来の硝子戸青嵐 安藤久美子 やぶれ傘 201010  
青嵐車椅子でも頑固です 高倉恵美子 201010  
魚板の文目の薄れ青嵐 新江たか ろんど 201010  
青嵐のたばしるなぞへ能一管 土居通子 ろんど 201010  
青嵐に一快事あり欠席す 大畑善昭 201010  
陵は百幹の森青嵐 沖倉好秋 酸奬 201010  
青嵐大東京の迷路めく 山田佳乃 ホトトギス 201011  
青嵐めくビル街の騒きかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201106  
狭庭よりはじまつてをり青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
六甲を吹きおろしたる青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
六甲をつなぐ木々あり青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
木洩日の揺れて尽きざる青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201106  
青嵐の南国情緒椰子並木 藤見佳楠子 201107 石垣島
青嵐天主に足軽具足あり 菅谷たけし 201107  
青嵐干し終へしシャツ揺らしをり 戸谷たみ子 酸漿 201107  
青嵐点滴中の読書かな 安部里子 あを 201107  
軒先に木彫りの干支や青嵐 池田加寿子 201108  
青嵐反戦ポスター煽りけり 宮田香 201108  
一灯の鑑真御廟青嵐 雨宮桂子 風土 201108  
青嵐岩間を縫うて浅瀬着く 榎本ふじえ 風土 201108  
盆栽の気根百歳青嵐 林いづみ 風土 201108  
青嵐すさぶ野面にぬつと月 池田光子 201108  
青嵐去りて泥田に染む落暉 宮崎きみ枝 201108  
吊橋に風走らする青嵐 安武晨子 201108  
青嵐仏のそばに座禅棒 小林朱夏 201108  
石仏の径を清めて青嵐 中田寿子 ぐろっけ 201108  
青嵐体内嵐負けられず 木下もと子 201108  
ティーバックひとりの夜の青嵐 森さち子 201108  
青嵐別府の土曜夫人かな 中島陽華 201108  
満願や身を吹きぬけて青嵐 小形さとる 201108  
白鷺の胸より歩む青嵐 藤生昇三 六花 201108  
独りごとさらってゆきぬ青嵐 鎌倉喜久恵 あを 201108  
なまけものなまけてをらず青嵐 相良牧人 201109  
役者絵の構へてくの字青嵐 荒木甫 201109  
宮の歴史千有余年青嵐 大橋晄 雨月 201109  
青嵐天王山をひと揺すり 尾崎みつ子 雨月 201109  
高階に拡声されて青嵐 谷泰子 ぐろっけ 201109  
白髪を自在に乱す青嵐 大松一枝 201110  
一望の千里が原や青嵐 中本吉信 201110  
青嵐玻璃戸に志士の影ありぬ 北村淳子 ろんど 201110  
青嵐採血管に眠れぬ血 古川忠利 ろんど 201110  
青嵐氏神様をひとゆすり 島野ひさ 万象 201110  
鞍馬いま天狗なぞらへ青嵐 伊東和子 201111  
雲とばす東京タワー青嵐 安原葉 ホトトギス 201111  
岳麓の果てなき起伏青嵐 武井良平 ホトトギス 201111  
青嵐一日満喫山の荘 武井良平 ホトトギス 201111  
ふり向けば若き日々あり青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201205  
雲払ひ月を沈めて青嵐 稻畑汀子 ホトトギス 201206  
青嵐烏城の空を払ひけり 常田創 201207  
茅葺の峡の駅舎や青嵐 石田きよし 201207  
誤字脱字原稿紛失青嵐 布川直幸 201207  
青嵐羅漢は父の百面相 品川鈴子 ぐろっけ 201207  
向こう傷一つや二つ青嵐 森岡正作 201207  
青嵐トラクターバス抜けてゆき 赤座典子 あを 201207  
青嵐をんなも交じるツーリング 松岡和子 201208  
青嵐や革で研ぎたる一枚刃 栗栖恵通子 201208  
老松と青嵐ばかり能舞台 中野京子 201208  
僧が読む経の途切れる青嵐 菅原孟 かさね 201208  
青嵐や鋼を塔に編み上げて 辻美奈子 201208  
山号の一点重し青嵐 塩田博久 風土 201208  
柏槙の力溢れて青嵐 塩田博久 風土 201208  
一の的二の三の的青嵐 橋添やよひ 風土 201208  
大向かうは謙信びいきの青嵐 豊田都峰 京鹿子 201208  
雲映ゆる湖泡立てり青嵐 安田一郎 京鹿子 201208  
四代を生きし母焼く青嵐 松本恒子 ぐろっけ 201208  
村長の土間に鳶口青嵐 三輪慶子 ぐろっけ 201208  
青嵐抜けて本堂木魚音 土屋青夢 ぐろっけ 201208  
青嵐の木道に夫見失ふ 山本耀子 火星 201208  
青嵐高校生は水呻る 長崎桂子 あを 201208  
青嵐は浪か炎か谷から峰 大畑善昭 201209  
山なべてたてがみのあり青嵐 天野みゆき 風土 201209  
青嵐一陣なびく草千里 藤岡紫水 京鹿子 201209  
大注連の杉の二荒の青嵐 北崎展江 くりから 201209  
風鐸のちぎれんばかり青嵐 福田かよ子 ぐろっけ 201209  
山門に利休の気配青嵐 中村紘 ぐろっけ 201209  
十五輌編成電車青嵐 田中藤穂 あを 201209  
青嵐雲中菩薩の振り太鼓 永田圭子 ろんど 201209  
鎌卍の戸隠社紋青嵐 鈴木照子 201210  
寺の名のつづくバス停青嵐 池田華甲 201210  
順風満帆ときどき青嵐 高橋将夫 201210  
青嵐配流の地より日本海 松木清川 ぐろっけ 201210  
北千畳南千畳青嵐 田中佐知子 風土 201210  
青嵐やガラスケースに遮光土器 工藤ミネ子 風土 201210  
木々揺すり光も弾き青嵐 上辻蒼人 風土 201210  
汲み置きの水波立てる青嵐 久世孝雄 やぶれ傘 201211  
青嵐見沼田圃を吹き抜けて 佐竹千代 やぶれ傘 201211  
青嵐古代の匂ふ茅葺家 本木下清美 ぐろっけ 201212  
一山が全山を呼ぶ青嵐 大内幸子 六花 201212  
靴の紐しかと結びて青嵐 高橋均 やぶれ傘 201301  
茶畑に猫の入り行く青嵐 時田義勝 やぶれ傘 201301  
日の丸の旗翻す青嵐 秋山白兎 伝統俳協 201304  
青嵐に目覚めし山の上ホテル 山尾玉藻 火星 201306  
石の椅子木椅子陶椅子青嵐 田中藤穂 あを 201307  
隣人の葬送に立つ青嵐 長崎桂子 あを 201308  
青嵐若き竹刀の雄叫びと 鈴木直枝 ろんど 201309  
青嵐又三郎に逢へるかな 下平誠子 ろんど 201310  
青嵐にむせて齢を軽くせり 風間史子 201310  
青嵐ひそと古刹の狼煙岩 丸井巴水 京鹿子 201310  
青嵐鴉一羽の吹き残り 宮井知英 201310  
すつぽんの頸の太さよ青嵐 岩岡中正 ホトトギス 201311  
袈裟がけにシーツ取り込む青嵐 三木千代 201311  
青嵐九度山の道風起す 松井洋子 ぐろっけ 201312  
ウイスキー醸す林中青嵐 瀧春一 花石榴 201312  
俳人の青嵐市長震災忌 瀧春一 花石榴 201312  
皇居より青嵐来てビルの風 田中たつを 雨月 201401  
反骨の心を今に青嵐 水谷文謝子 雨月 201401  
青嵐や橅ぶなの林の賑々し 坂根宏子 野山の道 201404  
大江山ここより嶮し青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201406  
六甲の一と揺らぎして青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201406  
いづかたを龍馬馳せたる青嵐 山尾玉藻 火星 201406  
一雨の欲しき空あり青嵐 稲畑汀子 ホトトギス 201406  
青嵐弱足二本に杖を足す 吉村摂護 201407  
脇息へ棋士の重みや青嵐 山内碧 201407  
丹沢の樹海湧き立つ青嵐 高木邦雄 末黒野 201408  
青嵐鍔迫り合ひの鴉どち 鈴木初音 201408  
青嵐三鬼は鬼を貫けり 石川笙児 201408  
青嵐や江戸向きて立つ芭蕉像 鷹崎由未子 春燈 201408  
青嵐のどんつきに在す火伏神 大山文子 火星 201408  
牛ねぶる塩のかたまり青嵐 原田しずえ 万象 201408  
鳶紬の袖ひるがへす青嵐 小田嶋野笛 末黒野 201408  
蹴り上ぐる奴の足や青嵐 中村ふく子 201408  
保津川を下る客船青嵐 山口キミコ 201408  
瓢箪池の向かう静もる青嵐 今澤淑子 火星 201408  
青嵐産屋の片戸開いてをり 大山文子 火星 201408  
ゆるがざる蛇笏の句碑や青嵐 林いづみ 風土 201408  
亭々と櫟の大樹青嵐 小川玉泉 末黒野 201408  
青嵐の目の中にいて肺呼吸 鎌田悟朗 ろんど 201409  
青嵐に一城いよよ堅固たり 浅井青一 雨月 201409  
浪子不動へ道なき道や青嵐 安斎久英 末黒野 201409  
忽々と馬出し跡を青嵐 浅井青一 雨月 201409  
青嵐竹林撓みはじめたり 大豆生田耕一 ろんど 201409  
青嵐ふくらんで山押し合へり 宮井知英 201410  
木洩れ日は波郷の炎青嵐 矢崎すみ子 201502  
喪の旅を終へて都心の青嵐 稲畑廣太郎 ホトトギス 201503 青嵐 →6

 

2020年5月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。