青 嵐 2     100句

暁や湖上を走る青嵐    石井露月

青嵐  青あらし  風青し  夏嵐

作品
作者
掲載誌
掲載年月
朝鴉声の昂る青嵐
斉藤やす子
春耕
200109
武士で始まる校歌青嵐
郷田健郎
百鳥
200110
ガリバーに耳かたむけよ青嵐
佐伯のぶこ
船団
200110
ツツツッと車内販売青嵐
山本純子
船団
200110
閉ざされし窓ばかりなり青嵐
柴田いさを
船団
200111
青嵐かなしい蛙を置き去りに
中島まゆみ
海程
200112
青嵐月光菩薩臍を緊め
安養寺美人
200112
怨念は女の髪に青嵐
田渕昌子
京鹿子
200201
竹藪を最も揺らし青嵐
天岡宇津彦
200201
そのへんに男転がし青嵐
津田このみ
船団
200201
一歩ずつ遠ざかる君青嵐
甲田夏湖
船団
200201
雨雲を払ひきれざる青嵐
稲畑汀子
ホトトギス
200205
砲台はみな海に向き青嵐
飯田あさ江
200206
青嵐病者の肺に届かざる
小林かいう
200207
陥没の鉱山の奈落や青嵐
菅原康
風土
200207
青嵐の主は鯉を死なせたる
山尾玉藻
火星
200207
極道は漢の美学青嵐
下平しづ子
雨月
200207
万幹の竹に怒涛の青嵐
友田直文
200208
緋の薔薇を一輪まじへ青嵐
林翔
馬醉木
200208
青嵐口紅強く引きにけり
関章子
百鳥
200208
関東平野尽くるところや青嵐
川井政子
風土
200208
花嫁のべールを攫ふ青嵐
今村能子
遠嶺
200208
青嵐や七つで足りぬ七曲り
小山徳夫
遠嶺
200208
青嵐鶏卵自動販売機
大石雄士
帆船
200208
履歴書に偽りはなし青嵐
土井田晩聖
銀化
200208
青嵐雲の破片を吹き飛ばす
長石彰
築港
200208
青嵐玉眼ひとつ仏欠く
大橋敦子
雨月
200208
双竜図の鱗逆立つ青嵐
水谷芳子
雨月
200208
抜けて来し森の奥より青嵐
辻直美
200208
風神を道連れとして青嵐
宮原みさを
花月亭
200208
青嵐女の厄の膝がしら
明石文子
ぐろっけ
200208
全山を総逆撫でに青嵐
吉田昭二
200209
青嵐を来し白足袋のま白かな
伊藤多恵子
火星
200209

 夫は

吸板コード巻かれてをりぬ青嵐

伊藤多恵子
火星
200209
茶碗坂清水坂に青嵐
岡和絵
火星
200209
三輪車三台でくる青嵐
丸山照子
火星
200209
北斎の波うらがへす青嵐
山下佳子
馬醉木
200209
稽古場の床の凸凹青嵐
的地遙
百鳥
200209
銀山の跡すさまじき青嵐
堂野前崇
築港
200209
青嵐森はるかより鬨の声
三崎由紀子
遠嶺
200209
柔らかな力土の握手青嵐
橋口寛子
遠嶺
200209
何すべく今日が始まる青嵐
萩原記代
200209
青嵐葉裏の波となりにけり
丸山敏幸
200209
ソクラテスの妻の鏡の青嵐
野口香葉
天女櫻
200209
抱き行く卒塔婆に木の香青嵐
和田祥子
馬醉木
200210
青嵐や兵馬が裔の岬馬
益本三知子
馬醉木
200210
青嵐夢へ導く八咫烏
田中聡子
遠嶺
200210
青嵐近藤勇陣屋跡
池田冨美
帆船
200210
シーソーの均衡くづる青嵐
玉置かよ子
雨月
200210
淋しさの我が身抜けゆく青嵐
下平しづ子
雨月
200210
閻干の鉄拳光り青嵐
堀田清江
雨月
200210
腰下す杉の走り根青嵐
木内美保子
六花
200210
部屋ごとに変はる風音青嵐
志鳥宏遠
ホトトギス
200211
大佛の鼻の穴にも青嵐
山崎辰見
ぐろっけ
200211
砂浜の小蟻吹き飛ぶ青嵐
坂井建
ホトトギス
200212
青嵐握手ほどかば遠流なる
木戸渥子
京鹿子
200302
水音と風音つなぐ青嵐
稲畑汀子
ホトトギス
200305
六甲をつなぐ芦屋の青嵐
稲畑汀子
ホトトギス
200305
気が付けば伸ばす背筋へ青嵐
品川鈴子
ぐろっけ
200305
青嵐裾を押へて少女行く
稲畑廣太郎
ホトトギス
200306
記念樹もなじみそめたる青嵐
稲畑汀子
ホトトギス
200306
青嵐角より折れし鬼でなし
竹貫示虹
京鹿子
200306
青嵐三瓶の景を呑み込みし
稲畑汀子
ホトトギス
200307
青嵐眺めるおしやれなレストラン
鶴岡美恵子
帆船
200307
青嵐一弦弛むチヤルダツシユ
佐々木国広
築港
200307
青嵐牧場の匂ひ連れ来たる
安藤誠子
築港
200307
天狗風とやゴンドラに青嵐
小川匠太郎
200308
青嵐阿蘇の五岳に真向へば
鈴木照子
200308
満を持す強き発言青嵐
吉田裕志
200308
武蔵たけぞうの初決闘地青嵐
白髭美佐子
200308
青嵐の新書二冊を正師の忌
小澤克己
遠嶺
200308
コンビニのポストへ走る青嵐
田村園子
200308
青嵐来て同郷のひとに遇ふ
高田令子
200308
青嵐や保険満期に買ふ眼鏡
戸田和子
200308
シャッターを次々と切る青嵐
木村みかん
200308
山王の杜傾けて青嵐
重森健吉
築港
200308
風呂敷に包んで帰る青嵐
中野哲子
六花
200308
青嵐荒れたるままの製錬所
八木玲子
百鳥
200308
記念撮影余呉の青嵐止まざるよ
駒井でる太
200309
政宗のあれが騎馬像青嵐
山口順子
200309
一族の墓にわれらに青嵐
山岸治子
馬醉木
200309
一遍の寺を沈めて青嵐
木村仁美
馬醉木
200309
青嵐やファイトファイトの部員達
小阪喜美子
遠嶺
200309
青嵐や道標の無き岐れ道
伊藤敬子
遠嶺
200309
青嵐真珠の島々包みけり
赤井よしを
円虹
200309
青嵐大河は濁り解かぬまま
白石峰子
円虹
200309
山寺の梵鐘揺るる青嵐
若江千萱
雨月
200309
白木改めありし番所や青嵐
長洲元子
200309
青嵐鶏追ふごとく子らを追ふ
藤本鷹山
百鳥
200309
青嵐飛び立てる子を止められず
谷上佳那
百鳥
200309
青嵐太陽の塔ぬつと立つ
浦松静二
築港
200309
青嵐ゴンドラ軋みつつ揺れて
岡田有峰
築港
200309
船酔ひのごと山頂の青嵐
今瀬剛一
対岸
200309
小走りに鶺鴒遊ぶ青嵐
大石よしはる
酸漿
200309
青嵐や杉に抱かれて塒鳥
丸山冬鳳
京鹿子
200309
棟上げの柱ひとすぢ青嵐
中川君子
200309
青嵐波止場の見ゆるティールーム
成川和子
200309
青嵐波止場はつねに去りがたく
成川和子
200309
青嵐列車弓なりに通りけり
櫨木優子
200310
青嵐牧夫のシャツは帆と膨れ
岡田貞峰
馬醉木
200310
青嵐 3→      

 

2021年5月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。