秋 風 9    98句

秋風の吹きくる方へ帰るなり   前田普羅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
秋風や両国橋まではね太鼓 篠田純子 あを 201410  
秋風と言へる清しき風吹ける 辰巳あした 雨月 201410  
業平の塩竈跡や秋風情 飯田美千子 201411 十輪寺
投げ入るる賽銭ことり秋風裡 塩路五郎 201411  
秋風やここ六道の辻にふと 内藤静 風土 201411  
秋風の耳朶すりぬける気配して 黒澤登美枝 201411  
秋風をまとひ雀を齧る貌 山尾玉藻 火星 201411  
秋風の吹く方へ引き返しけり 細川洋子 201411  
秋風や高野豆腐の象牙色 小田里己 201411  
自づから秋の音となる秋風鈴 高橋将夫 201411  
秋風の吹きて星座の上がりけり 有松洋子 201411  
赤シャツの初秋風を来たりけり 小林愛子 万象 201411  
秋風や四条木屋町仏光寺 山田六甲 六花 201411  
秋風や喧騒他所に住吉社 山本孝夫 201412 島原
秋風に掴まりながら試歩延ばす 田村すゝむ 風土 201412  
秋風と共に客増す平等院 難波篤直 201412  
湯の街や売家の軒の秋風鈴 小泉貴弘 春燈 201412  
秋風や男が遺す喉仏 小林朱夏 201412  
秋風や男が遺す喉仏 小林朱夏 201412  
秋風裡まなこはぬらすためにある 佐藤喜孝 あを 201412  
秋風裡殺生石の鎮もりて 竹田ひろ子 ろんど 201412  
秋風裡殺生石の鎮もりて 竹田ひろ子 ろんど 201412  
秋風や橋の半ばの県境 宇都宮敦子 201412  
貨物列車秋風ゆらと傾しぎけり 黒澤登美枝 201412  
病棟を出て秋風に立ちつくす 山田暢子 風土 201412  
秋風と曲がる廻廊国分尼寺 小林共代 風土 201412  
向日葵のうしろ秋風立ちにけり 生田恵美子 風土 201412  
秋風が誰かを探す原つぱに 黒澤登美枝 201412  
ひとすぢの秋風に雨上がりけり 相沢文子 ホトトギス 201501  
東山よりの秋風受くるタワーかな 山崎里美 201501  
秋風になびく舞衣刻忘れ 井口淳子 201501  
秋風の眉目くすぐり過ぎにけり 川長坂正昭 春燈 201501  
秋風や古伊万里に藍濃きところ 広渡敬雄 201501  
秋風の砦に残る馬防棚 室伏みどり 雨月 201501  
子規庵の秋風に夫待たせゐし 小林成子 火星 201501  
草を焚く煙秋風呼びにけり 松井倫子 火星 201501  
秋風や青梅縞織る音間遠 原田しずえ 万象 201501  
秋風にをどる祭の昇り旗 山田春生 万象 201501  
秋風を秋波に変へて振り向ける 柳川晋 201501  
秋風や賑ひ外れ葛の実 秋田典子 六花 201501  
秋風に吹かるる度に聡くなる 村田岳洋 ろんど 201501  
秋風や師の囁きに耳凝らす 塩貝朱千 京鹿子 201501  
木の洞を抜け秋風となりにけり 戸栗末廣 201503  
秋風に鳴呼立たされて紙コップ 津波古江津 船団 201505  
夕空に秋風吹いてプチ家出 陽山道子 船団 201505  
秋風の揺りゐる木の実みな青き 木下夕爾 春燈 201508  
秋風と言へる清しき風吹ける 辰巳あした 雨月 201508  
秋風を器用に捌く川鵜かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509  
秋風の中句碑と我佇めり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201509  
白樺に秋風渡りはじめけり 稲畑汀子 ホトトギス 201509  
秋風のごんごん溜る藁の家 佐藤喜孝 あを 201509  
秋風や木地師の椀の木地のまま 大崎紀夫 虻の昼 201510  
秋風に吹かれて陸の果てに立つ 大崎紀夫ロカ岬 虻の昼 201510  
秋風鈴楷書のごとき父とゐる 徳田千鶴子 馬醉木 201510  
秋風や跪坐より弓を捧げ立つ 石崎和夫 201510  
秋風の狭くゆるやかな郭 山田六甲 六花 201510  
秋風とゆかりの寺の紫煙かな 杉原ツタ子 201511  
秋風と思ふ木蔭の木椅子かな 田中臥石 末黒野 201511  
父母の郷越え秋風の越中へ 大橋晄 雨月 201511  
廃山の間歩ぽっかりと秋風裡 丸尾和子 雨月 201511  
秋風に吹き戻さるる影法師 渕上千津 201512  
秋風や秘めてふくらむ内緒ごと 太田慶子 春燈 201512  
秋風と登る石段寺高し 曽根京子 春燈 201512  
秋風を両手を広げ満面に 加藤みき 201512  
秋風や笑まふともなき埴輪の目 宇都宮敦子 201512  
秋風や死地求め這ふ兜虫 上原重一 201512  
秋風に馴染みて午後のアメリカン 黒澤登美枝 201512  
秋風やバスに乗るまで山を見て 松田泰子 末黒野 201512  
秋風の吹き残したる浮御堂 橋添やよひ 風土 201512  
連子格子秋風のよく通り 上辻蒼人 風土 201512  
流刑小屋秋風の道ここに尽く 樺山翠 雨月 201512  
堤防に佇ち秋風を存分に 細川コマヱ 雨月 201512  
陽の中へ竹の秋風透き通る 生田作 風土 201512  
秋風や刑場跡に六地蔵 竹生田勝次 風土 201512  
秋風や古墳を測りつつ暴く 柴田佐知子 201601  
秋風や石の痩せゆく秋吉台 山本則男 201601  
秋風や祠覗けば何も無し 樋口みのぶ 201601  
秋風の雲の形にまで及ぶ 山下美典 ホトトギス 201602  
秋風や海白波の立つばかり 井上浩一郎 ホトトギス 201602  
秋風の一語一語を聞いてゐる 岩岡中正 ホトトギス 201602  
通りやんせの道秋風を両頬に 水野加代 万象 201602  
秋風に火薬のにほひ徒競走 貫井照子 やぶれ傘 201602  
秋風の波止場無人や波白く 杉山瑞恵 雨月 201602  
秋風に鬨の声聞く天王山 稲岡みち子 雨月 201602  
旧道に出で秋風となりにけり 天谷翔子 201602  
二挺櫓へ磯の秋風荒々し 松本三千夫 末黒野 201602  
吹き起る秋風千の安房棚田 田中臥石 末黒野 201602  
たった今秋風碌山美術館 津田このみ 船団 201602  
魂の秋風よりも軽かりし 永森ケイ子 ホトトギス 201603  
秋風や仁王の足に小さき皹 西川みほ 末黒野 201603  
秋風の吹きはらはれし野となんぬ 木村嘉男 201601  
信濃路や麦の秋風吹き渡る 町山公孝 201607  
本州の最北端の秋風に 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
秋風の道それぞれの門に入る 柴田佐知子 201609  
秋風の渡る御墓所を去り難く 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
秋風に転びしことも幾そ度 稲畑汀子 ホトトギス 201610  
秋風やみたらしのたれ火に焦げて 山田六甲 六花 201610  
病み抜けて初秋風を纏ひけり 久染康子 201611  
秋風や連ねて軽ろき千羽鶴 栗原公子 201611  
薬師寺の塔と秋風有難し 磯野しをり 雨月 201611  
秋風の白き砂丘を踏みこぼす 岡田和子 馬酔木 201611  
秋風や豆腐料理の三百種 下山田美江 風土 201611  
秋風や隣も年金暮しとぞ 中島芳郎 201611  
秋風や釈迦の持たざる土踏まず 山本則男 201611  
秋風や朝の薄茶に和三盆 岡本敬子 万象 201611  
秋風や猛犬注意の犬も老い 戸田澄子 末黒野 201611  
秋風の水に映りて過ぎゆけり 山田天 雨月 201612  
秋風の通り抜けたる草書体 前田美恵子 201612  
秋風やそれを言つちや寅旅へ 竹村淳 201612  
秋風の遠へ祈りの帽を取る 小野恵美子 馬醉木 201612  
秋風や子規のをらざる子規の家 内藤静 風土 201612  
秋風や弾痕あまた鉄兜 荒井ハルエ 春燈 201612  
かたまつて秋風を呼ぶ箒草 小林愛子 万象 201612  
饒舌の孤独を隠し秋風裡 森清堯 末黒野 201612  
秋風の上に麒麟の顎ひとつ 七種年男 輪中の空 201612  
秋風や空家の庭に猫二匹 秋川泉 あを 201612  
秋風の野に解き放つ心かな 片山喜久子 雨月 201701  
秋風や亡びしものの墓ならび 片山喜久子 雨月 201701  
秋風に吹かれ胞子とウイルスと 高橋将夫 201701  
西行かと見れば秋風崇徳陵 有松洋子 201701  
秋風のメールありけり返事せず 田尻勝子 六花 201701  
秋風の教典めくるつぎつぎと 阿部澄 万象 201701  
秋風に添ひて八十路となりにけり 吉村摂護 201612  
裏口の幅に秋風来りけり 柴田佐知子 201701  
吹きおろす秋風鯉を白くせり 岸洋子 201701  
秋風や内耳に流るボブディラン 阿部眞佐朗 201701  
秋風の上に麒麟の顎ひとつ 七種年男 201701  
秋風をゆっくり通す針の穴 早瀬淳一 船団 201701  
秋風やふうわり通る修行僧 篠田純子 201701  
秋風や見送り坂を見送られ 安原葉 ホトトギス 201702  
秋風に背中押されて女坂 和田華凛 ホトトギス 201702  
秋風の天地無用はなかりけり 瀬川公馨 201702  
秋風の在位や白紙委任状 奥田筆子 京鹿子 201702  
秋風や日本のかをり友想ふ 水谷直子 京鹿子 201702  
秋風に聞いて忘れし話かな 岸洋子 201702  
色街に吹く秋風の砂まじり 大内和憲 万象 201702  
妻い逝く秋風を聞く夜なりけり 赤川誓城 ホトトギス 201704  
秋風や曲ある文字を破り捨て 中谷三干子 船団 201707  
秋風や遺影に聴かすローリング・ストーンズ 高橋和女 風紋 201709  
秋風や世の盛衰を見し大河 稲畑廣太郎 ホトトギス 201709  
秋風となりし烟りの行方かな 酒本八重 201710  
秋風や亡き友に二児われにも二児 安住敦 春燈 201709 『午前午後』
秋風に結社の未来問ひもして 稲畑廣太郎 ホトトギス 201710  
秋風を抜け秋風をまとひけり 稲畑汀子 ホトトギス 201710  
下駄履きしまま秋風にまぎれしか 南うみを 風土 201710  
秋風や玉垣内の花山院 山田六甲 六花 201710  
秋風に吹かれてまろぶかたつむり 山田六甲 六花 201710  
閉ざしたる眼にも秋風踏まれ邪鬼 太田昌子 馬醉木 201711  
秋風やかずの半端の皿小鉢 太田昌子 馬醉木 201711  
忘れもの屆けやうとても秋風 佐藤喜孝 あを 201711  
秋風に向き同じうす牧の馬 原田しずえ 万象 201712  
秋風の琵琶湖生まれの青い蝶 火箱ひろ 201712  
秋風に混じり淡海の藻のにおい 松井季湖 201712  
秋風や硫気の谷の黒たまご 加藤静江 末黒野 201712  
秋風や道行く人の声若き 片岡さか江 末黒野 201712  
秋風に目醒むる顔の穴七つ 片山博介 春燈 201712  
秋風の切り取り線を辿るかな 辻美奈子 201712  
いち早く秋風を聴く象の耳 林昭太郎 201712  
指笛に犬秋風を抜いて来る 石田静 201712  
秋風や怒る元気の湧いてきし 高橋将夫 201712  
秋風やまだ仮の世に永らへて 後藤マツエ 201712  
秋風を二三歩追へり見送れり 神蔵器 風土 201712  
秋風の他は置かざる机かな 神蔵器 風土 201712  
秋風や指で確かむイヤリング 雨宮桂子 風土 201712  
秋風や松の亀甲やや斜め 杉本薬王子 風土 201712  
秋風やアイロンがけを存分に 加藤みき 201801  
秋風の鰭集めつつ三千歩 木戸渥子 京鹿子 201801  
秋風や余生球技の声高し 藤波松山 京鹿子 201801  
秋風や日蔭の土の蒼ばめる 飛高隆夫 万象 201801  
秋風に揺れるカーテン猫じやれる 枝みや子 やぶれ傘 201712  
秋風や夢と潰えし天下布武 高木春夫 201802  
秋風や雲が雲押す波の果て 安斎久英 末黒野 201802  
秋風を追うてシーバス出航す 石黒興平 末黒野 201802  
カレー食うべて秋風の御堂筋 大橋晄 雨月 201802  
秋風に良心揺るる軽みかな 山中志津子 京鹿子 201802  
鎌倉の長谷は秋風ばかりかな 田島綾子 末黒野 201803  
秋風やもう野を駆けぬ馬ばかり 永淵惠子 201801  
歩巾広がる秋風を耳に目に 岸洋子 201802  
一鞭で秋風となり馬駈くる 田代貞香 201804  
秋風の身離れの良いゆでたまご 津波古江津 船団 201806  
瞑りては秋風われを離れゆく 神蔵器 風土 201808 『幻』
交差点てふ秋風の拠り所 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808  
秋風に危なき橋の吊られあり 山田六甲 六花 201809  
秋風やまるごとしぼつたぶだう飴 山田六甲 六花 201809  
秋風の通る廊下に職人の 大日向幸江 あを 201808  
秋風に全指さはさは手話の女 大日向幸江 あを 201808  
秋風の通る廊下に職人の 大日向幸江 あを 201809  
御堂筋渡り秋風横切りぬ 山田天 雨月 201810  
秋風に旅路彩るものとなる 稲畑汀子 ホトトギス 201810  
秋風を待ちわびてをり今生ぞ 加藤みき 201811  
秋風や色を違へて湖二つ 大橋櫻坡子 雨月 201811  
秋風を見送る下駄をそろへけり 南うみを 風土 201811  
秋風の江ノ島や鳶急降下 平沢恵子 春燈 201811  
秋風の短冊散らす句会かな 森なほ子 あを 201811  
秋風や野道を行きて子供らと 岡木まち子 馬醉木 201812  
秋風の抜くる客間や藤村忌 岡野里子 末黒野 201812  
秋風や水ゆくごとく身を運ぶ 熊川暁子 201812  
新しき秋風に置く五體かな 竹中一花 201812 秋風→ 1

2019年10月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。