作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
秋風に表札二つ門一つ | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
秋風に三日遅れて届きし訃 | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
秋風を砦としたるをとこかな | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
降ろされて秋風睨む鬼瓦 | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
秋風を聞けとや人を偲べとや | 山田弘子 | 春節 | 199503 |
捻子巻いて個の秋風へ身を起こす | 林田紀音夫 | 海程 | 199810 |
秋風やヨードチンキの匂ふ部屋 | 三浦美穂 | 狩 | 199811 |
橋掛りより秋風の起こりけり | 小澤克己 | 遠嶺 | 199811 |
秋風の白より白し能衣かな | 小澤克己 | 遠嶺 | 199811 |
秋風をうながし詩人逝きにけり | 川端和子 | 遠嶺 | 199811 |
秋風や一志忘れし狂ひ蜂 | 遠藤タミ子 | 京鹿子 | 199811 |
秋風の似合ふ夢二の絵の女 | 栗山恵子 | 雨月 | 199811 |
秋風か金閣の金掠め盗る | 中原道夫 | 銀化 | 199811 |
小糸地獄は白糸地獄秋風裡 | 林翔 | 沖 | 199812 |
世は秋風国籍不明の小花ふえ | 丸山佳子 | 京鹿子 | 199812 |
秋風の突き当りたる古墳かな | 別府優 | 朝 | 199901 |
杖突いて吾も弱法師秋風裡 | 粟津松彩子 | ホトトギス | 199903 |
秋風の大門くぐり旧花街 | 佐々木峻 | 船団 | 199903 |
秋風やしやつくり一つ海へ捨つ | 鈴木真砂女 | 船団 | 199903 |
子ら馳けてゆき秋風ののこりけり | 新開一哉 | 円虹 | 199904 |
身ほとりにありし秋風はや遠し | 藤崎久を | ホトトギス | 199905 |
秋風を聴きに来たりし柱かな | 西村和子 | 火星 | 199905 |
掌を空けてみれば秋風あるばかり | 藤崎久を | ホトトギス | 199906 |
甲板に出て秋風と出逢ひけり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 199909 |
秋風や村のはずれの四足門 | 黒川悦子 | 円虹 | 199909 |
ひらけドア秋風少し入れるから | 森景ともね | 船団 | 199909 |
俗物の顏秋風を割つて來る | 中原道夫 | 銀化 | 199910 |
水の上を秋風過ぎて波もなし | 能村登四郎 | 沖 | 199911 |
こめかみに秋風ひびく墓いくつ | 神蔵器 | 風土 | 199911 |
秋風や墳大にして首級なく | 大橋敦子 | 雨月 | 199911 |
秋風や武蔵の空のひろごりぬ | 長束房子 | 遠嶺 | 199911 |
秋風にかくまみれ無爲徒食の徒 | 中原道夫 | 銀化 | 199911 |
秋風に押すだけの知惠はるかより | 中原道夫 | 銀化 | 199911 |
秋風を梳る櫛ひさぎし兒 | 中原道夫 | 銀化 | 199911 |
秋風や上野で買ひし芋ようかん | 保坂加津夫 | いろり | 199911 |
秋風のわたる机辺となりにけり | 水田清子 | 朝 | 199911 |
正調な秋風にして句碑据る | 能村研三 | 沖 | 199912 |
秋風や水面に崩る山の影 | 屋代孤月 | 遠嶺 | 199912 |
秋風や積まれし小石の願ひごと | 芳賀雅子 | 遠嶺 | 199912 |
秋風の掬ひあげたる沼の黙 | 野口光江 | 遠嶺 | 199912 |
木ノ芽峠とふ秋風の通り道 | 樺山翠 | 雨月 | 199912 |
秋風や釦違へしまま生きて | 朝妻力 | 俳句通信 | 199912 |
秋風や朽ちすすみたる築地塀 | 中川晴美 | 俳句通信 | 199912 |
秋風や男ひとりの帆かけ舟 | 岡本眸 | 朝 | 199912 |
秋風と灯台守の石の家 | 三橋早苗 | ぐろっけ | 199912 |
蝦夷松の秋風高き旅路かな | 水田むつみ | ホトトギス | 200001 |
秋風や命も惜しくなくなりし | 細谷和芳 | ホトトギス | 200001 |
秋風や一人で居たく居たくなく | 湯川雅 | 円虹 | 200001 |
秋風へ一人が去つてゆきにけり | 湯川雅 | 円虹 | 200001 |
一歩より秋風纏ひ旅の朝 | 湯川雅 | 円虹 | 200001 |
秋風てふ去りゆくものに包まるる | 湯川雅 | 円虹 | 200001 |
水落ちて秋風となる山の淵 | 長山あや | 円虹 | 200001 |
手始めに秋風削る鉋なり | 岡崎るり子 | 銀化 | 200001 |
幕間の木戸秋風に開け放つ | 熊岡俊子 | 雨月 | 200001 |
秋風の吹きぬけてゆく長屋門 | 池田光子 | 風土 | 200001 |
秋風の城塁に沁む旧離宮 | 橋添やよひ | 風土 | 200002 |
秋風に母胎となりし歩幅かな | 藤井勢津子 | 朝 | 200002 |
秋風や身より心の弱りたる | 田中藤穂 | 水瓶座 | 200002 |
秋風や蝋涙となる絵らうそく | 田中藤穂 | 水瓶座 | 200002 |
秋風や机上雑然として昏るる | 田中藤穂 | 水瓶座 | 200002 |
秋風や傷みし本を繕へば | 田中藤穂 | 水瓶座 | 200002 |
秋風やはるか凍土の軋む音 | わたなべじゅんこ | 鳥になる | 200003 |
秋風に和服なびかぬところなし | 島津亮 | 海程 | 200006 |
秋風や木炭を持つ手に香り | 笠学 | 船団 | 200009 |
秋風や手順もなしに庭掃除 | 笠学 | 船団 | 200009 |
秋風や机上整頓よりはじむ | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200010 |
秋風に吹かれて越えし峠かな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200010 |
秋風の闘牛場に入りにけり | 山尾玉藻 | 火星 | 200010 |
つつかけに出て秋風の真正面 | 神蔵器 | 風土 | 200010 |
秋風が麟麟の首を一廻り | 新関一杜 | 京鹿子 | 200010 |
秋風の削ぐにまかせる奇巖なり | 中原道夫 | 銀化 | 200010 |
秋風に開く天窓姉の忌来 | 丹羽啓子 | 馬醉木 | 200011 |
深呼吸して秋風を誘ひけり | 加藤真起子 | 火星 | 200011 |
秋風と五油赤坂を越えにけり | 間島あきら | 風土 | 200011 |
秋風の白木改番所跡 | 小澤克己 | 遠嶺 | 200011 |
秋風のつづり歩きの根津谷中 | 能村研三 | 沖 | 200011 |
秋風やテラスにて吹くハーモニカ | 小林巳禮 | 酸漿 | 200011 |
秋風や小さく座る巴塚 | 深川知子 | 俳句通信 | 200011 |
渋滞を抜け秋風の湖北かな | 水野邦夫 | 俳句通信 | 200011 |
秋風や遊鯉の真黒ばかりにて | 大橋敦子 | 雨月 | 200011 |
秋風に切手を貼つて安否問ふ | 利根川博 | 銀化 | 200011 |
秋風や茶釜を据ゑし山の寺 | 小菅高雪 | 春耕 | 200011 |
秋風に乗って逝きたる友の葬 | 小川花久 | いろり | 200011 |
秋風や肘をたひらに置く机 | 鷹羽狩行 | 狩 | 200012 |
秋風や一枚もなき千畳閣 | 鷹羽狩行 | 狩 | 200012 |
秋風の鳶が持ち去るこぼれ雑魚 | 藤原たかを | 馬醉木 | 200012 |
秋風やむかし名主の太き梁 | 清水明子 | 遠嶺 | 200012 |
海に出て秋風堰を切る日かな | 海輪久子 | 円虹 | 200012 |
秋風来象の耳にも蓮葉にも | 黒田咲子 | 槐 | 200012 |
秋風や日本恋しと更紗文 | 能村研三 | 沖 | 200012 |
滝を経てすぐ秋風の川になる | 櫻井多恵 | 朝 | 200012 |
秋風や埴輪の顔に穴三つ | 大森井栖女 | 馬醉木 | 200101 |
秋風のなかの齢となりしかな | 戸田円三 | 狩 | 200101 |
秋風の福知山線ホームかな | 波田美智子 | 火星 | 200101 |
秋風の小さく棲めり耳の奧 | 貝森光大 | 六花 | 200101 |
夫病める部屋に秋風通しけり | 二瓶洋子 | 六花 | 200101 |
秋風や丈の低きは兵の墓 | 西田円史 | 円虹 | 200101 |
虚子偲ぶ道秋風も青空も | 栗林眞知子 | 円虹 | 200101 |
万象の呼び合ふ声や秋風裡 | 岩田育左右 | 遠嶺 | 200101 |
秋風 2→ |
2021年10月4日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
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ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。