秋 風 10   34句

秋風の吹きくる方へ帰るなり   前田普羅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
秋風や歩け歩けと背中より 杉山善信 末黒野 202201
秋風や一歩一歩と野毛坂を 玉川利江 末黒野 202201
秋風やたたむ旅館の蔵の影 尾崎千代一 末黒野 202201
秋風に居間のカーテンすこし揺れ 秋山信行 やぶれ傘 202201
凸凹の選挙秋風すうと去り 伊藤希眸 京鹿子 202201
秋風と共に紡ぎし漢の手 岸本順子 京鹿子 202201
秋風鈴かくも律儀に音立てて 五十嵐敏子 202201
秋風や口紅替へてみたくなる 綾戸五十枝 202201
秋風や進みては退くチンドン屋 笹村政子 六花 202201
秋風や火花はなやぐ農機具屋 升田ヤス了 六花 202201
秋風や出所づきあひも今日かぎり 善野行 六花 202201
秋風のみな陸へ向く舳先かな 住田千代子 六花 202201
秋風や耳より醒めてゆく五感 横田美佐子 ホトトギス 202202
秋風や草の図鑑は妻が持つ 浜崎素粒子 ホトトギス 202202
秋風やテラスにすするかけうどん 善野行 六花 202202
秋風や蓮池わたる友の声 都築繁子 202202
心做し秋風鈴の音老いて 宮崎浩美 末黒野 202203
秋風や更地となりし友の家 三井所美智子 202205
白壁に来て秋風の色変る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
秋風にビル街の午後動き初む 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
虚子塔の燭秋風に躍りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210
秋風や髪染め敵の数減らす 平野加代子 春燈 202212
門口を打つは秋風ばかりなり 村上國枝 春燈 202212
秋風と秋気のこもる蔵座敷 能村研三 202211
忘れられ秋風鈴となりにけり 西井薫美子 202211
秋風鈴丸く納める黙もあり 犬飼典子 京鹿子 202211
欣喜雀躍秋風鈴の高鳴りす 五十嵐敏子 202211
秋風を聞くに適へる耳かたち 能村研三 202212
風紋の秋風なりに流れをり 能村研三 202212
秋風の何処へ行くや窓に吹き 梅津まり子 末黒野 202212
秋風にたゆたふ菅の無心かな 丸山佐伎子 末黒野 202212
秋風鈴吐息のやうな感嘆符 菊池和子 京鹿子 202212
秋風に放り上げたるコッコデシヨ 草場つくし 六花 202212
秋風や無言の二人本の虫 延川笙子 六花 202212
画材屋を出て秋風の根津の街 綾戸五十枝 202212
透析の永き四時問秋風裡 田中臥石 末黒野 202301
背後より吹く秋風の潮匂ひ 田中臥石 末黒野 202301
秋風や湖中句碑にもある歴史 安原葉 ホトトギス 202302
秋風や敷居の高き解脱門 岡野里子 末黒野 202302
秋風や川原で食ぶる握り飯 戸栗末廣 202307
秋風や社に大きすぐる絵馬 曽根富久恵 202308
海わたり来て秋風となりにけり 兒玉充代 202308
秋風や猫食み残す雑魚の貌 田中とし江 202308
秋風や砂丘の傷をいやしをり 鈴木基之 202310
秋風→ 1

2023年10月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。