金 風     67句

木の実落つ金風颯颯雨の如し  伊万里梅城

秋風  秋の風  金風  色無き風

作品
作者
掲載誌
掲載年月
金風を追風として帰路に就く 稲畑廣太郎 ホトトギス 199910
金風の沃土に句碑の生れたる 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912
金風の折目正しく曲り来る 武田菜美 銀化 200011
金風の蔵を背に羅陵王 環順子 遠嶺 200101
金風となりて醤油の香と共に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200109
吹きひろげゆく金風や樟大樹 稲畑汀子 ホトトギス 200110
已が句集の校正送る金風忌 松崎鉄之介 200112
金風の遠く近くを江戸囃子 大谷茂 遠嶺 200306
金風のはこぶ三味の音飛騨格子 大谷茂 遠嶺 200312
山頂に佇ち金風の鼻の穴 田中矢水 遠嶺 200401
金風の子を走らせて堂白し 坊城俊樹 ホトトギス 200403
ふるさとを去る金風の三瓶あり 竹下陶子 ホトトギス 200405
金風のルルドロザリオ繰る司祭 稲畑廣太郎 ホトトギス 200410
金風や君の心を紫に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200410
金風やとつくり椰子置く相撲部屋 安永圭子 風土 200412
城山の金風おちて水湧けり 九万田一海 河鹿 200501
金風の靹を俳諧船出づる 竹下陶子 ホトトギス 200509
金風やときに鴉の役者顔 安達実生子 馬酔木 200511
金風の中に大日如来かな 谷岡尚美 200512
金風にショーウィンドー輝けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200608
金風に包まれてゐる密寺かな 高橋将夫 200711
金風に夢違観音ほほえめり 紙岡三七子 200712
虚子句碑といふ金風の褥かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200910
句碑の文字撫で金風となりゆけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200910
虚子句碑といふ金風の褥かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200910
句碑の文字撫で金風となりゆけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200910
金風に櫓音ひびきて舟下り 田中浅子 200911
金風にホ句の心をすすぎけり 竹下陶子 ホトトギス 201002
黒潮に湧き金風となりにけり 竹下陶子 ホトトギス 201003
船右往左往金風纏ひつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
水茎の清清「金風白露秋」 東亜未 あを 201010
空耳に金風のいろ見えにけり 雨村敏子 201112
金風に包まれ槐は二十歳なり 高橋将夫 201202
雲の間に昼の月あり金風忌 瀬島洒望 やぶれ傘 201201
金風を打ち延べてゐる俳諧師 柳川晋 201211
金風の鞍馬に並ぶ括り柴 山田美恵子 火星 201301
金風やどの老人も元気よき 吉田葎 201301
金風や緋衣に就く僧の列 小山ほ子 末黒野 201302
翌檜に金風高き能登路かな 今村征一 ホトトギス 201303
金風や餅踏みの子のよく笑ひ ふじの茜 201303
金風や梢は日差しちらつかせ ことり 六花 201311
吊り橋の金風銀風師の在さず 上家弘子 ろんど 201401
金風へ汽笛を残し着眼す 名倉悦子 ろんど 201401
金風のするりと光悦垣抜ける 前田美恵子 201401
金風のカルデラ千里渡りけり 岩下芳子 201401
金風に乗りてシベリアより来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
金風や決心揺るがざるものに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
金風や決心揺るがざるものに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
金風に乗りてシベリアより来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410
金風といひてくちびる光るなり 本多俊子 201411
金風や城下に海も山もあり 田丸千種 ホトトギス 201501
金風やお礼参りの石畳 中田禎子 201501
金風を男の胸が受け止める 高橋将夫 201511
あす比叡けふは横浜金風裡 安原葉 ホトトギス 201602
金風や草原続く雄山へと 近藤紀子 201702
温泉の町の金風日差裏返す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201708
金風に磨かれてゆく五感かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201710
五山より金風纏ふ忌日寺 稲畑廣太郎 ホトトギス 201710
金風を懐に抱き大志だき 前田美恵子 201710
金風や蔵が五つの船問屋 岡村清美 馬醉木 201712
金風の硯の海をわたりけり 中田禎子 201712
金風の吉野に虎となりし皇子 近藤紀子 201802
児等駅でユニセフ募金風光る 神田惣介 京鹿子 201809
武道館屋根金風に染まりゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201810
帆を上げるより金風を友として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
今朝の気や金風よぎる響きある 中貞子 201812
金風や大鯉ズイと寄りて来し 久保夢女 201812
金風の撫でれば波の立ち上がる 山田佳乃 ホトトギス 201901
金風や武士のこゑ樹々にある 中田禎子 201902
金風や旅人吾へ鼓門 コ田千鶴子 馬醉木 201910
金風や出入自在の貴人口 山下朝香 春燈 202001
金風を放ち三門鎮もれり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009
穭田に鴉来てゐる金風忌 渡邉孝彦 やぶれ傘 202101
金風に晒す詩心指折りぬ 長尾タイ 末黒野 202102
金風や根株に坐して握り飯 佐藤喬風 末黒野 202104
金風は墓場の崖をのぼりけり 篠田大佳 あを 202112
金風の江戸に出て会ふよき集ひ 安原葉 ホトトギス 202202
金風の小諸に虚子の三部作 安原葉 ホトトギス 202204
出港の銅鐸金風を歪ませて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202210

2023年10月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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2023年10月9日