秋 風 8    162句

秋風の吹きくる方へ帰るなり   前田普羅

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
そよぐものより秋風の中にあり 稲畑汀子 ホトトギス 201110  
秋風や子規のつむりの思はるる 井上信子 201110  
樹の股の子が秋風を言ひにけり 山尾玉藻 火星 201110  
秋風を跨ぐ靴底登山道 田中藤穂 あを 201110  
八月を待たず秋風脛に吹く 中山純子 万象 201110  
秋風や旅の終りのみすゞ飴 コ田千鶴子 花の翼 201111  
秋風に鳥獣戯画の大相撲 塩路五郎 201111  
秋風や村の鎮守の空祠 佐々木良玄 春燈 201111  
秋風や一の社は焼けしまま 柴田佐知子 201111  
秋風やハム工場の獣魂碑 柴田志津子 201111  
初秋風静寂色なき館住み 松林順子 雨月 201111  
秋風にラフな着こなしニューモード 北尾章郎 201112  
べーカリーの外席人気秋風裡 小澤菜美 201112  
秋風や妻の呟き聞き洩らす 阪本哲弘 201112  
秋風や捨て水白き船の腹 落合晃 201112  
秋風に紫煙燻らせ樹匠かな 塩路五郎 201112  
豊の秋風評被害冷めやらず 笠井清佑 201112  
懐旧や秋風胸を去りやらず 安立公彦 春燈 201112 直哉居
秋風に力む目鼻のなき仁王 安武晨子 201112  
秋風に少女らに追ひ越されゆく 小野恵美子 馬醉木 201112  
反す身に秋風の沁むおわらかな 伊藤ふみ 馬醉木 201112  
秋風を負うておわらの町流し 伊藤ふみ 馬醉木 201112  
瞭らかに秋風鶴舞城趾径 田中臥石 末黒野 201112  
胃カメラの映す潰瘍秋風裡 田中臥石 末黒野 201112  
秋風や裂きたる魚を紙に置き 井上信子 201112  
あかんべえして秋風の沁みたるよ 大山文子 火星 201112  
連れゐたる犬秋風につまづけり 藤田素子 火星 201112  
秋風や小犬の耳のぴんと立ち 福島松子 ぐろっけ 201112  
秋風の鎖骨のみぞに溜まり過ぐ ことり 六花 201112  
野の草を挿し秋風の立ちにけり 大石喜美子 雨月 201112  
秋風や浪速に住みて半世紀 椋本一子 雨月 201112  
捨てる捨てない秋風に訊いてみる 田中藤穂 あを 201112  
秋風や遠き山々呼び寄せる 早崎泰江 あを 201112  
秋風に身をゆだねたき揺るる椅子 早崎泰江 あを 201112  
秋風や手を振る母をふるさとに 片岡久美子 201201  
秋風やつい手軽さの電子辞書 田中臥石 末黒野 201201  
秋風や物言ふ口と喰ふ口と 平野みち代 201201  
秋風につつまれ仰ぐ仁王門 海村禮子 春燈 201201  
秋風に園児の祖母として歌ふ 服部早苗 201201  
秋風や辻に残れる高札場 佐藤喜仙 かさね 201201  
秋風や連絡船の出船かな 松岡利秋 かさね 201201  
秋風の頬を撫でゆく屋台かな 松本文一郎 六花 201201  
白菊と白百合ずしり秋風裡 吉弘恭子 あを 201201  
天泣や秋風寂ぶる百草園 佐藤喜仙 かさね 201202  
秋風の音の一つに湯玉噴く 田村すゝむ 風土 201202  
秋風や明日香に昏るる千枚田 三枝邦光 ぐろっけ 201202  
秋風に県旗はためく警察署 渡邊孝彦 やぶれ傘 201202  
秋風と来て禅寺のクラス会 國保八江 やぶれ傘 201202  
秋風のくぐり抜け来る四つ目垣 有賀昌子 やぶれ傘 201202  
秋風や鍬に手を置き顎をのせ 松林順子 雨月 201203  
秋風や湖北に父祖を慕ひきて 浅井吉雄慈 夕端居 201203  
秋風や文字深々とかつを塚 石川笙児 馬込百坂 201206  
秋風のうしろについて歩きけり 近藤牧男 六月 201206  
しやがみ込み在のバス待つ秋風裡 布川直幸 201209  
肺透けるまで秋風の道歩む 布川直幸 201209  
幾山河越えし秋風うしろより 竹貫示虹 京鹿子 201209  
虚子の後追ふ秋風に押されつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
秋風に空母出港して行きぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
秋風に開け放されし厨窓 稲畑汀子 ホトトギス 201210  
咲くものも散るものも秋風のもの 稲畑汀子 ホトトギス 201210  
初秋風行人坂に加速せり 久染康子 201210  
秋風にやさしくされてゐたりけり 橋本リエ 春燈 201210  
秋風に水神様の流れけり 山田六甲 六花 201210  
秋風に吹かれて濠をひとめぐり 山田六甲 六花 201210  
秋風の通り抜けゆく蛍籠 ことり 六花 201210  
秋風や崖の中途の石切場 山尾玉藻 火星 201210  
改札を出れば秋風湖の駅 西岡裕子 201211  
吹き通るあと秋風と思ひけり 小松ひろし 風土 201211  
湖畔径ゆく秋風をまへ後ろ 清海信子 末黒野 201211  
秋風の時折入り来一周忌 山田六甲 六花 201211  
秋風の走り去りけり水の上 山田六甲 六花 201211  
東より秋風を入れ歯を磨く 田中藤穂 あを 201211  
秋風や父に用なき備忘録 柴田佐知子 201211  
秋風や潮の香ふつと浜通り 嵐弥生 末黒野 201211  
秋風や今夜めでたきノーベル賞 長島清山 かさね 201212  
秋風に葉裏ゆるるひかりかな 森岡陽子 かさね 201212  
秋風に髪の毛ゆらし後ろ影 森岡陽子 かさね 201212  
秋風に座して言問団子かな 久米憲子 春燈 201212  
吊橋に秋風渡る峡静か 水野範子 ぐろっけ 201212  
流木に秋風つまづきやすきかな 菊地光子 201212  
秋風の牛鳴坂をトラクター 町山公孝 201212  
秋風の庭に狐をみし夜更 植村よし子 雨月 201212  
秋風に礒の匂ひのせぬ日なり 山田六甲 六花 201212  
秋風と道連になり途中まで 長崎桂子 あを 201212  
一景となる秋風の吹きてより 後藤立夫 ホトトギス 201301  
秋風や茶屋町裏の悉皆屋 藤井君江 馬醉木 201301  
秋風やほほゑむやうに歳重ね 本多俊子 201301  
秋風を追はず送らずあそぶなり 南うみを 風土 201301 師は
秋風や東京バナナと新ドーム 杉本薬王子 風土 201301  
秋風にペダルは軽く通学路 丸田信宏 京鹿子 201301  
秋風や地チに置かるる鬼瓦 佐藤凉宇子 ろんど 201301  
秋風や男の知らぬ身八ツ口 小田嶋野笛 末黒野 201301  
友を待つ秋風のホーム椅子固し ふじの茜 201301  
やや強き秋風心地よき砂丘 安原葉 ホトトギス 201302  
出棺に昂る詩吟秋風裡 阪本哲弘 201302  
開かずの間開けば秋風息子をり 中村吟子 ぐろっけ 201302  
秋風に聞えてひるののど自慢 高森弘 201302  
秋風や桜もみぢの散りはじめ 菊谷潔 六花 201302  
秋風は車中に発車ベルの音 安藤久美子 やぶれ傘 201302  
秋風や昔どこでも釘を打ち 柴田佐知子 201302  
竹の秋風を聴かんと杖に佇つ 神田恵琳 跫音 201303  
秋風や灯台育ちの猫同志 塩見恵介 船団 201304  
秋風や口のかぎりのあくびして 谷さやん 船団 201304  
秋風の大地を覆ひはじめけり 稲畑汀子 ホトトギス 201310  
六甲の秋風渡る頃となる 稲畑汀子 ホトトギス 201310  
秋風と思ふ朝の間なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201310  
一陣の秋風襟元撫でゆけり 中山静枝 201311  
灯を消して志津の秋風通しけり 望月晴美 201311  
等閑の日の多くなり秋風鈴 田中貞雄 ろんど 201311  
有馬口まで秋風と下りけり 蘭定かず子 火星 201311  
秋風にカウベル響くアルプスの谷 吉田博行 かさね 201311  
羊蹄山(ようてい)の湧水巡る秋風裡 粟倉昌子 201311  
秋風に和讃声明相和して 加藤みき 201311  
秋風のうしろ姿の柳かな 岩木茂 風土 201311  
秋風や海の匂ひの旅鞄 小山繁子 春燈 201311  
秋風や潮にいたみし神の鈴 柴田佐知子 201311  
秋風や閂太きカヌー小屋 久染康子 201311  
秋風をがちやんと掴む連結音 菊地光子 201311  
場所入や隅田秋風存分に 水原春郎 馬醉木 201311  
村の子ら面差の似て秋風裡 野坂民子 馬醉木 201311  
大沼にはや秋風の立ちにけり 後藤克彦 かさね 201311  
月山の秋風どこかレクイエム 望月晴美 201311  
人声を秋風が消す昼下り 黒澤登美枝 201312  
秋風や鉄の臭ひの水掬ひ 藤原冬人 火星 201312  
秋風や風呂場に溜まる屑シヤボン 瀧春一 花石榴 201312  
秋風に命育む光見る 山本草風 かさね 201312  
秋風やつんと仁王の固き顎 七種年男 201312  
唐詩掲げ秋風とほる室籠り 秋葉雅治 201312  
秋風やどこへも行かぬ顔を剃る 瀧春一 花石榴 201312  
秋風や旧知の人のまた逝きて 大橋晄 雨月 201312  
秋風や句帳めくれば鳩の寄る 佐藤雄二 万象 201312  
秋風や姉思ひつゝ骨拾ふ 長島青山 かさね 201312  
秋風や舟寄せ石にうづくまり 瀧春一 花石榴 201312  
秋風や鷹巣掛に鷹もなし 山田六甲 六花 201312  
秋風や俳句ポストに句がひとつ 福島せいぎ 万象 201312  
秋風鈴鳴つて釣宿勝手口 瀬戸悠 風土 201312  
鐘一つ撞きて秋風広げけり 松本恒子 ぐろっけ 201312  
昔も今も秋風の百花園 瀧春一 花石榴 201312  
船べりを渡る秋風旅ごころ 森田尚宏 201312  
早池峰の秋風噛んで獅子が舞ふ 高橋和枝 201312  
古りてゆく句碑に秋風そよぎだす 今村征一 ホトトギス 201401  
寡婦の身や秋風よほどぎこつなし 石坂比呂子 ろんど 201401  
秋風に吹かれ数ふる鷺の数 難波篤直 201401  
秋風に吠ゆる神農さんの虎 藤田素子 火星 201401  
秋風や師は西行てふ部屋にをり 杉本薬王子 風土 201401  
秋風や石垣高き浦の路地 福島せいぎ 万象 201401  
秋風や投網に濡れし草の色 山田美恵子 火星 201401  
秋風を孕みては吐く獅子の幕 笹村政子 六花 201401  
秋風鈴絶対音感呼び覚ます 吉田政江 201401  
しとやかな祇園をどりや秋風情 秦和子 201401  
瀧谷寺秋風匂ふ鐘楼門 大森尚子 風土 201402  
山門といふ秋風の通り道 柴田久子 風土 201402  
秋風や家鴨汚れて戻りたる 涼野海音 火星 201402  
秋風や気折れを諭す歩数計 佐藤いづみ ろんど 201402  
宮跡といふ秋風のがらんどう 古賀しぐれ ホトトギス 201402  
秋風や古地図どほりに川曲る 吉田葎 201402  
秋風やさざめき止まぬ恋の絵馬 稲垣佳子 末黒野 201404  
秋風やほほゑむやうに歳重ね 本多俊子 光のうつは 201404  
格子戸に絡む秋風鏡花の忌 稲垣佳子 末黒野 201404  
秋風と思へば街もそれなりに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410  
水飲んで身に秋風を通しけり 田所節子 201410  
秋風や人の集まるところかな 加藤みき 201410  
秋風や來世を信じ佛みる 丸山佳子 京鹿子 201410 秋風→ 9

2020年10月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。