作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
秋風の流れを鳶に見てをりぬ | ことり | 六花 | 200710 |
痛むまで夜の秋風にさらす胸 | ことり | 六花 | 200710 |
白樺に聴く秋風や師の声す | 永峰久比古 | 馬醉木 | 200710 |
ゼッケンに秋風入れて草スキー | 吉成美代子 | あを | 200710 |
生きてゐる吾秋風の龍飛岬 | 泉田秋硯 | 苑 | 200711 |
秋風に頬杖つけば無精ひげ | 小林清之介 | 風土 | 200711 |
秋風や明恵上人耳落とす | 浅田光代 | 風土 | 200711 |
秋風や血筋といふも曲りがち | 柴田佐知子 | 空 | 200711 |
秋風に吹かれて軽くなる心 | 高橋将夫 | 槐 | 200711 |
秋風や浬般木に飽きし阿蘇五山 | 金澤明子 | 槐 | 200711 |
駅出てはや秋風の草ゆらす | 池部久子 | 酸漿 | 200711 |
林間や秋風に鳴る氷旗 | 岡本眸 | 朝 | 200711 |
秋風の真新しくて師の母校 | 野路斉子 | 朝 | 200711 |
秋風に躍り暖簾の字は読めず | 泉田秋硯 | 苑 | 200712 |
秋風や網よりはづす大ひとで | 榎本文代 | 万象 | 200712 |
秋風や忍者の如く古書肆出づ | 竹生田勝次 | 風土 | 200712 |
桐の秋風を後ろに能の笛 | 小宮山勇 | 遠嶺 | 200712 |
全身が秋風の的となり老ゆる | 渡邉友七 | あを | 200712 |
旅人となりて気儘や秋風裡 | 坪井洋子 | 朝 | 200712 |
秋風や虎は肩より歩き出し | 山下青坡 | 苑 | 200801 |
秋風や自問自答の声零し | 阪本哲弘 | 苑 | 200801 |
秋風や短き文をいとほしむ | 吉澤利治 | 遠嶺 | 200801 |
秋風に吹かれてをりぬ車椅子 | 中藤百々代 | 春燈 | 200801 |
秋風におしやべり乗せて万歩計 | 岡野ひろ子 | 峰 | 200801 |
秋風の入り来る戸口より出づる | 加古みちよ | 火星 | 200801 |
秋風や秘仏にものを申しける | 古田考鵬 | 雨月 | 200801 |
秋風とくぐる軒端や十団子 | 塩田博久 | 風土 | 200801 |
門閉ざすとき秋風の影法師 | 外川玲子 | 風土 | 200801 |
秋風や座禅のままに鉄舟逝く | 浅田光代 | 風土 | 200801 |
蝉なしの笛秋風へ吹きにけり | 間島あきら | 風土 | 200801 |
秋風や足湯に屯する女 | 飛鳥由紀 | 鴫 | 200801 |
ため息をつき秋風に乗せにけり | 倉持梨恵 | 鴫 | 200801 |
秋風の観音坂にしばし立つ | 平島利男 | 酸漿 | 200801 |
秋風や川辺の穂草波打たせ | 木内美保子 | 六花 | 200801 |
秋風をしばし歩みて独り言 | 上林孝子 | 朝 | 200801 |
秋風のよろこぶ双手振りにけり | 真保喜代子 | 朝 | 200801 |
秋風やジャズの洩れ来る旧租界 | 田中敬 | 苑 | 200802 |
秋風に吹かれて渡る戻り橋 | 寺本妙子 | 苑 | 200802 |
秋風の音なく姿ありにけり | 塙告冬 | ホトトギス | 200802 |
前方後円墳秋風のかたち | 岩岡中正 | ホトトギス | 200802 |
秋風や葉のささやきに耳すます | 横田実 | 遠嶺 | 200802 |
秋風の埋木舎にわれひとり | 遠藤とも子 | ぐろっけ | 200802 |
秋風や捨田は棘の草ばかり | 小林優子 | 酸漿 | 200802 |
吹かれをり宇宙の底の秋風に | 村松紅花 | ホトトギス | 200803 |
音信を問うてもみたし秋風に | 今橋眞理子 | ホトトギス | 200803 |
坐りたるところより秋風の吹く | 岩岡中正 | ホトトギス | 200803 |
秋風の居るごと後ろ振り返へる | 真保喜代子 | 朝 | 200803 |
秋風を纏へばそこに佇みて | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200808 |
秋風と思ふ遠山よく見えて | 宮崎すみ | 神々の交信 | 200808 |
秋風の浮御堂に脚ありにけり | 城孝子 | 飛火野 | 200808 |
秋風に潮荒き日もありぬべし | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200809 |
秋風よ包め骨皮痩老を | 伊藤白潮 | 鴫 | 200809 |
秋風や麺麭の袋の巴里の地図 | 安住敦 | 春燈 | 200809 |
秋風を畳み白帆の下ろされし | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200810 |
秋風にふと旅疲れあることを | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200810 |
秋風や鴉死しても嵩高き | 丁野弘 | 狩 | 200810 |
八つ橋に秋風聴いてをりにけり | ことり | 六花 | 200810 |
べろ出して秋風の渋かりしこと | 伊藤白潮 | 鴫 | 200810 |
秋風や真間の継橋二歩に越ゆ | 安立公彦 | 春燈 | 200811 |
秋風に広くゆられて琵琶湖かな | 佐藤健伍 | 峰 | 200811 |
秋風や洗ひざらしのデニムシャツ | 吉田空音 | 炎環 | 200811 |
べろ出して黄泉の秋風如何ならむ | 戸田和子 | 鴫 | 200811 |
虚子庵に秋風を知るはるかかな | 外川玲子 | 風土 | 200811 |
焚き終へて秋風かよふ登り窯 | 秋葉雅治 | 沖 | 200811 |
秋風や魚籠に微妙といふ形 | 安居正浩 | 沖 | 200811 |
秋風やねんきん特別便来る | 篠田純子 | あを | 200811 |
秋風に紙飛行機の出来を問ふ | 泉田秋硯 | 苑 | 200812 |
一機発ち追ふ秋風の駈けくらべ | 泉田秋硯 | 苑 | 200812 |
師を送り来て秋風と気付きけり | 笠井敦子 | 鴫 | 200812 |
秋風が葉っぱもつれてやってきた | 広瀬結麻 | 璦 | 200812 |
秋風にちから溜めたる牛の足 | 坂本丹荘 | 遠嶺 | 200812 |
秋風の立つ日に貰ふ欠伸かな | 竹中一花 | 槐 | 200812 |
秋風の瞑想羅漢と化す思ひ | 服部菰舟 | 雨月 | 200812 |
主税の机 秋風の他は置かざる机かな |
神蔵器 | 風土 | 200812 |
秋風に会ふや小川の橋渡り | 山田暢子 | 風土 | 200812 |
秋風を載せて転居の葉書来る | 市村義夫 | 風土 | 200812 |
秋風に草の莢鳴るの夕べかな | 木内美保子 | 六花 | 200812 |
秋風やさざ波たたみ渡りゆく | 堤内久美子 | 六花 | 200812 |
苑に聴く秋風ざわと尖りをり | 大島みよし | 璦 | 200901 |
秋風や淋しい振りをしたりもし | 湯川雅 | ホトトギス | 200901 |
樹に耳を寄せ秋風の声を聴く | 長山あや | ホトトギス | 200901 |
秋風が足元掬ひ歩の軽し | 塩野きみ | 遠嶺 | 200901 |
秋風に背を押されて歩を早む | 達山丁字 | 苑 | 200901 |
秋風や阿吽の老の夫婦坂 | 勝又窓秋 | 鴫 | 200901 |
秋風やピカソの魚の骨ばかり | 榎本慶子 | 炎環 | 200901 |
秋風や怒涛へ突き出る潮見台 | 布川直幸 | 峰 | 200901 |
秋風やあとかたもなき会葬者 | 佐藤眞隆 | 京鹿子 | 200901 |
秋風や魚板の罅のふかみつつ | 荒井千佐代 | 空 | 200901 |
照敏忌秋風交差してゐたり | 服部早苗 | 空 | 200901 |
秋風にさつと木の葉の散りにけり | 松本蓉子 | 六花 | 200901 |
秋風の行方や同じ樹を鳴らす | 瀧春一 | 深林 | 200901 |
秋風を入れ部屋履きを揃へけり | 天野美登里 | やぶれ傘 | 200901 |
秋風の仙石原の遠音かな | 大木清美子 | 峰 | 200902 |
秋風や五百羅漢の泣く笑ふ | 樋口みのぶ | 空 | 200902 |
牧水生家秋風のほか何もなく | 池田倶子 | 雨月 | 200902 |
胞衣塚の松に秋風吹くばかり | 大石喜美子 | 雨月 | 200902 |
相会ふに秋風に又背を押され | 藤兼静子 | 鴫 | 200902 |
秋風にタルトづくめの子規の町 | 山口博通 | ぐろっけ | 200902 |
秋風や花の紅染む夫の骨 | 荒井千瑳子 | 沖 | 200902 |
秋風や娘は遠く離れ住み | 満川房子 | 酸漿 | 200902 |
秋風といふ道連れのあるばかり | 岩岡中正 | ホトトギス | 200903 |
のこす句も捨つる句も秋風の中 | 岩岡中正 | ホトトギス | 200903 |
秋風の通りて来たる空に窓 | 竹下昌子 | 鴫 | 200903 |
秋風のわが身ひとつの句なりけり | 安住敦 | 春燈 | 200903 |
秋風をいまだ知らざる風車 | 高橋将夫 | 槐 | 200905 |
秋風や山門に置く塵取具 | 野沢しの武 | 風土 | 200906 |
吹きわたる秋風黒き河流れ | 林和子 | 万象 | 200908 |
秋風を背ナに闘将去り行けり |
稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200910 |
秋風→ 7 |
2021年10月10日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。