作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
秋風の吹きぬけてゆく千社札 | 有山光子 | 遠嶺 | 200101 |
秋風に宝篋印塔削がるるごと | 二神節子 | 濱 | 200101 |
秋風とつぶやいてみる二度三度 | 鎌倉喜久恵 | あを | 200101 |
秋風や離れさうなる夢を抱き | 柴田美佐子 | いろり | 200101 |
校庭に出て秋風の校舎みる | 盛良孝 | 朝 | 200101 |
秋風も都会に染まりをりにけり | 中川萩坊子 | ホトトギス | 200102 |
ビル谷間あれば秋風埋めんとす | 中川萩坊子 | ホトトギス | 200102 |
東京の秋風人に触れ過ぎし | 中川萩坊子 | ホトトギス | 200102 |
秋風に触れては戻り来るその日 | 鈴木しどみ | ホトトギス | 200102 |
秋風のわが耳に来てものを言ふ | 鈴木しどみ | ホトトギス | 200102 |
大虚子に遇ひ六甲の秋風に | 日夏緑影 | ホトトギス | 200102 |
秋風や指に爪なき聖母像 | 大庭土筆 | ホトトギス | 200102 |
秋風やグレゴリアンに日の落つる | 大庭土筆 | ホトトギス | 200102 |
秋風や大きく反らす帽庇 | 塙告冬 | ホトトギス | 200102 |
秋風の残せし雲を染め夕日 | 塙告冬 | ホトトギス | 200102 |
風紋として秋風を残しけり | 塙告冬 | ホトトギス | 200102 |
一本の指秋風を探りをり | 小原扉外 | ホトトギス | 200102 |
秋風の闇へ硝子戸ロックする | 小原扉外 | ホトトギス | 200102 |
秋風や船尾を上げて氷川丸 | 鷹羽狩行 | 狩 | 200102 |
秋風の吹きぬけてゐる埴輪の目 | 岡和絵 | 火星 | 200102 |
水走るもののひとつに秋風も | 中島真沙 | 円虹 | 200102 |
秋風にすこし流れて漕ぎはじむ | 高瀬哲夫 | 沖 | 200102 |
秋風にトランク転がす曲芸師 | 日吉わたる | 船団 | 200102 |
うきわれの句碑に秋風あきのかぜ | 水谷芳子 | 槐 | 200103 |
秋風や魔よけのように吊る背広 | 延原ユキエ | 船団 | 200103 |
秋風の中を抜けいできて笑ふ | 岡井省二 | 槐 | 200107 |
身のうちの秋風といふ耳澄ます | 能村登四郎 | 沖 | 200108 |
いつよりか秋風ごろを病むならひ | 能村登四郎 | 沖 | 200108 |
秋風の岩にとびつく水馬 | 山尾玉藻 | 火星 | 200109 |
どこに臍ある秋風と思ひをり | 岡井省二 | 槐 | 200109 |
秋風の家路に名残ありにけり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200110 |
秋風や絹組むやうに竹組みて | 山仲英子 | 狩 | 200110 |
秋風や血のいろ透かせ豚の耳 | 笠松浩子 | 狩 | 200110 |
秋風や栗鼠跳梁の荘の庭 | 水原春郎 | 馬醉木 | 200110 |
難聴の耳に秋風ひびきけり | 三宅句生 | 馬醉木 | 200110 |
秋風やテント残され祭あと | 三井公子 | 酸漿 | 200110 |
秋風を起こす天狗の羽団扇 | 岡田万壽美 | 俳句通信 | 200110 |
忘れずにゐて秋風を立たせけり | 中原道夫 | 銀化 | 200110 |
秋風とおもふ風吹くおくれ毛に | 大田かづみ | いろり | 200110 |
秋風の行く先見える船溜まり | 大平保子 | いろり | 200110 |
裏道や秋風にのるカレーの香 | 斉藤静枝 | あを | 200110 |
秋風の銀座にいくつ路地稲荷 | 能村登四郎 | 羽化 | 200110 |
秋風や箍のゆるみし産湯桶 | 平田安生 | 風土 | 200111 |
秋風一過ホームに次の一過待つ | 武井美代子 | 風土 | 200111 |
ひらひらと秋風渡り来たるなり | 武井美代子 | 風土 | 200111 |
秋風の根元に首輪埋めにけり | 杉浦典子 | 火星 | 200111 |
カーテンのゆれて秋風見えにけり | 加藤君子 | 火星 | 200111 |
秋風やグラバー園の古時計 | 中里カヨ | 酸漿 | 200111 |
秋風や子は棒拾ひ帰りくる | 林田加杜子 | いろり | 200111 |
秋風や笑ふほかなし老いに老い | 芝尚子 | あを | 200111 |
かの篩秋風漉せとばかりなり | 中原道夫 | 銀化 | 200111 |
肉ゆるびとは秋風を生む慣ひ | 竹村悦子 | 銀化 | 200111 |
駅を出て独り忽ち秋風裡 | 松村富子 | 苑 | 200112 |
ころぶ老人秋風のせいにする | 植村立風子 | 海程 | 200112 |
秋風の思ひ當るをいくたびも | 中原道夫 | 銀化 | 200112 |
西ノ下の秋風起こる松一樹 | 山田弘子 | 円虹 | 200112 |
秋風を聞く俳磚の汝がほとり | 山田弘子 | 円虹 | 200112 |
静けさの苑秋風の過ぐるのみ | 梅田実三郎 | 円虹 | 200112 |
辻々に出逢ふ秋風古都の晴 | 梅田実三郎 | 円虹 | 200112 |
秋風の子よ指折りて何数ふ | 岡本眸 | 朝 | 200112 |
自動ドア開けば秋風ついて来る | 竹川美佐子 | いろり | 200112 |
秋風や鮠の匂ひの男とは | 小山森生 | 槐 | 200112 |
秋風や羽毛のごとく鳥流れ | 山西雅子 | 槐 | 200112 |
秋風の小柄な豹を見に来たり | 田村みどり | 京鹿子 | 200112 |
花鳥図の秋風通ふ大天井 | 佐藤悦子 | 百鳥 | 200112 |
秋風や貝の化石の振れば鳴る | 幡江美智子 | 百鳥 | 200112 |
牡丹の絵馬秋風に打ち合へり | 武田孝子 | 春耕 | 200112 |
秋風をうなじに感じをりにけり | 成嶋いはほ | ホトトギス | 200201 |
秋風を海へ広げて隅田川 | 今瀬剛一 | 沖 | 200201 |
秋風や女の抱けるペルシヤ猫 | 城孝子 | 火星 | 200201 |
十字架となりし鉄骨秋風裡 | 山陰石楠 | 苑 | 200201 |
秋風や孤絶極むる烽火台 | 有働亨 | 馬醉木 | 200201 |
いづくまで秋風吹かば沙漠果てむ | 有働亨 | 馬醉木 | 200201 |
秋風や河口に広き木地師村 | 田中由喜子 | 馬醉木 | 200201 |
文楽の里の秋風頬を撫で | 永田あき | 酸漿 | 200201 |
秋風の木々吹き心吹き抜くる | 安陪青人 | 雨月 | 200201 |
秋風のかたまって吹く切通し | 片山喜久子 | 雨月 | 200201 |
秋風を孕む上手をしてゐたる | 中原道夫 | 銀化 | 200201 |
つれなくも秋風の梳く癖毛かな | 中原道夫 | 銀化 | 200201 |
秋風や銀のボタンに穴二つ | 高橋将夫 | 槐 | 200201 |
秋風に向ひて墨を磨つてをる | 雨村敏子 | 槐 | 200201 |
秋風にふらりと戻り来はせぬか | 堀川千代子 | 百鳥 | 200201 |
秋風の砦の森に夕日落つ | 寺内佶 | 遠嶺 | 200201 |
秋風や天女のもたぬ土ふまず | 大森美恵 | 風土 | 200201 |
背伸びして濃き秋風にひたりけり | 武井美代子 | 風土 | 200201 |
秋風のぼくが叩いて渡る橋 | 堀内一郎 | あを | 200201 |
秋風やゴーツと木の葉走り出す | 森田子月 | ぐろっけ | 200201 |
夕鐘の南無とひびきぬ秋風裡 | 林和子 | 苑 | 200202 |
なすことをなし秋風の人となる | 小川文子 | 京鹿子 | 200202 |
秋風や瑞歯の生えてゐたるなり | 中島陽華 | 槐 | 200202 |
西の原秋風聴きに再遊し | 大石喜美子 | 雨月 | 200202 |
パンの耳とて秋風を聞きをらん | 宮みさお | 百鳥 | 200202 |
秋風の透けしなじみのボールペン | 寺内佶 | 遠嶺 | 200202 |
秋風に一寸眉目よき鬼瓦 | 岡本幸枝 | ぐろっけ | 200202 |
秋風にくすぐられてや水笑ふ | 北畠明子 | ぐろっけ | 200202 |
秋風や身体髪膚吾にもあり | 嶋田一歩 | ホトトギス | 200203 |
古町に老いて秋風聞くべかり | 浅井青陽子 | ホトトギス | 200203 |
秋風や体の不調一つ増え | 山本潤子 | いろり | 200203 |
虚子は秋風の情春風の情 | 岩岡中正 | ホトトギス | 200204 |
法善寺横丁秋風の幾曲り | 宮原みさを | 花月亭 | 200208 |
芭蕉展見む秋風に誘はれて | 宮原みさを | 花月亭 | 200208 |
古簾より秋風を覗きみる | 宮原みさを | 花月亭 | 200208 |
秋風に覚めて赤子の泣き止まず | 宮原みさを | 花月亭 | 200208 |
秋風 3→ |
2021年10月5日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。