作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
丹田の呼気の間の焼野原なり | 菅原鬨也 | 槐 | 199905 |
夜汽車まで雨の焼野の匂ひかな | 阿久津都子 | 春耕 | 199907 |
踏み込めば焼野に道のありにけり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200002 |
帰り来よ阿蘇は焼野となつてゐし | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200002 |
焼野はや雨に息吹ける匂ひあり | 武政礼子 | 雨月 | 200004 |
焼野来て今年限りの渡し船 | 鵜飼紫生 | 雨月 | 200107 |
あらぬ物転がつてゐる焼野かな | 山下由理子 | 狩 | 200111 |
大焼野ゆく月面を歩くごと | 平田倫子 | 百鳥 | 200206 |
獣道あらはれてきし焼野かな | 小田道知 | 円虹 | 200305 |
焼野くろぐろ砲撃の跡ならず | 大串章 | 百鳥 | 200305 |
火の色のどこかに潜みゐる焼野 | 田中黎子 | 円虹 | 200306 |
焼野踏むかの日の焦土踏むごとし | 松永唯道 | 円虹 | 200307 |
さみどりに生命の萌す焼野かな | 荻野照 | 遠嶺 | 200406 |
新しき径のつきたる焼野かな | 古川京子 | 万象 | 200408 |
焼原を駈けて来し子に火の匂ひ | 佐藤哲 | 万象 | 200508 |
蒼天へ道展けゆく焼野かな | 川口襄 | 遠嶺 | 200608 |
だしぬけに日のさしてきし焼野かな | 成瀬櫻桃子 | 春燈 | 200701 |
焼野より減らして戻る自尊心 | 伊藤白潮 | 鴫 | 200704 |
踏み入りし焼野にはやも青きもの | 泉田秋硯 | 苑 | 200705 |
焼野あり中に抜けゆく径のあり | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200802 |
さつきまで修羅場でありし焼野かな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200802 |
はや萌ゆるものを蔵して焼野かな | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200802 |
あかときの一水流る焼野かな | 雨村敏子 | 槐 | 200905 |
焼野行く耳朶に焔の音ありて | 森脇貞子 | 雨月 | 200905 |
焼野には心の隠し場所もなし | 北畠明子 | ぐろっけ | 200905 |
うつし世の却火とまがふ葦焼野 | 佐々木力 | 炎環 | 200906 |
観望の阿蘇の焼野の果てしなく | 鈴木むつ子 | 笹 | 201006 |
焼野より青き煙の上りけり | 赤堀洋子 | 万象 | 201007 |
天上の高くなりたる焼野かな | 近藤喜子 | 槐 | 201105 |
火が煙引き摺ってゐる焼野かな | 大橋晄 | 雨月 | 201305 |
見下して見上げて焼野焼野かな | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 201502 |
一雨のありて焼野ともう言へず | 稲畑汀子 | ホトトギス | 201602 |
たちまちに焼野となりぬ芒原 | 寺田すず江 | 槐 | 201706 |
降り立てば焼野の匂ひ残る風 | 安原葉 | ホトトギス | 202010 |
又夢に阿蘇の焼野に逢ひし人 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 202102 |
なつかしき旅路ふたたび訪ふ焼野 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 202102 |
焼野を来る圧面のやうな顔をして | 内藤静 | 風土 | 202105 |
踏みしむる焼野の端の草とがり | 柿沼盟子 | 風土 | 202105 |
明日の色点し初めたる焼野かな | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 202202 |
ひとところ焼野のぬくみ踏んでゆく | 小原芙美子 | 風土 | 202204 |
修羅の火の匂ひの残る焼野かな | 中村洋子 | 風土 | 202205 |
一木のすすき吹かるる大焼野 | 浅田光代 | 風土 | 202205 |
2023年2月14日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
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