綿 虫 1    151句

いつも来る綿虫のころ深大寺   石田波郷   酒中花

雪蛍 大綿 雪婆(白粉婆)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
綿虫が束の間夕日呼びし谿 山田弘子 春節 199503 祖谷谿
綿虫の綿のみどりを日に透かせ 稲畑汀子 ホトトギス 199811  
綿虫飛ぶ三千院の朱雀門 神蔵器 風土 199812  
綿虫や売らるる土場の杉丸太 片田千鶴 馬醉木 199901  
綿虫や視野転ずるもまた綿虫 大橋敦子 雨月 199901  
綿虫や温泉銀座すぐ尽きる 大西八洲雄 春耕 199901  
綿虫や墓地に入口のみひらく 神蔵器 風土 199902  
納骨す綿虫一つおくり来て 神蔵器 風土 199902  
綿虫のふはりふはりと山晴るる 水田清子 199902  
日に透けてゐる綿虫や二月堂 田中佐知子 風土 199903  
綿虫や野良着で詣る吉良公墓所 上原瑞子 199903  
惰眠このまま綿蟲を寄せて掛く 中原道夫 銀化 199903  
抱月の墓綿虫を放ちけり 片山由美子 199904  
綿虫や武士の妻らの墓五百 松村紅花 ホトトギス 199904  
綿虫やうしろの山が来ておりぬ 横地かをる 海程 199904  
綿虫や黄泉路は妻が消してゆく 神蔵器 199905  
八百万の神の一つよ綿虫も 村松紅花 ホトトギス 199908  
水の上を舞ふ綿虫の綿厚し 能村登四郎 芒種 199911  
日輪に消えし綿虫ふと肩に 岡田貞峰 馬醉木 200001  
綿虫やいつか夕澄む人のこゑ 水野恒彦 200001  
綿虫や光あまねき九輪塔 福間慶子 俳句通信 200001 金剛院
にほひなき綿虫ひとを恋ふなかれ 梅田津 銀化 200001  
綿虫の浮く鎌倉にこの人出 宮津昭彦 200001  
綿虫や修して妻の七回忌 宮津昭彦 200001  
綿虫の飛びさうな日を外出かな 村越化石 200001  
綿虫のまはりはいつも夕まみれ 豊田都峰 京鹿子 200001  
漂へる綿虫ははの忌の近し 鈴鹿百合子 京鹿子 200001  
綿虫に五重の塔の高すぎる 金森教子 雨月 200002  
綿虫過ぐ四五歩の先の昏れてくる 佐藤よしい 風土 200002  
綿虫の止まる行衣や南無大師 下島千代子 春耕 200002  
綿虫やよく響きゐる鐘の音 小林光美 春耕 200002  
綿虫のひとつ落ちしを見失ふ 小林光美 春耕 200002  
山の日に綿虫蒼き翳曳けり 前田青紀 馬醉木 200002  
綿虫や必死に前へ進む顔 今瀬剛一 200003  
綿虫に一瞬の日矢泉岳寺 玉川悠 遠嶺 200003  
綿虫にまなこ玩ばれてをり 高橋さえ子 200003  
綿蟲や何も望まず何もせず 細川知子 ぐろっけ 200003  
目に追うて光るは絮か綿虫か 諏訪シヅ 酸漿 200004  
綿虫に会ふ唐招提寺裏 神蔵器 風土 200012  
泉声に生れ綿虫の芯あをし 岡田貞峰 馬醉木 200101  
綿虫に行くあてありて身一つ 神蔵器 風土 200101  
閂の真一文字や綿虫浮く 神蔵器 風土 200101  
綿虫や古書肆の棚に波郷なく 村上瑪論 銀化 200101  
綿虫に見える糸ある眞昼かな 沼田巴字 京鹿子 200101  
綿虫や荷の重ければ遅速せむ 塩貝朱千 京鹿子 200101  
綿虫刻を来て柴折戸の半開 関根洋子 風土 200102  
綿虫やわが青春のジョン・レノン 小澤克己 遠嶺 200102  
綿虫が宙の懐へと消ゆる 山田弘子 円虹 200102  
掴み損じてより綿虫の近く飛ぶ かとうゆき 銀化 200102  
綿虫の偲び迷ひなばそこが旅 清水結化 いろり 200102  
薪飛んで綿蟲ややも攪亂す 中原道夫 銀化 200102  
綿虫のただよふばかり関ケ原 中村孝子 200103  
泣きつ面に綿虫飛んで来たるかな 保田英太郎 風土 200103  
訪ね入る峡は綿虫日和なり 阿部ひろし 酸漿 200103  
日影消え綿虫消えて菜の青し 阿部ひろし 酸漿 200103  
頭を下げて綿虫いくつ送りけり 阿部ひろし 酸漿 200103  
差し支へありて綿虫彷徨ひぬ 大林淳男 銀化 200103  
綿虫や風のやみたる石舞台 城孝子 火星 200103  
綿虫の宙ゆるびゐる山日和 山田弘子 ホトトギス 200104  
着ぶくれて綿虫のごとふらと世に 村松紅花 ホトトギス 200104  
綿虫をつかみそこねし誕生日 谷さやン 船団 200105  
綿虫をとらへあたため波郷恋ふ 八幡酔鵬 200106  
綿虫の富めるごとくに綿ゆたか 八幡酔鵬 200106  
綿虫の消ゆる刻来て青を帯ぶ 能村登四郎 200108  
綿蟲のひつかかりたる髪の空 岡井省二 200110  
綿虫を昨日より今日親しめり 久保田雪枝 雨月 200112  
綿虫や淡き自愛の日を重ね 柴田雪路 200201  
綿虫や大足波郷の小さき句碑 水原春郎 馬醉木 200201  
綿虫のはや大綿となりて飛ぶ 阿部ひろし 酸漿 200201  
綿虫の重さふはりと指にあり 浅野恵美子 酸漿 200201  
湿りのこれり綿虫をとらへし掌 宮津昭彦 200201  
綿虫のちかづく物を言ひたげに 佐野美智 200201  
綿虫に胡散臭きを好かれをり 山室キミ子 銀化 200201  
綿虫の賦算す一丁三曲り 神蔵器 風土 200201  
綿虫追ふ奥へ奥へと遊行坂 神蔵器 風土 200201  
綿虫や立札の席たたまれて 神蔵器 風土 200201  
綿虫のよもつひらさかあそびをり 柴田久子 風土 200201  
綿虫の山の眠りのなかに老い 渡邉友七 あを 200201  
綿虫を太き生命線の上 鈴木伊都子 200202  
綿虫が団欒の窓のぞきをり 斎藤道子 馬醉木 200202  
冬ざくら花まぼろしに綿虫とぶ 八牧美喜子 200202  
綿虫に会ふ極楽寺坂切通し 平田紀美子 風土 200202  
綿虫や日暮の遠き裏高尾 中島徳子 酸漿 200202  
綿虫や慈雨に仏の頬濡れし 中村静江 酸漿 200202  
綿虫の翅音聞きたきまで見つむ 能村研三 200202  
綿虫の必死の遅さ顔の前 今瀬剛一 200202  
綿虫の失せ耳奥のレクイエム 鈴木良戈 200202  
綿虫の日向を飛びて見失ふ 久保晴子 雨月 200202  
綿虫とぶ翅を左右にぴんと張り 西村しげ子 雨月 200202  
綿虫とび高麗の妃を祀る宮 細川コマヱ 雨月 200202  
ふる里にいま父母あらで綿虫とぶ 綿谷美那 雨月 200202  
綿虫とキウイの棚を潜りけり 高尾豊子 火星 200202  
軒下に綿虫のとぶ芙美子の居 小菅高雪 春耕 200202  
綿虫の案内するごと父祖の墓 大石英子 春耕 200202  
綿虫や風の流れにさからひつ 水田清子 200202  
木洩日や綿虫掬ふべくもなし 服部幸 200202  
雑念が去りて綿虫みえはじむ 品川鈴子 ぐろっけ 200202  
綿虫のこんなに群れて静かなり 河口仁志 200203  
綿虫やいくたび人と会ひ別れ 坂本京子 200203  
綿虫や煎じ薬の匂ひ出す 久保東海司 200203  
綿虫の明るき方へ流れけり 近藤喜子 200203  
綿虫のただよふ見つつ己あり 落合伊津夫 馬醉木 200203  
綿虫の一つに朝日さしわたる 阿部ひろし 酸漿 200203  
綿虫やふり返る顔暮れてをり 村上喜代子 百鳥 200203  
綿虫の夕べを約のごとくをり 木内憲子 200203  
綿虫は上へ上へと勅使門 岬雪夫 200203  
仁王堂より綿虫の急ぎ出て 稲森柏郎 200203  
綿虫のとぶ日の中の暮色かな 岡田順子 ホトトギス 200204  
綿虫に昼が古びて来たりけり 山尾玉藻 火星 200204  
綿虫や山のうしろに山ありて 岡部名保子 馬醉木 200204  
綿虫の月の使者めく縹色 高橋たか子 馬醉木 200204  
重さうな綿虫朝の靄の中 西山美枝子 酸漿 200204  
綿虫に非常口てふ通せんぼ 矢野千佳子 京鹿子 200207  
綿虫や小さきことにこだはらず 毛利慶子 200211  
綿虫のもつとも群るる水の上 伊藤白潮 200301  
綿虫も句碑も寺域におびたたし 伊藤白潮 200301  
綿虫や御車寄せの丸柱 田村すゝむ 風土 200301  
綿虫に託す祝ひのひと言を 宮津昭彦 200301  
我に来る綿虫何の言問か 大橋敦子 雨月 200301  
綿虫の綿のいまいち不憫なり 大橋敦子 雨月 200301  
綿虫の薄墨色の羽持てり 久保田雪枝 雨月 200301  
綿虫のこゑ聞きしかと振り返る 深田雅敏 200301  
考へてゐて綿虫に行き当たる 中村房枝 六花 200301  
えぞしかよ綿虫が舞ひはじめたぞ 田中藤穂 あを 200301  
綿虫や遠目するとき人の老ゆ 後藤志づ あを 200301  
綿虫の人語に触れて白戎せり 鈴鹿仁 京鹿子 200302  
綿虫や口には易き死のことば 高橋邦夫 風土 200302  
綿虫も志功菩薩に会ひに来し 平田紀美子 風土 200302  
綿虫の確かに翅を使ひをり 松本恭昂 火星 200302  
道行に似る綿虫を髪に留め 伊藤白潮 200302  
野暮天と綿虫のゆく赤い橋 鈴鹿仁 京鹿子 200302  
黄昏が吹く綿虫は鏖 橋本喜夫 銀化 200302  
終着駅綿虫飛んでゐるばかり 成澤桂助 百鳥 200302  
綿虫や切なき記憶捨つるべし 田中藤穂 あを 200302  
綿虫を増やしてをりぬ水湧いて 金子篤子 200303  
綿虫が飛ぶ急行の通過駅 八染藍子 200303  
綿虫のふはりと松の廊下跡 鈴掛穂 200303  
綿虫やバス三台を遣り過す 鳴海清美 六花 200303  
綿虫を掬ひつくづく手に齢 三嶋隆英 馬醉木 200303  
綿虫や天使の羽をこぼれ来る 中島久子 馬醉木 200303  
綿虫の群れ飛び影の一つなし 田中嘉代子 ぐろっけ 200303  
綿虫や子へ送る荷を抱へゆく 谷上佳那 百鳥 200304  
綿虫が飛ぶ三門の楼の上 丁野弘 200311  
綿虫や襞あらはなる摩周岳 水原春郎 馬醉木 200312  
綿虫は妻の魂魄胸に来よ 伊藤白潮 200312  
綿虫に晩節のいろ見たるのみ 水野恒彦 200312  
赤絵窯綿虫宙に消えにけり 大串章 百鳥 200401  
綿虫の操縦綿を荒使ひ 粟生光明寺 築港 200401  
綿虫の呼吸す綿のふくれくる 粟生光明寺 築港 200401  
綿虫の必死の息の聞こえけり 今瀬剛一 対岸 200401  
ふるさとにゐて綿虫のよく見ゆる 今瀬剛一 対岸 200401 綿虫 2→

 

2020年12月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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