忘れ雪       44句

雪の果  忘れ雪  涅槃雪  名残雪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
さよならは破れ絵図のごと忘れ雪 田淵昌子 京鹿子 200001
忘れ雪何を言うやらわからない 星野早苗 空のさえずる 200002
ブロイラーに蹴爪なるもの忘れ雪 松永典子 船団 200011
忘れ雪樅にて分つ牧の領 丹羽啓子 馬醉木 200104
蓼科山の緑を覆ふ忘れ雪 池水雅子 200107
これも修行と忘れ雪浴ぶ座禅草 池水雅子 200107
来し方を白に変へたる忘れ雪 泉田秋硯 鳥への進化 200303
声明流れ青空の忘れ雪 中島陽華 200406
借景はモノクロ世界忘れ雪 泉田秋硯 200406
遮那王が息つぎ水ぞ忘れ雪 西村博子 馬醉木 200505
忘れ雪昨日なりしを春日傘 池田やよひ 200506
忘れ雪会津の古刹堅く閉ぢ 小松誠一 200506
忘れ雪篩ひし土を濡らしけり 三浦のぼる 百鳥 200507
忘れ雪茶室に入る銅鑼を待つ 大森慶子 母衣 200602
床下に薪貯へ忘れ雪 瀬崎憲子 百鳥 200605
カーテンに早き夜明けや忘れ雪 達山丁字 200606
力ーテンに早き夜明けや忘れ雪 達山丁字 200606
一夜寝て朝激変の忘れ雪 泉田秋硯 200606
甲斐の山々や龍太の忘れ雪 鷹羽狩行 200705
見の限り海へ吸はるる忘れ雪 泉田秋硯 200806
忘れ雪せりふ短き小津映画 鈴木まゆ 馬醉木 200806
忘れ雪訪ぬる宿の閉ぢてをり 松山三千江 春燈 200905
松の葉や微塵と散れる忘れ雪 和田幸江 春燈 200906
星座よりこぼれてきたる忘れ雪 笹下蟷螂子 200907
誕生日忘れ雪など賜はりて 荒井千佐代 201005
クリムトとシーレと夜の忘れ雪 栗栖恵通子 201005
歌舞伎座の打ち上げ興行忘れ雪 鈴木良戈 201006
山里や忘れ雪にも積り癖 安原葉 ホトトギス 201009
里あかり洩れて会津の忘れ雪 コ田千鶴子 馬醉木 201104
茗荷の根ほぐせる忘れ雪の上 笹村政子 初鼓 201105
大津波に翻弄更に忘れ雪 新実貞子 201106
爪あとに泌み込むばかり忘れ雪 栗栖恵通子 201106
忘れ雪象のしっぽの毛にとまり 青井潤 ぐろっけ 201206
酒肆の灯が路地より洩れし忘れ雪 能村研三 201303
合戦の観音寺跡忘れ雪 藤本秀機 201305
忘れ雪父子相伝の木彫像 塙誠一郎 201405
忘れ雪消ゆれば雀賑やかに 塩路隆子 201405
泥靴の人を待ちをり忘れ雪 山田六甲 六花 201506
つかの間や上野の山の忘れ雪 河口知重 末黒野 201507
帰国便待つ束の間の忘れ雪 市ヶ谷洋子 馬醉木 201605
啓蟄や忘れ雪舞ふ立石寺 沼澤石次 馬醉木 201905
紅引くや小枝に重き忘れ雪 鈴木友子 末黒野 202007
伝へ聞く神座す山の忘れ雪 浜崎喜美子 202105
酒肆の灯の路地より洩れし忘れ雪 能村研三 神鵜 202107

 

2022年3月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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