鶴来る     63句

鶴帰る  鶴引く    鶴来る

作品
作者
掲載誌
掲載年月
火の山の晴れし青空鶴来る 竹川貢代 春耕 200010
虚空から腿煌々と鶴来る 岡井省二 200011
鶴来たる声の一本調子かな 望月木綿子 200101
鶴来ると胸襟に隙みせにけり 林朋子 船団 200103
標なき棚田目指して鶴来る 永井房代 200112
金色の鶴渡りゆく月の海 雨村敏子 200112
離反とは師を越ゆること鶴渡る 五十嵐暢子 対岸 200212
鶴来るもう使はれぬ登り窯 五十嵐暢子 対岸 200212
空暗むほどに鶴来し日もありと 山田弘子 草の蝉 200305
句縁また父の祥月鶴来る 大橋敦子 雨月 200312
しろがねの潮目なりけり鶴渡る 水野恒彦 200401
鶴来るむかしの語り大らかに 柴田靖子 200402
深爪をして鶴わたる夜を過ごす 八田木枯 夜さり 200409
鶴わたりゆく振り假名をこぼしつつ 八田木枯 夜さり 200409
金神こんじん間日まびに丹頂鶴来る 延広禎一 200411
鶴渡るための青空真綿雲 土肥屯蕪里 雲の峰 200411
虚空まで喜色なりけり鶴来る 山崎靖子 200501
砂風呂に目つむりて鶴渡しけり 藤原照子 200501
わたつみの冷ことさらに鶴渡る 水野恒彦 200501
菊舎亡しさち子亡し鶴渡り来る 大串章 百鳥 200501
海鳴りの墓標ひとつや鶴来る 九万田一海 河鹿 200505
先発の田鶴来と今朝のニュースたり 神田一瓢 雨月 200512
鶴来ると校内掲示板にあり 長戸幸江 百鳥 200601
鶴来るや暁闇の星ちりばめて 沼口蓬風 河鹿 200602
魚干す海人の頭上を鶴来たる 鮫島禮子 河鹿 200602
鶴来ると羊穂丈を揃へけり 鮫島禮子 河鹿 200602
鶴来る君の悌慕ふごと 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711
鶴来るとねぐら整備のボランティア 乃美隆子 200712
非武装地帯広く拡がれ鶴来る 森理和 あを 200801
鶴来るといへば山本安英かな 辻直美 200802
姪の住む阿波に鍋鶴渡来せり 松崎鉄之介 200803
鶴来て庭の梢を揺しけり 大山妙子 酸漿 200803
弟の墓ある町に鍋鶴來る 松崎鉄之介 200804
飴細工の指先眩し鶴来る 延広禎一 200901
鍋鶴来る町の刈田の広々伸ぶ 松崎鉄之介 200901
軍刀をひつさげて鶴渡るなり 八田木枯 晩紅 200902
鶴渡る母が居るから帰る里 鷹崎由未子 春燈 200904
大空を鶴来て蝦夷耀へり 岡田真澄 風土 200910
鶴来るや否やコンパス歩きかな 千田百里 200912
鶴来て何やらうれし朝の庭 東芳子 酸漿 201003
甲板のひろびろとあり鶴渡る 菅原鬨也 201004
先達の鶴来て村の整へり 松田明子 201004
鶴渡る第二の故郷なればなり 泉田秋硯 201101
青空を鶴来る道に明け渡す 西面和子 201102
鶴来るこの日大安吉日ぞ 廖運藩 春燈 201112
登校の空晴れ渡り鶴来る 藤原冬人 火星 201112
伸びるだけ首を前へと鶴渡る 秋千晴 201203
鶴来たる着地の羽を真つ直ぐに 吉田葎 201205
五十円葉書に筆字鶴来たり 大日向幸江 あを 201302
鶴渡るかなしきまでに海碧く 吉田順子 201310
鶴来ると山はふところ広げけり 兼久ちわき 馬醉木 201501
一冊の母の句集や田鶴来る 笹村政子 六花 201502
鶴来るシベリア便り背に負うて 間島あきら 風土 201503
鶴来る未明のひかり纏ひつつ 水野恒彦 201601
鶴守りの便り一片鶴来しと 柴田志津子 201601
暁天にひろごる茜鶴来たる 吉田順子 201602
まつさらの紋付を着て鶴来る 松尾龍之介 201803
玄海のくまなく晴れて鶴来る 碇天牛 雨月 201911
鶴来る出水の句碑を俯瞰して 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
鶴来る空の変幻突き抜けて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
日の本の空塗り替へて鶴来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
鶴来るやうにみちのくより句友 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
鶴翼の陣を張りつつ鶴来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111

 

2021年11月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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