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鶴帰る  鶴引く    鶴来る

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鶴の声地より沸きたり茜雲 吉田順子 201608
邂逅といへば出水の鶴も又 稲畑汀子 ホトトギス 201611
快晴の旅路は鶴の空の下 稲畑汀子 ホトトギス 201611
諍もなくて屯し万羽鶴 後藤比奈夫 ホトトギス 201701
町中の人の温もり鶴ぞ知る 後藤比奈夫 ホトトギス 201701
一対の鶴に大空あけ渡す 松田明子 201701
暮るるまで空を自在に万の鶴 松田明子 201701
冬晴やけふに始まる鶴日誌 松田明子 201701
凍鶴の百年そこに居るやうな 菊川俊朗 201702
鶴と牛餌を分け合ふ牧草地 松原智津子 万象 201702
降り来る万羽の鶴や声満ちて 福永みち子 馬醉木 201703
子育ての鶴の眦真つ赤なり 吉田葎 201704
凍鶴の闇をこらふるとき光る 高山誓英 万象 201704
凍鶴のおのれ確む羽搏ちとも 小森泰子 馬醉木 201704
渾身の声夕星へはぐれ鶴 小森泰子 馬醉木 201704
よもすがら添ひし一羽か鶴病めり 小森泰子 馬醉木 201704
群鶴の一組恋の嘴上げて 小森泰子 馬醉木 201704
湿原の落日鶴の影絵なす 小森泰子 馬醉木 201704
空青く鶴の死を誰も知らない 直江裕子 京鹿子 201705
明日は帰る番の鶴の睦まじう 佐藤澄世 馬醉木 201705
嘴あげて鶴いつせいに声揃へ 久保東海司 201707
風刺すよう鶴の一声二月尽 北上正枝 201707
凍鶴の黙に火のつく夕茜 森岡正作 201802
凍ときて貴人のごとく鶴歩む 大橋淳一 雨月 201803
凍鶴と見しが一声天に啼く コ田千鶴子 馬醉木 201803
鶴唳や入り日流るる釧路川 玉田瑞穗 万象 201803
凍鶴の命惜しまず叫喚す 水野恒彦 201804
凍鶴のしかと魂(たましひ)抱きをり 本多俊子 201804
凍鶴の一歩や以後は思惟に入る 近藤喜子 201804
鍬の手を休めて仰ぐ鶴の天 柴山志津子 201801
凍鶴の思ひつめては足替ふる 直江裕子 京鹿子 201804
鶴歩む端正にして端麗に 七條節子 京鹿子 201804
凍鶴のひと声に湖緊りけり 根岸善雄 馬醉木 201804
凍鶴の寂しき時は丸くして 深川敏子 春燈 201804
鶴唳の重なり合うて遠ざかる 本多俊子 201805
凍鶴の右脚一本川に刺す 谷口一献 六花 201805
凍鶴の肩寄せ立つや誰がとく 田中繁夫 末黒野 201805
つま先に沈むだんつう鶴の首 原ゆき 船団 201806
早春や折り目正しき鶴に息 服部早苗 201807
たそがれの湖に鶴唳ひびきけり 根岸善雄 馬醉木 201812
丹頂鶴空を大事に舞上がる ほんだゆき 馬醉木 201901
暁光や峡田は鶴の右中天 南光耀峰 馬醉木 201902
鶴唳や動物園をふるはする 浅田光代 風土 201904
凍鶴の大地に刺さるごと眠る 山本則男 201904
鶴眠る頃あかあかと鶴の宿 松田明子 201907
天地に初田鶴声を交はしあふ 松田明子 201907
玄海のくまなく晴れて鶴来る 碇天牛 雨月 201911
相愛の舞かも知れぬ鶴跳ねて 山田佳子 202002
鶴わたる先頭ふつと雲の中 近藤喜子 202002
定型を崩さぬ鶴の舞姿 和田華凛 ホトトギス 202003
畳なはる紫紺の山や田鶴のこゑ 大上充子 馬醉木 202003
鶴飛翔待ちゐる高き峰ばかり 水田むつみ ホトトギス 202004
鶴唳の谺澄みゐる棚田かな 土手晶子 馬醉木 202004
一羽翔ち万羽の鶴に守られて 水田むつみ ホトトギス 202004
物部氏の栄枯を見たる日負ひ鶴 熊川暁子 202005
双眼鏡持つ手に息を鶴倶楽部 松田明子 202006
早々に灯を落としたる鶴の宿 松田明子 202006
塒へと絵文字を描いて鶴戻る 小笠原妙子 202006
一陣よりたちまち千羽万羽鶴 松田明子 202006
双眼鏡持つ手に息を鶴倶楽部 松田明子 202007
一陣よりたちまち千羽万羽鶴 松田明子 202007
早々に灯を落としたる鶴の宿 松田明子 202007
高く舞ふ鶴に従ふ空深し 稲畑汀子 ホトトギス 202011
凍鶴の癒えなむとして凍つるなり 藤生不二男 六花 202103
順々と翼を畳む鶴一陣 秋津令 202104
風凪ぎて鶴の憩へる沼となる 今村千年 末黒野 202104
殉教を願ふか翔ばぬ残り鶴 くどうひろこ 202106
丹頂の一羽交りて鶴万羽 松田明子 202107
山裾に鶴のをさまる塒かな 松田明子 202107
横一列鶴を数ふる鶴倶楽部 松田明子 202107
舟小屋に休漁の櫂鶴渡る 栗坪和子 202202
熱き思ひ閉ぢ込め鶴の凍てにけり 田嶋洋子 春燈 202204
凍鶴の真つ直ぐな脚踏み替ふる 服部早苗 202205
天地にたちまち千羽万羽鶴 松田明子 202205
鶴の宿隅に布団の重ねあり 松田明子 202205
芦屋より鶴舞ひ昇る神の国 河野昭彦 ホトトギス 202207
神の国鶴舞ひ来るを祝ひをり 河野昭彦 ホトトギス 202207
鶴一羽功成し遂げて天に帰す 河野昭彦 ホトトギス 202207
天地を埋め尽くしたる鶴の声 松田明子 202208
鶴守りの便り一片鶴来しと福岡 柴田志津子 202212
鶴 →1

 

2023年1月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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