とんぼ 2     79句

蜻蛉  赤蜻蛉 とんぼ 糸とんぼ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
小草揺れおはぐろとんぼちよいとのる 大坪あきら 万象 201609
水輪生るとんぼうの尾の触れしとき 岸洋子 201609
水を吹く風もとんぼの尾も青し 山田六甲 六花 201609
湯治場の川をおはぐろとんぼかな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201609
糸とんぼ翅やすめゐる杭の先 岡淑子 雨月 201611
水迅し石におはぐろとんぼゐて 藤井美晴 やぶれ傘 201611
糸とんぼひかりのかわく池の上 黒滝志麻子 末黒野 201611
常滑の弾く日の斑や糸とんぼ 森清信子 末黒野 201611
とんぼうの軌跡を追へば青になる 熊川暁子 201612
とんぼうやただ空にゐて何を見し 柴田靖子 201612
暁光にをののきつつやとんぼ羽化 西村梛子 馬醉木 201709
わが余命いくばくならむ糸とんぼ 小山田子鬼 201710
夏とんぼ侵入禁止の湯畑へ 久保村淑子 万象 201710
湧水の穏しき流れ川とんぼ 川村欽子 雨月 201710
とんぼうとぶつかりさうな草野球 西村渾 201711
糸とんぼ確と手脚を草の葉に 荒木甫 201711
とんぼうや小銭の光る道祖神 饗庭悳子 末黒野 201711
尾を丸め池面に触るる初とんぼ 小川玉泉 末黒野 201711
上げ潮の河口豊けし川とんぼ 松本幹雄 馬醉木 201711
しなやかに草と揺れをり糸とんぼ 岡野里子 末黒野 201712
とんぼうの折り返しては水叩き 稲垣佳子 末黒野 201712
残照の微塵のひかり群とんぼ 七田文子 201712
憎めないシオカラトンボの頭突きかな 近藤紀子 201712
糸とんぼ風に姿をかくしけり 藤田美耶子 201712
川岸の杭にとまれり糸とんぼ 伊藤更正 やぶれ傘 201710
土曜日の校庭とんぼだけの空 岡本敬子 万象 201801
夢に見しとんぼうの空現れにけり 赤川誓城 ホトトギス 201802
夕闇をトンボで均す息白し 稗田寿明 201803
尾の先を池面へさつと初とんぼ 小川玉泉 末黒野 201810
九十をかるく生きたし糸とんぼ 岸洋子 201811
糸とんぼ鎖囲ひの井戸の跡 三井所美智子 201812
群とんぼ広野の子らにまとはりて 秋川泉 あを 201811
碧い目のとんぼに出逢ふ日曜日 片山煕子 京鹿子 201812
木道や風より軽き糸とんぼ 石黒興平 末黒野 201812
ブローチに欲しきとんぼや竿の先 大西由美子 春燈 201812
冬のとんぼ庭に来てゐる地震くるか 伊藤希眸 京鹿子 201903
トンボ手に道草食うてゐる父子 佐藤恭子 あを 201904
愛さるる為の命や糸とんぼ コ田千鶴子 馬醉木 201907
畝傍耳成精霊とんぼ風となる 増成栗人 201910
とんぼとんぼ瞑想の庭が好き つじあきこ 201910
苔の庭おはぐろとんぼついてくる おーたえつこ 201910
遠き日のとんぼも子らも群れをなし 岡田正義 雨月 201911
仮縫ひのまま風あそびとんぼの子 菊池和子 京鹿子 201911
とんぼうの空ジェット機の雲伸びる 三椚敦 201912
大川やとんぼの好きな杭一つ 岡田正義 雨月 201912
糸とんぼ生くるに肩の荷軽からむ 齋藤晴夫 春燈 201912
とんぼとんぼ枯山水のある茶室 伊藤真代 202001
とんぼうの虚空を埋めゆく刹那 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009
おはぐろのとんぼ野に出て長の旅 田尻勝子 六花 202009
釈迦堂へ続くせせらぎ糸とんぼ 佐俣まさを 春燈 202009
水に映ゆ望郷の光ゲ初とんぼ 菊池和子 京鹿子 202010
糸とんぼ時折青く光りけり 志方章子 六花 202010
とんぼうの水面をたたきゆく日暮 秋山信行 やぶれ傘 202010
瑠璃色の風の分身糸とんぼ 涌羅由美 ホトトギス 202011
山の日の透けてとんぼの翅静か 山岸明子 202011
糸とんぼ風を残して消えにけり 笹村政子 六花 202011
目を移す川面おはぐろとんぼかな 廣畑育子 六花 202101
とんぼうに天敵のある平和かな 平野多聞 202103
とんぼうの空青々と忌日かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202109
とんぼうにとことん好かれベレー帽 森岡正作 202110
足元に光るとんぼやアスリート 滝口洋子 末黒野 202111
切株のあたり明るきとんぼかな 近藤牧男 春燈 202111
風吹けばくるりくるりととんぼの日 近藤牧男 春燈 202111
とんぼの翅乾きしか去りにけり 篠田純子 あを 202112
水にふれ精霊とんぼ影を曳く 赤川誓城 ホトトギス 202201
とんぼうの風に自在の川面かな 荒井貞子 末黒野 202201
とんぼうの空広々と旅鞄 佐藤千恵 京鹿子 202201
絲とんぼダックスフンドひきずられ 佐藤竹僊 あを 202208
糸とんぼ翅を広げて吹かれけり 根岸善行 風土 202209
次の葉につかまり直す糸とんぼ 根橋宏次 やぶれ傘 202209
池渡る風に危ふし糸とんぼ 神谷さうぴ 末黒野 202210
正面に独立峰やとんぼ羽化 浜田はるみ 202210
湿原の水面の震へ糸とんぼ 森清信子 末黒野 202211
天空の塔にとんぼの雨宿り 篠田大佳 あを 202211
とんぼとんぼ前途三千里の旅よ 増成栗人 202211
コロナ禍のとんぼ帰りと言ふ帰省 五十嵐敏子 202211
しなやかに風かはすなり糸とんぼ 古山智子 202212
とんぼとんぼやがて一人となる夕べ 増成栗人 202212
正面に独立峰やとんぼ羽化 浜田はるみ 202301
とんぼ →1

 

2023年8月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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