瀧涸る     40句

水涸る  川涸る  瀧涸る  池涸る  沼涸る

作品
作者
掲載誌
掲載年月
滝涸れて神杉鉾を競ひ合ふ 高橋好温 馬醉木 200002
滝涸れて山は大きな黙となる 柏井幸子 円虹 200008
満月に照らされいよよ滝は涸る 阿部寒林 200010
みじめなる高さよ涸れし滝となり 阿部寒林 200010
水涸れて滝壷と云ふ浅さかな 朝妻力 俳句通信 200101
涸滝を雲も猟師も素通りす 大串章 百鳥 200202
行滝や神慮に凍てず涸れもせず 大畠政子 雨月 200204
水涸れし滝の裾なりすみれ咲く 今井久良子 酸漿 200205
空が近くて涸滝の涸れしまま 仲村青彦 200206
涸瀧へ問はず語りのごと月光 柳川大亀 銀化 200302
滝涸れて岩の齢のかくれなし 高橋さえ子 200403
涸滝に来て滝壺に降りてみる 三浦如水 ぐろっけ 200505
涸るることなき吹割の滝と君 稲畑廣太郎 ホトトギス 200512
水涸れて滝の高さを思ひをり 浜口恵以子 風土 200602
涸谷を来て涸滝を見上げゐる 大串章 百鳥 200603
滝涸れていよいよ過疎の佇まひ 浅井青二 雨月 200704
一筋にして脈々と滝涸るる 今橋眞理子 ホトトギス 200705
涸滝と土地人の言ふ水の嵩 今橋眞理子 ホトトギス 200705
走り根のあきらかに瀧涸るるなり 宮崎すみ 神々の交信 200808
夕焼けて涸滝すこし縺れけり 岡本眸 200812
女滝まで数歩のところ水涸るる 山田六甲 六花 200912
涸滝に希望大学聞かれけり 梶浦玲良子 六花 201009
涸れてなほ滝の名のこす力かな 千田敬 201210
由緒など細ごま書かれ滝涸るる 成田美代 201302
滝涸れて一軒残る小商ひ 松本恒子 ぐろっけ 201311
巌頭に述志の遺文滝涸るる 竪山道助 風土 201402
涸滝てふ岩の造形冷まじや 加藤静江 末黒野 201402
滝涸るる行者の巌を剥き出しに 谷村祐治 雨月 201403
涸滝や雄姿のかげをひそませて 柴田靖子 201503
どちらから涸れしともなく夫婦滝 後藤比奈夫 ホトトギス 201612
涸滝を見て水音を懐かしむ 高橋将夫 201702
涸滝や一音もなき雑木山 吉田葎 201906
涸滝に諸鳥の声零れけり 善野行 六花 202003
神の威を閉ぢ込めて滝涸れにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
ひとすぢの芯あからさま滝涸るる 田丸千種 ホトトギス 202203

 

2022年12月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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