川涸る     79句

水涸る  川涸る  瀧涸る  池涸る  沼涸る

作品
作者
掲載誌
掲載年月
涸川にもの掃き落す男かな 山田弘子 春節 199503
涸川に橋ながながと架かりけり 吉田三保 199904
涸川の石はやさしく痩せにけり 小林喜一郎 199904
川涸れてセールスマンの黒鞄 松岡隆子 200003
涸川の杭とし夕焼けても黒し 岡本眸 200003
涸れ川を犬駆け回る二月かな 山崎赤秋 春耕 200004
鶺鴒の飛石ふえて川涸るる 関正夫 酸漿 200004
川涸れてをりても石を跳びにけり 山本素竹 円虹 200103
涸川に湯煙あげて独鈷の湯 吉永すみれ 風土 200103
かつて人も単細胞よ川涸れる 松山律子 六花 200111
汚名度と叩かれ竜田川涸れぬ 乾フジ子 雲の峰 200202
涸るる川覗きジョギング折返す 山田暢子 風土 200203
川涸れて意志なく水の流れをり 下田水心子 円虹 200203
神の町貫く川の涸るるなき 小西石蕗 円虹 200204
見慣れたる川のすつかり涸れてをり 上出曙美 築港 200302
涸川に全き鷺のありにけり 浦川聡子 水の宅急便 200305
涸れ川の杭にしがみ付くなにやかや 武井玲子 八千草 200305
川涸れて橋脚山を刻みけり 田中康雄 200305
一本の筋をのこして涸き川 矢崎昌 200307
涸れきりし田川へたまる草ぼこり 藤井昌治 200401
缶ひとつ残して川の涸れにけり 浅川正 雲の峰 200403
竜田川音もたてずに涸れてをり 塩川雄三 築港 200403
涸川に沿ひて白鷺低く飛ぶ 東芳子 酸漿 200404
白鷺は今日も定位置川涸るる 大塚まや 京鹿子 200405
流れにもあとさきのあり川涸れる 宇都宮滴水 京鹿子 200502
川涸れて石それぞれの素貌かな 安藤ヒサ子 河鹿 200503
水涸れし公園の川落葉敷く 鈴木喜十 帆船 200503
岳麓の冬涸れ知らぬ川ばかり 甲斐遊糸 百鳥 200503
涸川を跳び老人のはにかめり 大串章 百鳥 200503
川涸れて海の青さの色を増す 長沼紫紅 200504
涸川に貨物列車のさしかかる 田中英子 火星 200505
涸れ川石慰むや秋の蝶 渡邉友七 あを 200510
涸川や流の筋を残しつつ 菊地惠子 酸漿 200602
涸川に降りてひそかに芥焚く 鎌倉喜久恵 あを 200602
日まみれの電車涸川渡りけり 杉浦典子 火星 200602
川涸れて鋭くなりし鳥の声 斎藤くめお 対岸 200603
鉄塔の影すつきりと川涸るる 高橋さえ子 200605
葬列の沿ふ富士川の涸れてをる 渡辺章子 200605
涸れ川の石しろじろと美術館 上薗櫨夫 河鹿 200605
涸れ川を伝ひて来たり猪親子 大橋雅子 万象 200705
二級河川町はづれにて涸れはじむ 上林孝子 200803
涸川に鷺は白さを貼り付ける 松本鷹根 京鹿子 200805
川涸れて人影細くなるばかり 木内憲子 200805
涸川に佇ちて誰にも追ひ越さる 岡本眸 200902
涸川の石に潮の香してゐたる 杉浦典子 火星 200903
白じらと夏涸川に出水痕 山田六甲 六花 200909
秋川の涸れて鴉の屯かな 駒井のぶ 200912
川涸れて底一面の風晒し 伊東和子 201003
涸川を覆ひつくせり枯尾花 根本公子 末黒野 201003
涸川の蛇行息づく落暉かな 田村園子 201003
冬鷺の脚涸川の日を掻けり 杉浦典子 火星 201003
川涸れて石百態の日の温み 佐々木よし子 201004
石神井川涸れぬ王子の並木道 田中臥石 末黒野 201004
涸川の橋渡る人孤独めき 佐々木良玄 春燈 201011
川涸るるメタセコイアの影尖り 杉浦典子 火星 201102
涸れ川に散歩の犬を放ちけり 中島節子 ぐろっけ 201103
涸川に雲影あそぶ信濃かな 安立公彦 春燈 201202
川涸れて流れの変はることもなし 犬塚芳子 201203
来てみれば放生川の涸れてをり 河崎尚子 火星 201204
海見えてより芦屋川涸れ尽す 今村征一 ホトトギス 201207
涸れ川の背骨と思ふ石ごろん 布川直幸 201212
夏涸れの大井川に立つ親子鷺 杉本薬王子 風土 201312
足長の橋脚大井川涸れて 楠原幹子 201402
川涸れて線路の音のそれつきり 蘭定かず子 火星 201402
川涸れて舟はシートに眠りけり 粟倉昌子 201404
川涸れて黒き流木現はれり 永田万年青 六花 201502
涸川や浚渫の音響きをり 沼崎千枝 末黒野 201503
川涸れて結界のごと水棹あり 奥井あき 201504
水面のかげ残せし川の水涸るる 柴田靖子 201602
涸川のひと斑の草に鳩降りぬ 熊丸淑子 馬醉木 201603
水涸れてまさらな白砂川底に 橋本順子 201603
川涸れて石の大小屹立す 加藤峰子 201703
川涸れて岩よけ魚の尾の見えし 西村将昭 201703
川涸るる鳥待つ望遠レンズの列 持田信子 春燈 201802
川涸れて骨の自転車骨の傘 南うみを 風土 201803
武甲嶺と両神山見ゆる川涸るる 原田しずえ 万象 201803
川涸るる蛇籠にのぞく石の数 佐津のぼる 六花 201902
川涸れて出町柳の別れ橋 鈴鹿呂仁 京鹿子 202002
鵺塚を鎮めて芦屋川涸るる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012

 

2020年12月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。