涼 し 2    200句

鴨涼し青藻一すじ背より引き   高野素十   俳句研究

涼し  涼気  露涼し

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
涼しさに一番乗りす皇居前 谷泰子 ぐろっけ 200002  
一陣の天為の風の涼しさよ 稲畑汀子 ホトトギス 200003  
大文字の涼しく燃えて了へにけり 深澤鱶 ヒッポ千番地 200004  
この朝の涼しい空気を投函す 三宅やよい 玩具帳 200004  
新しき地下足袋なれば涼しかり 青柳志解樹 200005  
さざ波はシュメール文字燈涼し 三神あすか ヒッポ千番地 200005  
その光億光年の星涼し 桑田青虎 ホトトギス 200005  
早々と涼しき木陰恋ふことも 稲畑汀子 ホトトギス 200005  
出航す涼しき真夜の水尾曳きて 稲畑汀子 ホトトギス 200006  
真夜を発つどらなきことも涼しけれ 稲畑汀子 ホトトギス 200006  
寿がん涼しき心持ち寄りて 稲畑汀子 ホトトギス 200006 祝 井野校長先生
三十年を繋ぎて稲城野の涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200006 草木瓜会三十周年記念句会
四阿は涼しき奈良の風が統べ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200006  
虚子坐像涼し闘志は秘めしまま 千原叡子 ホトトギス 200006  
山繭の下の涼しさたまはりぬ 岡本高明 200006  
国宝といふ涼しさに城を見る 稲畑汀子 ホトトギス 200007  
灯の入りて闇の涼しさ屋形船 稲畑汀子 ホトトギス 200007  
山寺の三光鳥の声涼し 稲畑汀子 ホトトギス 200007  
阿蘇潜り来し水涼しかりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200007  
阿蘇潜り来し透明の水涼し 稲畑汀子 ホトトギス 200007  
涼しさや銀座ネオンの誘惑に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200007  
水尾引けるもの涼しさに吸はれゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 200007  
祝ぎ心遺影の目にもあり涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200007  
百僧の声明一如涼しけれ 大橋敦子 雨月 200007  
雨涼し曲線ばかりの家具寝具 松山律子 六花 200007  
地下街の広場涼しき大理石 那須淳男 馬醉木 200008  
贋物をざぶざぶ洗ふ涼しさよ 西川織子 馬醉木 200008  
闇に目の馴れて涼しき島の灯よ 稲畑汀子 ホトトギス 200008  
甲板の涼しき夜風身に纏ふ 稲畑汀子 ホトトギス 200008  
涼しさや寺に仕へて長寿杉 鷹羽狩行 200008 鎌倉
涼しさや築百年の黒き梁 鷹羽狩行 200008  
船窓や夫を涼しく置いてきし 浜口高子 火星 200008  
草涼し牛若丸の誕生井 丸山佳子 京鹿子 200008  
格式のある涼しさに時国家 内山芳子 雨月 200008  
観自在菩薩の写仏涼しけれ 藤田誉子 雨月 200008  
涼しさや弥生遺跡の家に立ち 藤本艶野 俳句通信 200008  
死者涼し帯直し合ふかたはらに 小川真理子 銀化 200008  
針ほどのこけしの眉毛涼しかり 荻原芳堂 春耕 200008  
佛みな美男に見えて堂涼し 塩路隆子 精鋭選集 200008  
涼しさや裾ひろがりにタワーの灯 鷹羽狩行 200009  
扁額の読めぬ一太文字涼し 藤井圀彦 200009  
横顔を撮られし窓や朝涼し 小澤克己 遠嶺 200009  
蝶の名のつきし酒あり星涼し 橋本良子 遠嶺 200009  
夕星の映る瀬音や風涼し 穴澤光江 遠嶺 200009  
水音の近づく森の涼しさよ 阿部ひろし 酸漿 200009  
涼しさや牛倉神社で遊ぶ子等 山口秀子 酸漿 200009  
枝垂れ柳影の離れて涼しけれ 小倉行子 風土 200009  
チェロいつかやみをり風の涼しさよ 禅京子 風土 200009  
涼しかり硯の肌とおかめ笹 延広禎一 200009  
出目金の一匹まじる涼しさよ 山尾玉藻 火星 200009  
首すぢで意識してゐる雲涼し 丸山佳子 京鹿子 200009  
人涼しみ手に委ねしいのちとは 山田弘子 円虹 200009  
宮古鳥涼しドイツ語日本語 田中由子 円虹 200009  
俳句もう出来たと子らの涼しき瞳 田中由子 円虹 200009  
手ひねりの指しなやかに涼しくて 藤岡亰子 円虹 200009  
古宮の水音涼しく橘咲く 金森教子 雨月 200009  
宮滝の巨石怪石水涼し 阿波谷和子 俳句通信 200009  
フィンランドみやげの鈴の音涼し 當麻幸子 俳句通信 200009  
鹿の子はや涼しき斑を放ちたる 中原道夫 銀化 200009  
言ひ値すぐ崩る涼しさなりしかな 中原道夫 銀化 200009  
夕焼の飛火の燃ゆる涼しさよ 柿原からす 船団 200009  
散髪の母は涼しき目を上ぐる 三井孝子 六花 200009  
風涼し烏帽子の垂れを弄ぶ 品川鈴子 ぐろっけ 200009  
燈涼し遺句の落款やゝうすれ 安田登志子 ぐろっけ 200009  
ブロンズの天使のこぼす水涼し 池田かよ ぐろっけ 200009  
若き日の筆勢涼し諭吉の書 水原春郎 馬醉木 200010  
石を撫で岩に逆らひ水涼し 林翔 馬醉木 200010  
屏風巌淵の涼しさかい抱き 岡本まち子 馬醉木 200010  
涼しさや省略多き暮しぶり 斎藤道子 馬醉木 200010  
夢に来し母の足音の涼しさよ 丹羽啓子 馬醉木 200010  
紅花長者北斎ゑがく濤涼し 和田和子 馬醉木 200010  
屏風絵の竹より生れ風涼し 石田克子 馬醉木 200010  
斧入れぬ柏木立の涼しさよ 鷹羽狩行 200010 中礼内美術村
一湾に一帆をおく涼しさよ 荒川香代 200010  
涼しさに静けさ加へ山の闇 児玉輝代 200010  
空つぽの笊の涼しく置かれあり 小山森生 200010  
畦草のさゆらぐ夕ベ星涼し 穴澤光江 遠嶺 200010  
能楽堂の八角窓や竹涼し 遠藤匡子 遠嶺 200010  
涼しさに身の癒さるる葬のあと 田宮勝代 酸漿 200010  
高々と青き魚跳ね風涼し 西山美枝子 酸漿 200010  
早立ちの明日へ消すなり涼しき灯 朝倉富次 酸漿 200010  
土ぼたる洞に煌めき涼しかり 中里カヨ 酸漿 200010  
道涼しポプラの並木あるかぎり 木暮陶句郎 円虹 200010  
北大の教授となれば髭涼し 木暮陶句郎 円虹 200010  
無心てふことの涼しき陶土煉る 福山悦子 円虹 200010  
文庫展野風呂青畝の軸涼し 西田円史 円虹 200010  
パパイヤの朝餉涼しき宮古島 孝子・フォン・ツェルセン 円虹 200010  
大胆に涼しき蝦夷の旅路かな 黒川悦子 円虹 200010  
長旅の果てて我が家の灯の涼し 林和子 俳句通信 200010  
葛菓子の透ける吉野の風涼し 木村てる代 俳句通信 200010  
老涼し不在者投票労られ 田中としを 雨月 200010  
はんさんの句碑の由来を聞き涼し 二村蘭秋 雨月 200010  
懐妊の報告ぐ嫁の声涼し 堺久保晴子 雨月 200010  
涼しげに上布を召せる羨しと見 堺久保晴子 雨月 200010  
川床に灯の入りて涼しき鴨川原 木村杏子 雨月 200010  
旅涼し播磨風土記の世に遊び 熊岡俊子 雨月 200010  
ハープシコード和音涼しくひびきけり 宮津昭彦 200010  
バトン・トワラー水兵服の涼しげに 椙山正彦 200010  
燭台を朝の過ぎゆき弥陀涼し 宇都宮滴水 京鹿子 200010  
涼しさは飛鳥につづく緯錦 林日圓 京鹿子 200010  
狛犬に吠ゆる愛犬宮涼し 渡辺純 京鹿子 200010  
涼しさや海道沿ひの松の影 岩永節子 春耕 200010  
満場のひとり涼しき遺影かな 松本康司 銀化 200010  
父在りてこその涼しさありにけり 小菅暢子 200010  
雲形の飛び石を踏み寮涼し 鳴海清美 六花 200010  
釘涼し病夫の視野に粥を煮て 市川法子 200010  
髭髪髯剃り落したる涼しさよ 水原春郎 馬醉木 200010  
杜を来てルオー聖顔黒涼し 村上光子 馬醉木 200010  
涼しさを巻き上げてゆく理髪燈 藤井明子 馬醉木 200010  
路地抜ける風一本の涼しかり 藤井明子 馬醉木 200010  
水上いち涼し舟から舟へ跳び 浮田胤子 ぐろっけ 200010 タイ
剥落の臍の涼しき観世音 吉岡久江 火星 200011  
松風の涼しきところ蛇進む 澤本三乗 200011  
梵鐘の一打涼しき不動尊 東克巳 200011  
涼しさやこの世に咲いて宝相華 神蔵器 風土 200011 神蔵器
真ごころの花束涼し夜となりし 吉野のぶ子 遠嶺 200011  
嶺涼し百のグラスの光りあふ 吉野のぶ子 遠嶺 200011  
記念号開く涼しき星の下 環順子 遠嶺 200011  
目覚良き敬老の日の風涼し 富田志げ子 酸漿 200011  
諧謔の利きたる一句こそ涼し 角直指 京鹿子 200011  
御簾あげて涼しくいます寿老人 大橋宵火 雨月 200011  
尊者坐し羅漢五百の立つ涼し 大橋宵火 雨月 200011  
クインマザー百歳の笑涼しかり 立石萌木 雨月 200011  
鎌打つに鋼涼しく打ち出され 松崎鉄之介 200011  
箍三本の円筒埴輪涼しく出づ 細井隆子 200011  
灯涼し脚たゝまれて経机 笹村政子 六花 200011  
さざ波のごとき葉ずれや棕梠涼し 谷村睦子 200012  
太幹に囲まれてゐる涼しさよ 佐藤博美 200012  
茶屋涼し大和麩・しその実・長寿そば 木田千女 200012  
坊さんの翡翠を売れる寺涼し 松崎鉄之介 200012  
朝涼し赤ん坊の香のしたたれり 村山半信 海程 200012  
御貫主の夏袈裟涼しかぎりなく 井水貞子 春耕 200012  
風涼し大海原に夫婦岩 本木下清美 ぐろっけ 200012  
等身の大原女像に地下涼し 鈴水浩子 ぐろっけ 200012  
涼しさや陶師の髭の粘土屑 水岡芳子 馬醉木 200101  
近き船速し遥かな船涼し 今井千鶴子 ホトトギス 200101  
文字やさしまさをの句碑や風涼し 板倉勉 六花 200101  
写仏して水音涼しく聞きゐたり 金森教子 雨月 200101  
写仏行涼しく筆の走るなり 本城布沙女 雨月 200101  
残簡の文字の涼しき書道館 内田美紗 船団 200101  
橅涼し一ノ倉沢過ぎしより 吉村ひさ志 ホトトギス 200102  
楤の木の棘の涼しく育ちたる ふけとしこ 船団 200102  
水キムチ涼しきものに銀の匙 星野早苗 船団 200102  
芦屋川水細けれど松涼し 吉村ひさ志 ホトトギス 200103  
老涼し二胡に歌ふも踊れるも 宮原悦子 雨月 200103  
顔知らぬ父の遠忌や堂涼し 飛田可寸美 京鹿子 200103  
虚子像に寄れば涼しき風渡る 稲畑汀子 ホトトギス 200105  
へだたりを涼しさとしていつくしま 鷹羽狩行 200106  
富士の何合目あたりぞ星涼し 鷹羽狩行 200106 廻廊五十五周年を祝して
したたむる涼しき言葉似合ふ箋 稲畑汀子 ホトトギス 200106  
南大門吹きぬけてゆく風涼し 小林優子 酸漿 200106  
腹這って行書の一に朝涼し 中原幸子 船団 200106  
星殖ゆる沼いちまいの涼しさに ほんだゆき 馬酔木 200107  
涼しさやまなこ遊ばすところに灯 鷹羽狩行 200107  
涼しさや魚座は瓶の水を欲り 田中干鶴子 200107  
涼しさや少しソファーの位置替へて 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
涼しさやはじまつてゐる旅心 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
週末の涼しき旅にはじまりて 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
やすらぎといふ涼しさと水音と 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
草涼し明るき方へ足の向く 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
声涼し水辺に辿り着きし人 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
みちのくの涼しき旅路恋ふことも 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
蕗涼し芭蕉の歩き来たる道 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
涼しさに癒やされてゆく旅疲れ 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
部屋の名の涼し花鳥諷詠塾 稲畑汀子 ホトトギス 200107  
六甲のここもふところ館涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 200107  
涼しさや夜立ちのバスの羽田ゆき 山本潤子 いろり 200107  
星涼しウィーンの森の舞踏会 河野彩 春耕 200107  
ここだけが晴れて涼しく句碑披く 藤浦昭代 円虹 200107  
驛鈴の音の中なる耳涼し 鈴鹿仁 京鹿子 200107  
亡き人の涼しさ残る衣桁かな 平野隆志 銀化 200107  
ギターデュオ涼しき音を出しにけり 小林あつ子 火星 200108  
海へ出て新羅の鐘の涼しかり 神蔵器 風土 200108 常宮神社
吉民家の鉄瓶滾り床涼し 清水伊代乃 酸漿 200108  
涼しさを川の流れにたとへけり 大串章 百鳥 200108  
涼しさや渦こまやかに伊予の貝 ロツキイ 六花 200108  
涼しくて静かなべ-スギターかな 高橋将夫 200108  
宵涼し耳をあづけし音色かな 桑垣信子 いろり 200108  
何処よりか美穂女の名乗涼しくも 大橋敦子 雨月 200108 田畑美穂女先生を深悼す
句屏風の涼しき一句一句かな 密門令子 雨月 200108  
御柱の修羅の疵こそ涼しけれ 密門令子 雨月 200108  
辞世の句掲げ涼しき曽良の墓 熊岡俊子 雨月 200108  
火の山を望みて涼し虚子旧居 熊岡俊子 雨月 200108  
星涼し砂にくひこむ男下駄 佐藤康子 遠嶺 200108  
節無柾目の檜涼しや神楽殿 脇本千鶴子 200108  
鉄舟の墨跡涼し円朝墓碑 脇本千鶴子 200108  
勾欄に風を涼しと思ふまで 西村和子 知音 200108  
遣水の綾なす影の涼しさよ 西村和子 知音 200108  
悌の河原の院の水涼し 西村和子 知音 200108  
長橋をラインと呼んで湾涼し 鷹羽狩行 200108  
一湾の涼しさ水尾を千鳥掛 鷹羽狩行 200108  
一通の文に墨磨る涼しさよ 佐藤博美 200108  
顔洗ひなほして涼し家事半ば 坪井洋子 200108  
箸立に父母の箸ある涼しさよ 工藤義夫 馬酔木 200109  
天守閣涼し殿様気分かな 友田直文 200109  
風涼し蒜山三座裾拡げ 浜田南風 200109  
一頭は柵にもたれて牧涼し 岬雪夫 200109  
金山の地獄唄ひて声涼し 川田さちえ 200109  
紙塑人形床に涼しく旧家かな 高橋邦夫 風土 200109  
松本ぼんぼんの少女鋭声や星涼し 高橋邦夫 風土 200109  
てのひらの涼しさに置くますほ貝 禅京子 風土 200109 涼し →3

 

2017年7月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。