早 春 4     100句

早春の鳶を放ちて宝寺    阿波野青畝

春浅し  早春  浅春

作品
作者
掲載誌
掲載年月
早春の電車にどつと小学生 芝尚子 あをかき 200904
早春の淀川どこまでも風の道 川崎良平 雨月 200904
早春を支へあひゐる灯台守 木山杏理 京鹿子 200904
早春や花卉園に寄る安房の旅 永島雅子 春燈 200905
花の精棲む早春の万華鏡 山田天 雨月 200905
早春の紙飛行機が軟着す 冨山俊雄 春燈 200905
早春の夜の雨音に独り言 上田明子 雨月 200905
早春や逢はねば遠き人となる 和田照子 200905
早春の浜駈け勝も敗もなし 桑島啓司 200906
早春の高原列車晴るる靄 家塚洋子 酸漿 200906
早春のタイブレークをくりかへす 木暮陶句郎 ホトトギス 200906
せせらぎに聴く山国の早春譜 長山あや ホトトギス 200906
早春の中辺路またも憶ひ出に 浅井青陽子 ホトトギス 200906
早春の雨だれに聴くノクターン 川口襄 遠嶺 200906
早春の朝船団の北目指す 川口襄 遠嶺 200906
早春の風渡るとき光る湖 井上浩一郎 ホトトギス 200910
パレツトヘ早春の野をしぼり出す 淺井照子 京鹿子 201001
早春や二枚一組象の耳 村上幸子 京鹿子 201001
早春の小さき齟齬のまま終る 稲畑汀子 ホトトギス 201002
早春の息吹道路の割れ目にも 稲畑廣太郎 ホトトギス 201002
七回忌とは早春の心もて 稲畑汀子 ホトトギス 201002
近づいて来る早春のはかりごと 稲畑汀子 ホトトギス 201002
早春の影も明るき朝かな 稲畑汀子 ホトトギス 201002
早春の館開館の日を指呼に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201002
早春の心通ひぬ七回忌 稲畑汀子 ホトトギス 201002
早春の日々に馴染みてゆく仕事 稲畑汀子 ホトトギス 201002
早春やネクタイ一寸派手ぢやない 稲畑廣太郎 ホトトギス 201002
早春の動き始めた土に触れ 中島玉五郎 201003
クロッカス咲ける母校に「早春賦」 森田節子 風土 201004
二ン月やふと口ずさむ早春賦 吉沢陽子 201004
早春の光に五感よみがへる 鎌倉喜久恵 あを 201004
早春や唄ふがごとく土起す 中島玉五郎 201004
早春や銹うすうすと鍬の先 落合晃 201004
ことごとく翳りて早春のこだま 前田美恵子 201004
握手して心のぬくみ早春賦 鈴木敬一 201005
早春や五感自在の気とならば 四條進 201005
早春の沖に日の矢の届きけり 緑川禎男 遠嶺 201005
早春のピアノに映るサキソフォン 天谷翔子 火星 201005
風に乗るジヤズ早春のネオン街 川崎光一郎 京鹿子 201005
早春の小川に影の動きゐて 片岡良子 雨月 201005
早春の空へ仰ぎしスカイツリー 数長藤代 201005
早春の鳥を集めてゐる一樹 古林阿也子 201005
早春の綿雲染むる夕茜 小山ナオ子 酸漿 201005
早春賦蒸気機関車白けむり 赤木和代 201005
「早春譜」かつてのソプラノもう出ない 丹生をだまき 京鹿子 201005
早春の風強くとも日のひかり 稲岡長 ホトトギス 201006
早春のこの小城下を誇りとし 浅井青陽子 ホトトギス 201006
早春のひかりを返す梓川 八木喜世子 201006
早春の旅立ち虚子の懐へ 長山あや ホトトギス 201006
早春や波静かなる由比ヶ浜 中村則夫 やぶれ傘 201006
早春の野にカリヨンの鳴り響く 島内美佳 ぐろっけ 201007
早春の虹を探しに行きしまま 山田佳乃 ホトトギス 201007
早春の予定変更許されよ 稲畑汀子 ホトトギス 201102
早春の雨に誘はれたる計音 稲畑汀子 ホトトギス 201102
早春の雨が伝へてをりしもの 稲畑汀子 ホトトギス 201102
早春の旅終へ時差の一時間 稲畑汀子 ホトトギス 201102
早春の雨に悲しみさそはれて 稲畑汀子 ホトトギス 201102
早春の別れといふはとつぜんに 稲畑汀子 ホトトギス 201102
再従姉妹来握手握手の早春譜 大橋敦子 雨月 201103
早春のせきれい車道をすいすいと 安部里子 あを 201103
早春の庭を離れず番鳩 舛田初惠 酸漿 201104
早春のゆるゆる廻る大水車 近藤豊子 雨月 201104
高らかに唄ふ一番早春譜 後條さと子 201105
早春やリハビリ室のビバルディー 波田美智子 火星 201105
早春の見えぬ水音雑木山 乙坂きみ子 末黒野 201105
早春や絣着の姥土起し 乗光雅子 雨月 201105
早春やうごめくものときらめくもの 中村嵐楓子 春燈 201105
早春の渚只管歩きけり 佐々木秀子 201105
早春の幹の匂ひを嗅ぐ麟麟 坂場章子 201105
早春のステンドグラス床に映ゆ 天谷翔子 火星 201105
花舗早春極楽鳥花翔たむとす 堀井英子 雨月 201105
外に出ませ早春の音きき給へ 宮川英子 春燈 201105
早春のひかり集めて輪投げかな 岡野ひろ子 201105
早春の衣桁の衣裳萌葱色 中島霞 ぐろっけ 201105
早春の火を早春の水が消す 大谷昌子 馬醉木 201105
早春の光の中を異国船 堀井英子 雨月 201105
早春の浅茅ヶ原のしづかなる 西田美ち ろんど 201105
早春の天空にせし飛翔かな 佐藤恭子 あを 201105
早春の田にどっかりと耕運機 山田智子 201105
早春の埠頭にをれば誰か来る 石脇みはる 201105
早春の旅は呉線光る海 石田玲子 201105
早春や老舗の和菓子彩淡く 大橋伊佐子 末黒野 201105
早春や波の攫へる大き夢 能勢栄子 201106
早春の空へ谺や道普請 清水侑久子 201106
早春譜ゆつくりと起つ孕み牛 森下岩男 風土 201106
早春の野を跳べる子よ走る子よ 井上浩一郎 ホトトギス 201107
早春の鐘の余韻を湖に聞く 武生喜玖乃 雨月 201201
紫に暮れてゆく早春の街 稲畑廣太郎 ホトトギス 201202
猫の日といふ早春の謀 稲畑廣太郎 ホトトギス 201202
水音に風音に早春を聞く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201202
早春やちよつと世間を遠くして 稲畑廣太郎 ホトトギス 201202
早春や今日が明日に明後日に 稻畑汀子 ホトトギス 201202
みがき上ぐ玻璃早春の光満つ 大川暉美 末黒野句集 201203
早春や見えぬ水音雑木山 乙坂きみ子 末黒野句集 201203
早春の三囲い神社木歩の碑 川村亘子 末黒野句集 201203
早春の思はず拝す五十鈴川 豊田花子 末黒野句集 201203
早春や歩みにゆるるペンダント 栃木志津 末黒野句集 201203
早春の店を出でたり香買ひて 向江醇子 ぐろっけ 201204
早春といふ明るさに連れ出され 平田恵美子 ぐろっけ 201204
青天井早春の雲二三片 田中藤穂 あを 201204
早春 →5

 

2021年2月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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