白南風  2          116句

白南風にかざしてまろし少女の掌    楠本憲吉

黒南風  白南風  大南風  南風

作品
作者
掲載誌
掲載年月
白南風や帆船の白立ち上がる 吉田政江 201608
白南風の運びし魚捌きをり 竹中一花 201608
白南風や潜る男の手には銛 たかはしすなお 201609
白南風や巨大ロケット地に置かれ 森田節子 風土 201609
はるかより波に白南風乗つてくる 田所節子 201609
白南風や海一望の砲座跡 林昭太郎 201609
白南風やいまだ消えざる好奇心 加藤富美子 201609
白南風や潮の香広ぐ鳴門渦 木村美翠 201609
高島屋発白南風のオープンカー 中島陽華 201609
白南風や五臓六腑に日の匂ひ 近藤喜子 201609
ふるさとと決め白南風の心地好し 荻悠子 201610
白南風や昆虫図鑑見てをりぬ 岩田洋子 201610
白南風やバイクの音の遠ざかる 荻布貢 201610
白南風や外観音の燧灘 和田照海 京鹿子 201610
白南風や舟の生簀に手長蛸 升田ヤス子 六花 201610
白南風の沖航く世界一周船 山本無蓋 201610
白南風の湖上をひろく帆曳船 堺昌子 末黒野 201611
白南風に乗り来る読経檀那寺 東小薗美千代 末黒野 201611
白南風やひらめのやうに行く女 大坪景章 椿垣 201612
白南風や燈台へ道まつすぐに 河野由美 馬醉木 201701
白南風へ塗り替へられてゆく天与 稲畑廣太郎 ホトトギス 201707
白南風に海展けゆく旅路あり 稲畑汀子 ホトトギス 201707
白南風や肌ここちよき綿のシャツ 高久正 201708
白南風やラピスラズリの髪飾り 中村千久 万象 201708
白南風や雀砂浴ぶ去年の窪 飛高隆夫 万象 201709
白南風や恙なかりし胃検診 竹生田勝次 風土 201709
白南風や雲に交差といふは無し 高橋道子 201709
白南風や島の楽器は木を削り 甕秀麿 201709
白南風や眼下に迫る羽田沖 辻由紀 雨月 201709
白南風や古き土蔵のなまこ壁 大野芳久 やぶれ傘 201709
白南風やひよこの時は短くて 栗原京子 201709
白南風や満艦飾の干魚 山田春生 万象 201710
白南風やでんと軍艦自衛艦 松本三千夫 末黒野 201710
白南風や汽水に波の競り合へる 安斎久英 末黒野 201710
白南風や早瀬に挑む魚の影 森清堯 末黒野 201711
白南風や水擦るやうに鷺の飛び 升田ヤス子 六花 201711
白南風や胎内仏は今夜じゃま 阪野基道 船団 201802
白南風と来るくたくたの頭陀袋 火箱ひろ 船団 201805
白南風の海へ自転車一直線 福岡貴子 船団 201805
和蘭を白南風に塗り替へる君 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
白南風や赤き靴紐きつく締め 古賀恵子 201808
白南風やプラス思考へ舵を切る 岩月優美子 201809
白南風や舳先打ち合ふ島港 中江はるみ 馬醉木 201809
白南風のひねもす吹く日敦の忌 石橋邦子 春燈 201809
白南風や勢ひ戻る新聞紙 赤座典子 あを 201808
白南風や背に三角畳み皺 森なほ子 あを 201809
白南風や浦の甍を艶めかせ 森清堯 末黒野 201810
白南風や劈く一機空の青 伊吹之博 京鹿子 201811
白南風や鳶軽やかに寺屋敷 藤波松山 京鹿子 201811
白南風の弘道館の敷居かな 山田健太 風土 201811
白南風の分けても人気匂ひ立つ 山田健太 風土 201811
白南風や潮の匂ひのカフェテラス 横田敬子 201812
白南風の朝百歳のカプチーノ 林徹也 201812
鴟尾の先より白南風の生れゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
屋上に白南風あびて背伸びかな 野村宏 201909
白南風やこころの雲の解けて来し 岩月優美子 201909
白南風や翼なきもの翼欲る 森岡正作 201909
白南風やアニマル柄といふファッション 宮内とし子 201909
白南風や娘船頭ぐいと舵 小林陽子 201909
白南風や離れ小島の瀬戸情話 鈴鹿呂仁 京鹿子 201909
白南風やまだ身につかぬ自選力 北川孝子 京鹿子 201909
白南風や海の切手の信書来る 村田あを衣 京鹿子 201909
白南風やぽんぽん叩く我が身体 津田このみ 船団 201910
白南風や水先船の船溜り 半谷洋子 201910
白南風やBARBERの椅子ひゆと上がる 辻水音 201910
白南風や妣によく似たマルチーズ たかはしすなお 201910
白南風や桂の林明るうす 森清堯 末黒野 201910
白南風の光のうねり沖より来 岡澤田鶴 201910
しきしまの大和白南風丸洗ひ 山中志津子 京鹿子 201910
白南風や鯨供養に暮るる湾 山中志津子 京鹿子 201910
白南風や星の散らばる峡の里 西村白杼 京鹿子 201910
白南風や時間長者のイタイイタイ病 矢野早苗 京鹿子 201910
白南風や音軽やかな電動車 大内幸子 六花 201910
白南風や机の仕事久しぶり 大内幸子 六花 201910
白南風や甘口カレーひいひいと 中井保江 船団 202003
白南風や汽笛のとどく異人館 礒貝尚孝 黄落 202003
白南風や椅子ことごとく海に向き 中野あぐり 春燈 202008
白南風や水脈一線に巡視船 森高武 風土 202009
白南風や緑青しるき堂の屋根 本多遊方 春燈 202009
白南風や鼻緒の太き日和下駄 柿沼盟子 風土 202010
白南風のさざなみ立ちぬモネの池 浜田はるみ 202010
白南風や岬に錆びし愛の鍵 永田万年青 六花 202010
白南風や的に飛びつき犬戻る 永田万年青 六花 202010
白南風や旅心湧く蒼き峰 森清堯 末黒野 202011
白南風や魚屋の棚に小えび跳ね 升田ヤス子 六花 202011
白南風や遠き阿夫利嶺はれやかに 森清堯 末黒野 202011
白南風や空奪はれし日本橋 松川昌義 末黒野 202012
白南風や引き潮匂ふ朱の鳥居 石原孝人 京鹿子 202101
白南風の灘てぬぐひも青海波 石橋幾代 202101
白南風や海へ太鼓の総稽古 須賀ゆかり 202105
白南風や公会堂のオムライス 山田佳子 202106
白南風に鴎は高さ競はざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202107
白南風や言の葉すがし童歌 頓所友枝 202109
白南風や漁師手づくり道具箱 平嶋共代 202109
白南風や宿の切れ間に海の紺 間島あきら 風土 202109
白南風や浩一眺む三角港 河嵜祐二 202110
白南風や海を傾げて白帆翔ぶ 里村梨邨 202110
露天風呂より白南風の墳墓見ゆ 山田健太 風土 202110
オリーブ植ゑて白南風の新居かな 宮崎洋 春燈 202110
白南風やカレー自慢のレストラン 木村みどり 春燈 202110
白南風や埠頭にかもめ並びゐる 北村操 202110
白南風や開けつ放しの自動ドア 田邑利宏 202110
白南風や明るさ戻る切通し 森清堯 末黒野 202111
白南風や潮の香纏ふ港町 大川曄美 末黒野 202111
白南風や極彩色の弁天堂 辻泰子 春燈 202112
白南風やペディキュアに浮く海の色 岡温子 京鹿子 202201
白南風の羽衣を着て松林 若泉真樹 202209
白南風や俳諧道場開け放ち 内藤静 風土 202209
白南風に釈迦三尊を解き放つ 岩木茂 風土 202209
白南風や習ひ始めのギター手に 日高みち子 やぶれ傘 202210
白南風や両手広げて寝まる子よ 廣畑育子 六花 202210
白南風や数多のタンカー西に行く 永田万年青 六花 202210
白南風や視線気になる浜のカフェ 佐藤千恵 京鹿子 202210
白南風や満席となる渡し船 森清堯 末黒野 202211
白南風や砂にまみるる地引網 石橋幾代 202211
白南風や田んぼアートを高みより 野口希代志 やぶれ傘 202212
白南風 →1

 

2023年8月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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