秋 夜    44句

秋の夜  秋夜  秋の宵  宵の秋

作品
作者
掲載誌
掲載年月
柏翠先生と秋夜のロゼワイン 山田弘子 春節 199503
亡き姉よ大正の唄に秋夜更く 林翔 199812
掴もうとセンチメンタルな秋夜 董振華 海程 199912
おのづから深むものあり秋夜座す 村越化石 199912
覆ひのない秋夜の鏡おそろしき 谷川季誌子 200001
せめてものCDミサ曲秋夜更く 林翔 200012
秋夜更け鉄塔の灯の点滅す 藤原浩 春耕 200012
嫋嫋と秋夜の木遣遺影笑む 松本米子 あを 200101
救急サイレン響く深秋夜の十字路 金子皆子 海程 200102
皿鳴らすのんのこ踊り秋夜惜し 能村登四郎 羽化 200110
寧んじて喫す秋夜の自服の茶 斉藤陽子 雨月 200112
激ちては静め秋夜のフラメンコ 秋葉雅治 200212
心身の衰へ秋夜しぐるらし 乗光雅子 雨月 200301
過去帳に年忌たしかむ秋夜かな 東野鈴子 雨月 200312
雷神の大喝喰ひ秋夜覚む 落合由季女 雨月 200411
マグマかと見ゆる秋夜の街明かり 新保主 雲の峰 200411
吾が夢のピアノを孫が弾く秋夜 斉藤陽子 雨月 200510
病む母に秋夜のこころ通はする 大橋麻沙子 雨月 200511
術後の師秋夜を如何に在しますや 上田明子 雨月 200512
嵐来る方へ秋夜の列車発つ 山田弘子 ホトトギス 200602
大壺の胎土ぬくもる秋夜かな 本多俊子 さくらの音 200605
労組本部秋夜の茶筅さらさら鳴る 瀧春一 瓦礫 200606
秋夜なり繰り返し聞く声便り 村越化石 200610
病む母に秋夜のこころ通はする 大橋麻沙子 雨月 200612
秋夜妻の包む香奠何がしか 定梶じょう あを 200612
メールでは届かぬ空気秋夜更く 松本アイ ぐろっけ 200703
気がかりの仕事すませて秋夜汽車 遠藤とも子 ぐろっけ 200902
新刊の匂ひを開く秋夜かな 上原恒子 雨月 200910
秋夜ふと古きアルバム紐ときて 西村純代 200911
医師の子の足音を待つ秋夜かな 木村公子 花貝母 200911
夫の部屋夫の匂ひのなき秋夜 浜口高子 火星 201111
だれも皆若し秋夜の小津映画 遠藤とも子 ぐろっけ 201203
鈴掛の千の実を振る秋夜かな 荒井千瑳子 201211
来し方を絵巻と見るや秋夜闌け 神田恵琳 春燈 201311
饒舌の秋夜の客は異邦人 安田とし子 ぐろっけ 201401
秋夜読めば切り抜きされて一ページ 定梶じょう あを 201412
しとしとと耳朶に雨音秋夜更く 辰巳あした 雨月 201501
秒針の音に深まる秋夜かな 緑川啓子 馬酔木 201611
本歌取多き秋夜の酒すこし 渕上千津 201612
坂下る胡弓の調べ秋夜風 田中信行 201612
師を語る志らく秋夜の丸眼鏡 生田高子 春燈 201710
大いなる白雲流れ秋夜かな 田中藤穂 あを 201801
色々に折り合いつける秋夜かな 吉宇町麻衣 201811
船内の秋夜ピアノに魂寄せつ 岡田貞峰 馬醉木 201812

 

2021年9月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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