春 雷 2    69句

好きなものは玻璃薔薇雨駅指春雷   鈴木しづ子

春雷  春の雷  虫出し  初雷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
春雷や柱の罅の地まで延ぶ 深川淑枝 201608
春雷ややがて別るる子を膝に 近藤紀子 201704
春雷や轆轤の上の「土殺し」 矢崎すみ子 201704
春雷や優しき言葉ほしき夜 コ田千鶴子 馬醉木 201705
春雷や幽かに揺るるイヤリング 安斎久革 末黒野 201706
春雷や眠る生駒を揺り起こし 竹村淳ー 201707
居据りし春雷頭上ころげをり 加藤季代 万象 201707
春雷の遠ざかるなくつと終る 今井千鶴子 ホトトギス 201709
春雷のありし朝を発ちて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201803
皆知つてゐる春雷を知らざりし 稲畑汀子 ホトトギス 201803
春雷に夢の続きを持ち去られ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
春雷に第六感の動き出す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
春雷は虚子の一喝かも知れぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
春雷の鬨の声めく関ヶ原 高木邦雄 末黒野 201804
春雷や動き始めしダンゴムシ 小池一司 やぶれ傘 201806
春雷にしばし文の手置きにけり 笹村政子 六花 201806
春雷やゴルゴダの丘処刑場 本田保 春燈 201807
春雷や父のげんこの音がする 山本紫苑 船団 201811
春雷や一角獣の角のびる 安田優歌 京鹿子 201901
春雷や仮想通貨の裏おもて 三羽永泊 201902
春雷に東京の空入れ替る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
春雷に季節の頁捲る首都 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
春雷や小屋より牛の貌出して 河前隆三 馬醉木 201905
春雷を潮に切り上げ立話 森脇貞子 雨月 201905
春雷やひとり歩きをする言葉 近藤喜子 201906
春雷の止みて青空坂の街 田中信行 201906
春雷を聞いて再び寝落ちけり 住田千代子 六花 201906
春雷や五体ゆさぶり去りゆきぬ 安斎久英 末黒野 201906
春雷や「トムとジェリー」の鬼ごつこ 山浦紀子 春燈 201907
夜の春雷二つ令和のことぶれに 上谷昌憲 201907
春雷や遠海原に音尽きぬ 安斎久英 末黒野 201907
春雷や改元の額掲ぐれば 安斎久英 末黒野 201907
春雷や改元の額高高と 安斎久英 末黒野 201908
春雷の一閃瞬時耳に手を 渡辺富士子 末黒野 201909
春雷や4Bの芯濃くやはく 佐藤あさ子 202004
春雷や地球の毒を消し賜もれ 長崎桂子 あを 202005
春雷にのけぞる肉体からだエクスタシー 出利葉孝 202005
春雷の一閃令和目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
不採用通知素振りの先に春雷 みぎわせり 船団 202006
くろぐろと春雷一閃ビル谷間 宮岡弘 202007
春雷や甚兵衛鮫の群れ撥ねる 寺田すず江 202007
春雷に不意を衝かれて不整脈 亀井福恵 京鹿子 202008
春雷の遠ざかるより気づきたる 稲畑汀子 ホトトギス 202103
春雷の音さだかなる台所 久津摩英子 春燈 202105
春雷の一喝に散る烏どち 菅野日出子 末黒野 202105
春雷や彫師の鑿に龍の浮く 森村江風 202105
出でゆきし子に春雷の鳴り止まず 田中藤穂 あを 202105
春雷や身をちぢこめて作句の日 秋川泉 あを 202105
春雷や微かに揺るる電気傘 篠田大佳 あを 202105
転寝の中で春雷聞きにけり 枝みや子 やぶれ傘 202105
春雷や龍角散を飲みこぼし 藤田美耶子 202106
不意打ちの真夜の春雷夢砕く 中上馥子 春燈 202106
春雷の音ながながと緒を曳けり 藤生不二男 六花 202106
春雷の一撃山上陵揺らぐ 山中志津子 京鹿子 202107
春雷や軒を借りたる俄雨 津野桂子 末黒野 202108
春雷の俄かにひびく頭越し 大山夏子 202206
稀に聴く春雷遠し奈良井宿 松橋利雄 春燈 202206
人間の壁に春雷容赦なく 山中志津子 京鹿子 202206
春雷や侵略に耐ヘウクライナ 遠山悟史 京鹿子 202206
春雷やひとり居の背に遺影の目 村上禎女 京鹿子 202207
春雷やカラーコピーの色ずれて 柿沼盟子 風土 202207
春雷のささやくごとく咲くごとく 根岸善行 風土 202207
春雷や甘い言葉にのりやすし 平居澪子 六花 202207
春雷のひとつが置いてゆく静寂 高橋均 やぶれ傘 202208
春雷や弔句読み上げられし時 平居澪子 六花 202206
春雷や菓子屋横町通り抜け 針谷忠郎 202210
春雷や海より龍の跳ね出づる 山田和 京鹿子 202301
春雷やひとり居の背に遺影の目 村上禎女 京鹿子 202301
春雷を聞くより母の訃音かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202303
春雷にかき消されたる鼓動かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202303
春雷 →1

 

2015年3月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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