焼 酎〈他季を含む〉1          100句

焼酎や頭の中黒き蟻這へり    岸風三樓

泡盛  焼酎  冷や酒

作品
作者
掲載誌
掲載年月
東支那海焼酎壜と男の背
今木偉郎
199910
レモン切る焼酎黒色透明で
三神あすか
ヒッポ千番地
200005
吐けどころなき泣きごとよ梅焼酎
大平保子
いろり
200007
一本の焼酎置いてある畳
今井千鶴子
ホトトギス
200012
焼酎や花鳥諷詠塾生ら
今井千鶴子
ホトトギス
200012
焼酎を好まるるとや令夫人
今井千鶴子
ホトトギス
200012
焼酎やコップはてんでんばらばらに
大久保白村
ホトトギス
200012
啜り粥焼酎この頃たしなまず
二瓶洋子
六花
200012
焼酎と放射能吐く村上龍
時枝武
船団
200105
焼酎に肝胆相照らし合ふも
稲畑汀子
ホトトギス
200107
焼酎は仕舞ひ忘れてゐたるもの
稲畑汀子
ホトトギス
200107
もてなしは馬刺焼酎火山灰の街
稲畑廣太郎
ホトトギス
200107
焼酎に禁酒を解きし漢かな
稲畑廣太郎
ホトトギス
200107
三本の梅焼酎の一となん
行方克巳
知音
200108
焼酎のめつたやたらにひと恋し
深澤鱶
火星
200109
焼酎や退職教師の労働歌
田中武彦
六花
200110
焼酎や聞こえるやうに一人言
阪野徹
200111
空蝉と麦焼酎の湯割りかな
金子兜太
海程
200111
沖縄の焼酎もらふ敬老日
斎藤耕次郎
春耕
200112
焼酎のにほひにも似た憂ひかな
田村はじめ
銀化
200207
焼酎や父の財布の五円玉
市川伊團次
六花
200207
同い年そろひて島の藷焼酎
野口光江
遠嶺
200208
草笛を吹こうか焼酎買ひ足そか
市場基巳
200208
年金とコロツケパンと焼酎と
須佐薫子
帆船
200209
暗がりに蝮焼酎盆の家
八染藍子
200211
焼酎のボトルの首にペンダント
柴田久子
風土
200211
焼酎に成佛まむしとぐろ巻く
泉田秋硯
鳥への進化
200303
旧友と麦焼酎と木の芽揚
竹内扶佐子
帆船
200305
傷薬焼酎漬けの蛇苺
勝亦年男
200308
螢見に行こうか焼酎買ひ足そか
市場基巳
200310
厨ごと芋焼酎を含みては
二瓶洋子
六花
200310
晩酌は焼酎湯割り三つときめ
西村梼子
ぐろっけ
200401
白湯割の球磨焼酎や白魚鍋
中村房子
馬醉木
200407
遺されし梅焼酎のはや三とせ
鎌倉喜久恵
あを
200407
ががんぼよ焼酎欲しと言うてみい
大山里
200408
焼酎と卯の花腐す夜の山
大山里
200408
焼酎の銘柄に酔ふ麦の秋
中谷喜美子
六花
200408
焼酎や無欲またよし父と母
山嵜加代子
河鹿
200408
焼酎を空にし山頭火を論ず
木場田秀俊
200410
焼酎を飲み一布衣ほいの安らけし
若山実
雲の峰
200410
量り売る焼酎甕に大西日
福田かよ子
ぐろっけ
200411
甘藷焼酎丸に十の字の祖母の紋
野村智恵子
八千草
200501
初雪や白湯にとけゆく藷焼酎
吉弘恭子
あを
200502
藷焼酎醸す匂ひや島小春
松尾芳子
万象
200502
焼酎の試飲にほろ酔ふぬくき冬
梅村五月
栴檀
200503
田植女の棚田廻しの午餉焼酎そつ
禰寝瓶史
京鹿子
200507
銘柄の焼酎は売れ旅の駅
沼口蓬風
河鹿
200508
「魔王」てふ甘藷焼酎の棚にあり
徳丸峻二
風土
200508
焼酎に沈む氷塊琅玗忌
沼口蓬風
河鹿
200510
焼酎やそのかみ神の御子なりしが
瀧春一
瓦礫
200606
吾をもてなす焼酎しんと澄み堪ふ
瀧春一
瓦礫
200606
つめたい焼酎燃えてくるまで心の綾
瀧春一
瓦礫
200606
冷焼酎亭主関白通しけり
淵脇護
河鹿
200607
焼酎の置きある闇のつめたかり
浜口高子
火星
200608
そば焼酎そば湯割りして敬老日
築城百々平
馬醉木
200611
馬追や紙コップに注ぐ球磨焼酎
浜口高子
火星
200612
白湯五勺燒酎五勺四方拜
吉弘恭子
あを
200701
茶どころに焼酎館冬日燦
坂上香菜
時流
200703
焼酎のオンザロックに風の音
十川たかし
200708
ミモザ咲く胡麻焼酎を山苞に
苑実耶
200708
掘り出しの壱岐の焼酎梅雨籠
泉田秋硯
200709
耕二忌の黒千代香くろじょかで酌む燗焼酎
能村研三
200801
闘牛の傷に焼酎吹きかくる
小林朱夏
200801
「大金持」割らず呑みたり藷焼酎
塩路隆子
200808
藷焼酎酌めば火の国訛り出で
鈴木照子
200808
焼酎美味し火の国の甘露かな
布川直幸
200809
焼酎を買へどもよき梅手に入らず
遠藤とも子
ぐろっけ
200811
焼鳥焼酎露西亜文学に育くまる
瀧春一
深林
200901
ホット焼酎濃し喉仏笑ひ
布川直幸
200903
御神火の島焼酎や浅き春
代田青鳥
風土
200903
黒糖焼酎いかほど飲めば島人に
赤座典子
あを
200904
焼酎をジョニシロと呼び年酒酌む
武田紀久
やぶれ傘
200905
水割りに指のマドラー球磨焼酎
布川直幸
200909
同窓会焼酎党に仕切られて
神光子
ろんど
200909
焼酎の壜が重石や花莚 根橋宏次 やぶれ傘 201007
ささくれし国焼酎を口にする 堀内一郎 あを 201008
鮎宿で師匠と交す地焼酎 難波篤直 201010
壱岐焼酎島の記憶を辿らしむ 泉田秋硯 201010
焼酎も一瓶空けり教育論 年森恭子 ぐろっけ 201010
控へめに注ぐ焼酎や回復期 北島上巳 酸奬 201010
ホット焼酎無口でゐたる疲れかな 布川直幸 201011
不知火の中の一つは焼酎火 高橋将夫 201012
丹田を焼酎で焼き根深汁 布川直幸 201012
立春に壱岐焼酎や海越えて 泉田秋硯 201105
焼酎は故山のかをりはらからよ 安立公彦 春燈 201109
焼酎が旨く移住の島暮し 細川知子 ぐろっけ 201109
焼酎の甕積み上げし昼の虫 緒方佳子 火星 201112
焼酎を割れる寒九の水清し 塩路五郎 201203
焼酎を注いで近江の一杜氏 稲畑廣太郎 ホトトギス 201207
焼酎の升をあふるる芒種かな 松井倫子 火星 201209
焼酎の試飲に酔ひし磯千鳥 松本恒子 ぐろっけ 201302
明日があるかあ焼酎を飲みにけり 中江月鈴子 201305
蒲の穂やマリンビストと芋焼酎 瀬川公馨 201310
クールジャズ聞き焼酎の蕎麦湯割り 藤井美晴 やぶれ傘 201309
鮎宿の師匠と交す地焼酎 難波篤直 201404
芋焼酎どんと一本喜寿や喜寿 荒木甫 201408
焼酎の男ビールの女かな 根岸善行 風土 201409
焼酎をぐいと呑乾し卆壽越す 佐藤山人 201410
焼酎の夜はワインの夜とは別 木村享史 ホトトギス 201501
短日や「そんぴん」という焼酎を 渡部次代 ろんど 201503
焼酎→ 2      

 

2023年8月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。