初 冬    202句

初冬の竹緑なり詩仙堂   内藤鳴雪   鳴雪俳句集

初冬 冬浅し  冬初め

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
日向臭しよ初冬初老のぼんの窪 中原道夫 銀化 199901  
初冬のオリオンへ星飛びにけり 岡和絵 火星 199902  
初冬の土間に杜氏の習ひ唄 小澤克己 遠嶺 199902  
跳箱のひとつ初冬の体育館 川口襄 遠嶺 199903  
山深く来て初冬の海展け 稲畑汀子 ホトトギス 199911  
初冬の一つ浄らに夜明星 阿部ひろし 酸漿 199912  
バッハ奏で夜汽車初冬の闇に入る 大橋晄 雨月 200001  
能登に見し初冬の銀河海の音 小澤克己 遠嶺 200002  
初冬の市象徴の能登ことば 大谷茂 遠嶺 200002  
初冬のピアノ演奏興に乗る 志方桜子 六花 200003  
初冬の高崎山に懐古あり 稲畑汀子 ホトトギス 200011  
初冬の研ぎたる鎌に指あてる 朝妻力 俳句通信 200012  
初冬の旅人汽車によく眠る 市場基巳 200101  
初冬の金箔を打つ小槌かな 三代川次郎 俳句通信 200101  
初冬の当尾に回るもぐら除け 中御門あや 俳句通信 200101  
長江の置燈台も初冬かな 赤座典子 あを 200101  
初冬や榊新らし火伏神 伊東みのり 遠嶺 200102  
初冬のこれが東京くもり空 今井千鶴子 円虹 200102  
初冬や子へしみじみと書く便り 黒川悦子 円虹 200102  
夫隠岐にあり我に初冬のキーカード 金子皆子 海程 200102  
差し出さるものに記帳す初冬の駅 竹内弘子 あを 200102  
初冬の白無垢の富士迫りけり 阿部ひろし 酸漿 200103  
不用意に出掛け初冬の風の帰路 稲畑汀子 ホトトギス 200111  
初冬や滞在長くなる旅路 稲畑汀子 ホトトギス 200111  
稿債の俄に増えし初冬かな 稲畑汀子 ホトトギス 200111  
又一つ足して初冬の旅衣 稲畑汀子 ホトトギス 200111  
江戸川の初冬の景に踏み入りぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200111  
初冬や開店ラーメン食べに行く 篠田三七子 いろり 200112  
初冬の森に屋根葺く槌の音 前川みどり 春耕 200201  
初冬暁闇体温計の電子音 松本米子 あを 200201  
初冬の貨車に鋼の匂ひかな 酒井多加子 雲の峰 200202  
初冬の眼白来てゐる声のあり 中島徳子 酸漿 200202  
初冬や十二センチの靴を買ふ 青池亘 百鳥 200202  
初冬や枝落とされしプラタナス 田崎凛 春耕 200202  
初冬の流星見むと露天の湯 阿部文子 酸漿 200301  
夕映ゆる嶺々や初冬の旅心 小山徳夫 遠嶺 200302  
野良猫と老人がゐて初冬の陽 柳生千枝子 火星 200302  
初冬の夜明も近きつぶら星 阿部ひろし 酸漿 200302  
初冬の街美しき灯をもてり 木内憲子 200302  
初冬の旧街道のさびれやう 岩上とし子 200303  
初冬の消息聞きて旅仕度 稲畑汀子 ホトトギス 200311  
初冬といふ油断より生れし齟齬 稲畑汀子 ホトトギス 200311  
岳麓の荘閉ざされし初冬かな 稲畑汀子 ホトトギス 200311  
御賓頭盧さまを撫でをり初冬の日 阿部ひろし 酸漿 200312  
初冬や物言へぬ子の耳たぶも 伊藤月江 雲の峰 200312  
初冬や起重機の荷が日を運ぶ 戸木下節子 雲の峰 200401  
初冬や川しろじろと波を引く 阿部ひろし 酸漿 200401  
山頂や初冬の景は茫々と 鎌倉喜久恵 あを 200401  
初冬や丹波の豆に水を張り 米島艸一路 草の花 200401  
初冬の母の袖無し羽織りけり 小池槙女 火星 200402  
今日生るべく初冬の膝立てて 岩上とし子 200402  
初冬の砂巻き上ぐる泉かな 中里信司 酸漿 200402  
隼人瓜初冬の蔓の彷徨へり 大塚洋子 酸漿 200402  
初冬の雨は包むが如く来る 滝青佳 ホトトギス 200403  
初冬の樹間明るく人動く 本橋墨子 200403  
皮剥がれ魚干さるる初冬かな 城戸愛子 酸漿 200406  
ジャンピング透く初冬のティーポット 細野恵久 ぐろっけ 200411  
帽の廂に風鳴り初冬老ゆるかな 渡邉友七 あを 200501  
初冬や鏡の瑕が磨かれて 沼田巴字 京鹿子 200501  
初冬の公園隅に滑り台 二口毅 築港 200502  
銀嶺をたたへ初冬の日の出かな 小澤克己 遠嶺 200502  
おだやかに晴れし初冬の湖畔かな 穴澤光江 遠嶺 200502  
初冬の砂巻き上ぐる泉かな 中里信司 酸漿 200502  
初冬やまぶしき顔の古写真 鹿野伴子 200503  
初冬の鎌倉河岸へ句座通ひ 田中敦子 200503  
初冬の小雨に黒い傘降す 森津三郎 京鹿子 200503  
初冬の玉川上水太き鯉 伊藤雅子 200503  
風雨すぎいま遠虹のでて初冬 吉原すみ子 200505  
初冬や惑星二つ語り合ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200511  
初冬の緑にほへりうまごやし 阿部ひろし 酸漿 200512  
みささぎを初冬の緑かこみたり 阿部ひろし 酸漿 200512  
かつて地震ありし初冬の九十九島 小澤克己 遠嶺 200602  
初冬や溜めて物憂し針仕事 吉田小幸 ホトトギス 200604  
初冬の大息深く父逝けり 山下良江 万象 200604  
初冬の鈴木清風館跡 小澤克己 塩竃 200608  
心して初冬の朝の旅仕度 稲畑汀子 ホトトギス 200611  
初冬といふこれよりの日々思ふ 稲畑汀子 ホトトギス 200611  
日帰りの旅を重ねて初冬かな 稲畑汀子 ホトトギス 200611  
旅心初冬の風の荒れしとも 稲畑汀子 ホトトギス 200611  
老クリントイーストウッド透明な初冬 辻直美 200611  
初冬や水槽めきし神輿庫 奥田茶々 風土 200701  
初冬の空一塔の際立てり 山田景司 遠嶺 200702  
湖へ拡がり初冬の空の青 坪井洋子 200702  
初冬に森羅万象平伏せり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711  
初冬や日本の神八百万 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711  
初冬の稲城野風の新しく 稲畑廣太郎 ホトトギス 200711  
初冬や自転車に注ぐ潤滑油 齊藤實 200801  
掛け声に動く手と足初冬かな 中山純子 万象 200801  
己の影見つめて座る初冬かな 加藤富美子 200802  
遺句一句戴く生きてこそ初冬 辻直美 200802  
初冬の片耳かゆくなりゐたる 竹下昌子 200802  
初冬の乗換へ線の蕎麦湯かな 戸栗末廣 火星 200802  
初冬や港は徐徐に暮れ行ける 筒井八重子 六花 200802  
初冬の明の明星間近なり 渡邉紅華 酸漿 200802  
初冬や静謐といふ野の姿 稲岡長 ホトトギス 200803  
ふわつと風初冬の音のとほりけり 松本桂子 200803  
初冬のレリーフにある大叙事詩 近藤紀子 200803  
初冬や少し重たくなりし雨 長山あや ホトトギス 200804  
初冬の雲の低さを諾へり 稲畑汀子 ホトトギス 200811  
初冬の家居の晴の勿体なし 稲畑汀子 ホトトギス 200811  
びんずるさま初冬の朝日手に膝に 阿部ひろし 酸漿 200812  
深溪の片側のみの初冬の陽 有働亨 馬醉木 200901  
初冬の筑波嶺拝み鍬洗ふ 鴨下昭 200901  
星座描くやうに初冬の林檎園 小澤克己 遠嶺 200902  
初冬の星のホテルに眠りけり 今井千鶴子 ホトトギス 200903  
濡れ色といふ初冬の街に着く 山田弘子 ホトトギス 200904  
初冬の夕ベのしらべ宗祇水 阿部ひろし 酸漿 200907  
雲重き日のはや暮れて初冬かな 稲畑汀子 ホトトギス 200911  
快晴の初冬の二日京にあり 稲畑汀子 ホトトギス 200911  
星座表も入れて初冬の北杜行 北川英子 200101  
穏やかな初冬の野辺や水の音 穴澤光江 遠嶺 201002  
初冬に句碑は厳か頭たる 島純子 ぐろっけ 201002  
塩竃あと注連新しく初冬の陽 北村香朗 京鹿子 201003  
終の師の通夜へ初冬の道はるか 小澤克己 遠嶺 201003  
悠然と初冬の街を老紳士 今井松子 遠嶺 201003  
路地の風初冬の息吹返す 橋本くに彦 ホトトギス 201004  
初冬の雨のち晴といふ天与 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
初冬の空に皇帝ダリアあり 八木岡博江 酸漿 201101  
日暮れつつ重たき雲の初冬かな 小野木雁 酸漿 201101  
残心のありや初冬の毒茸 前川明子 201102  
レコードのエディットピアフ聞く初冬 山口ひろよ 201104  
公園に初冬の光り芝生かな 羽賀恭子 201201  
湯島まで行く初冬の夕焼なか 井上信子 201202  
からころと来て初冬の音となる 高橋道子 201202  
点滴に疲れ初冬を寝落ちけり 黒澤登美枝 201202  
そこはかと足早に過ぐ路初冬 岡田愛子 京鹿子 201202  
初冬や満月白き西の峰 伴秋草 末黒野 201202  
初冬に訪ねる寺は句作り道 東秋茄子 京鹿子 201203  
初冬とも晩秋とも見え柘榴の木 中山純子 万象 201212  
初冬やバッグの底の舌下錠 宮崎紗枝 春燈 201301  
音もなく木の葉散る散る初冬かな 田島昭久 かさね 201301  
初冬の船体に打ちワインの香 杉浦典子 火星 201302  
初冬といふ唇の乾きかな 大島翠木 201302  
川面より暮るる初冬の中之島 出口貴美子 雨月 201302  
首洗池に初冬のこぼれ雨 山本麓潮 万象 201303  
朝の間の予定つなぎてゆく初冬 稲畑汀子 ホトトギス 201311  
初冬の落着く一と日賜りぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201311  
予定又増える電話の鳴る初冬 稲畑汀子 ホトトギス 201311  
快晴に初冬の空をあづけたる 稲畑汀子 ホトトギス 201311  
狭庭にも来し初冬の兆しかな 安藤虎酔 かさね 201312  
初冬の巣箱へ鳴れる御手洗川 山尾玉藻 火星 201312  
初冬の楼閣しかと眼に入れむ 鈴鹿仁 京鹿子 201401 後日祭
三つ峠むらさきだてる初冬かな 井上石動 あを 201401  
初冬や電車止まれば街も止まる 佐々木良玄 春燈 201401  
初冬の光芒しばし羽後の海 佐々木新 春燈 201402  
流木の影に足跡初冬吹く 石坂比呂子 ろんど 201402  
しみじみと初冬といふ言葉良き 大崎ナツミ 雨月 201402  
初冬のひかり斜めに写生板 高田令子 201402  
初冬の並び干さるる甕の数 岡田史女 末黒野 201402  
恋人は初冬の光まとい来る 波戸辺のばら 201403  
初冬のミュシャのポスター見て過ぎる 東英幸 船団 201403  
初冬の音立ててゐる堰の水 白石正躬 やぶれ傘 201403  
初冬の夜テレビに映る古都ドラマ 水谷直子 京鹿子 201403  
初冬や人の話を深く聴く 向江醇子 ぐろっけ 201403  
初冬の祇園を歩く鴉かな 本多俊子 光のうつは 201404  
合掌建窓に初冬の灯が点る 大越義雄 201501  
初冬やあふみに餅の祖を祀り 橋添やよひ 風土 201501  
初冬の夜の橋に聞く水のこゑ 藤井美晴 やぶれ傘 201501  
初冬の水郷辺り黙に入る 岩月優美子 201502  
初冬や富士の岨道まだ見えて 高尾寛美 京鹿子 201503  
折帖に繋ぐ歳月初冬の日 園部早智子 ろんど 201503  
初冬の翳となりきり鹿老いぬ 古賀しぐれ ホトトギス 201503  
初冬やふとありそめし静心 井上浩一郎 ホトトギス 201503  
桂郎忌に続くくらら忌の初冬 鈴木石花 風土 201503  
なほつづく初冬の古都の快晴に 稲畑汀子 ホトトギス 201511  
初冬といふ実感のなき日々に 稲畑汀子 ホトトギス 201511  
初冬の青空に似る恋をせし 井上信子 201601  
煌々とマンションの灯の初冬かな 出口誠 六花 201602  
本降りとなる初冬の日照雨かな 小池みな 末黒野 201603  
初冬のみほとけのまなざしに会ふ 岩岡中正 ホトトギス 201604  
初冬や篤農家にも核家族 伊藤紫水 風土 201609  
初冬の雨の上つてゐるらしく 稲畑汀子 ホトトギス 201611  
初冬の一影として弧舟かな 甕秀麿 201702  
車椅子に預く姿の初冬なる 小林愛子 万象 201702  
初冬や風の奏でる一行詩 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711  
初冬の園丁箒手放せず 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711  
初冬の花壇は赤を主張して 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711  
日が沈み塩田平は初冬なり 石森理和 あを 201712  
初冬の日を戴くやうに深呼吸 江木紀子 雨月 201801  
初冬の礫は眠る鴨河原 鈴鹿呂仁 京鹿子 201801  
初冬の雨に光るや能登瓦 宮崎紗伎 春燈 201801  
初冬の川のささやき聞きもらす 西村滋子 京鹿子 201802  
初冬の鈴ふるやうな発車ベル はしもと風里 201803  
キャンパスの初冬の光撥ね返す 大橋晄 雨月 201803  
初冬の湖はうすずみ昼の月 岡本敬子 万象 201803  
初冬の雲が雲追ふ樫田山 近藤紀子 201902  
初冬や瓦斯の火の蒼濃くなりて 有松洋子 201902  
黙祷の耳に初冬の峡の音 吉岡睦子 馬醉木 201902  
投函へ初冬の朝日眩しめり 小川玉泉 末黒野 201903  
初冬や磨かれし床黒光り えとう樹里 201905  
対岸の初冬の十字架心澄む 大橋晄 雨月 202001  
夕虹の二重丹波の初冬かな 笹倉さえみ 雨月 202002  
初冬や町屋そのまま資料館 笹倉さえみ 雨月 202002  
初冬やランプシェードに花と鳥 栗原公子 202002  
聖者なほ核廃絶を説く初冬 高野昌代 202002  
初冬の教皇ミサといふ恵み 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011  
初冬やローマと日本近付けて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011  

 

2020年11月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。